カサカサとした不思議な手触りの花を咲かせるハナカンザシ。春から夏までと開花期間が長いことから、花壇や寄せ植えの彩りによく加えられます。そんなハナカンザシを上手に育てるには、蒸れさせないことが大切です。今回は、そんなハナカンザシの花言葉と育て方について、切り戻しや寄せ植えの方法などまじえてご紹介します。
ハナカンザシ(花簪)の花言葉は?
『明るい性格』『伝わる気持ち』
ドライフラワーのような手触りのハナカンザシの花。つぼみはピン色、開花したときには白色に変化します。
ハナカンザシの小さな白い花は、見ている人の心を和ませてくれます。そんな花の雰囲気から連想して、『明るい性格』『伝わる気持ち』という花言葉が生まれました。
ハナカンザシ(花簪)とは?どんな植物?
- 学名
- Rhodanthe anthemoides
- 科・属名
- キク科・ローダンテ属
- 英名
- Straw flower
chamomile sunray
Paper daisy
- 原産地
- オーストラリア
- 開花期
- 4〜7月
- 花の色
- 白、ピンク
- 別名
- ストローフラワー
ハナカンザシは、小さな白い花を咲かせる植物です。本来は毎年花を咲かせる多年草ですが、気温と湿度の高い環境が苦手なことから、日本では一年草として育てられます。
背丈は15〜30cmと小柄で、春〜夏にかけて直径2〜3cmほどの小さな花が株を覆うようにたくさん咲きます。
ハナカンザシ(花簪)を育ててみよう!まず準備するものは?
- ハナカンザシの苗
- 苗より一回り大きな鉢
- 市販の培養土か自作した土
- 鉢底ネット
- 軽いしか鉢底石
まずはハナカンザシの苗と土、植木鉢など必要なものを準備しましょう。ほとんどのグッズはホームセンターや通販で購入できます。
ハナカンザシは水はけのよい土を好むので、あらかじめ水はけが調整された市販の草花用培養土や山野草用培養土を使うのがおすすめです。
ハナカンザシ(花簪)を鉢で育てる時期と方法は?
ハナカンザシは、10〜4月の涼しい間に苗を植えます。
- 鉢の底穴に鉢底ネットを被せる
- 軽石や鉢底石を鉢の底面に敷き詰める
- 鉢の1/3ほど土を入れる
- 苗の根に付いた土をほぐす
- 苗を鉢の中心に置く
- 鉢の縁からした2〜3cmのところまで土を入れる
- 土の表面をつつき、根と土をなじませる
- 株元に水をたっぷりとそそぐ
- 水でへこんだ分の土を足して再度水やりをする
ハナカンザシ(花簪)の育て方!水やりや追加の肥料の与え方は?
水やりの方法は?
鉢の土の表面が乾いてきたら、たっぷりと水やりをします。このとき、葉っぱに直接水がかからないように気をつけて、地際の葉っぱを持ち上げて株元へそそぐのがコツ。
花や葉っぱに水がかかると、株が蒸れるだけでなく、花が黒く変色するので注意しましょう。
追加の肥料の与え方は?
ハナカンザシは、たくさんの肥料を与えなくても育ちます。つぼみが付く2〜4月の間、7〜10日に1度薄めた液体肥料を水やりの代わりに与えれば十分です。
枯れたハナカンザシ(花簪)の花は手でこまめに摘み取ろう
次々と新しい花を咲かせ、長い間楽しめるハナカンザシ。枯れた花をそのままにしておくと、株が弱る原因になるので、枯れた花を見つけらこまめに摘み取ってください。
ドライフラワーとして楽しみたいなら、枯れる前に花を摘み取りましょう。
ハナカンザシ(花簪)は切り戻すとそこからまた花を咲かせる
ハナカンザシが一通り花を咲かせ終えたら、背丈が半分くらいまだバッサリと茎を切りそろえましょう。そのうち新しい芽が生えて再び花を咲かせますよ。
切り落とした茎を挿し木に活用すれば、株の数を増やして楽しむこともできます。
ハナカンザシ(花簪)の夏と冬の過ごし方は?
ハナカンザシは夏の暑さに弱って枯れてしまうことが多いですが、本来は多年草なので夏を乗り切れればそのまま育て続けることができます。
真夏になったら、風通しのよい場所で管理していきましょう。週の何日かはベランダや庭に出してあげるのも1つの方法です。
そして、冬になったら寒さよけのために室内のあたたかい場所に置きます。オーストラリア原産の植物なので寒さに弱く、霜や冷たい風に当たると枯れます。
ハナカンザシ(花簪)をより楽しもう!挿し木での増やし方は?
ハナカンザシは挿し木によって数を増やすことができます。3〜5月に行うことができ、切り戻した茎を活用してはじめられます。
まれにハナカンザシが種をつけることもありますが、種まきは「発芽率が低い」「管理が大変」なことから、一般的に行われることはほとんどありません。
- 10〜15cmほどの長さの茎を準備する
- 茎の切り口を斜めに切る
- 茎の切り口を水に浸けて1〜2時間おく
- 3号ポットに赤玉土(小粒)を入れる
- 茎を水からあげて、切り口付近の葉っぱを切り落とす
- 土に割り箸で穴を空ける
- 茎を穴に挿して、周り軽く土を盛る
- たっぷりと水やりをする
- 土が乾かないよう水やりをして日陰で管理する
- 大きく育った株は9〜10月に一回り大きな鉢へ植え替える
ハナカンザシ(花簪)を寄せ植えで楽しむコツは?
ハナカンザシはもともと単体での鉢植えが主流でしたが、草丈が低く、こじまりとまとまるところも寄せ植え向きなことから、最近は寄せ植えで楽しむことが増えてきました。
ハナカンザシを主体に植えるなら、白い花が目立つようカラーリーフやコニファーなど小型の常緑樹との相性が抜群です。草花との寄せ植えなら、パンジーやプリムラなどハナカンザシよりも背の低い派手なものがよいですよ。
ハナカンザシ(花簪)は庭に植えて育てられるの?
ハナカンザシは、庭でも育てられますが一年で枯れる想定で育てましょう。庭に植えてしまうと、夏の暑さや冬の寒さに耐えきれず1年で枯れてしまうからです。
短期間でも、よりハナカンザシに合った土を用意したいなら、赤玉土(小粒)6:腐葉土4の割合で混ぜた土を自分で作るのがおすすめです。
- 日当たりと風通しのよい場所を選んだら、苗よりも一回り大きな穴を掘る
- 水はけのよい土を用意する
- 挿し木の周りを土でうめる
- 水やりをして苗と同じように育てる
ハナカンザシ(花簪)の育て方のポイントは蒸れを避けること
ハナカンザシは、小さな花が主役にも脇役にもなってくれる、花鉢や寄せ植えに人気の植物です。かわいらしい花を長く楽しむには、「蒸れ」を防ぐのが1番大切です。水やりの方法や、風通しに気を配っていきましょう。そうすれば、春から秋の間小さな白い花を咲かせ続けてくれますよ。
更新日: 2022年02月16日
初回公開日: 2016年12月08日