ニホンハッカは和種ハッカとも呼ばれているハーブで、育て方はとても易しく、乾燥や寒さに強い植物です。清涼感のある香りが特徴で食用にもなります。今回は水やりや増やし方など、ニホンハッカの育て方を解説していきます。これから育てようと考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。
ニホンハッカはどんな植物?
和種ハッカとも呼ばれています。一般的に園芸ショップで販売されているハッカは洋種ハッカ、つまり海外からやってきたものです。ニホンハッカは洋種ハッカの変種に分類されています。
そんなハーブは生命力がとても強いので、地植えにすると増えすぎて雑草化するほどです。乾燥に強い多年草で、5~8月頃に白やピンクの花を咲かせます。小さな花が茎を囲むようにたくさん咲き、草丈は50cm程度です。
暑さには少し弱いですが、寒さには強いため、寒冷地での栽培も問題ありません。栽培したニホンハッカは、ドライハーブやポプリにできます。
基本情報
- 科名
- シソ科
- 属名
- ハッカ属
- 学名
- Mentha arvensis var. piperascens
- 和名
- 和種ハッカ(和種薄荷)
- 原産地
- 日本
- 耐寒性
- 強い
- 耐暑性
- やや弱い
- 草丈
- 50cm程度
- 花色
- 白・ピンク
ニホンハッカの育て方!土づくりのコツは?
土質は選びません。少し湿っているところを好みますが、乾燥にも強いので、好きな場所に植えられます。鉢植え・地植えどちらでも栽培可能です。
市販の培養土なら、花やハーブの土・観葉植物の土が適しています。この市販の土に赤玉土を1~2割ほどプラスして保水性をアップさせるのもおすすめです。
ニホンハッカの育て方!日当たりや置き場所は?
日向・日陰問わず、栽培場所を選びません。とはいえ、風通しがよく、日光にしっかり当たるところだとスクスク健康的に大きくなります。
夏は暑さで少し生長が止まるものの、枯れるほどではありません。ただし日に当たりすぎると葉焼けすることもあるので、注意してください。
冬は寒さに強いので、そのままで越冬可能です。冬は地上にでているところは枯れますが、土の中で茎が生きているので問題ありません。
地植えだと、どこまでも増えて広がっていきます。そのため、鉢植えで広がる面積をある程度制限したほうが管理しやすくなるでしょう。
ニホンハッカの育て方!水やりのコツは?
地植えの場合の水やりは基本的に不要で、自然の雨に任せるだけで大丈夫です。ただし夏は水切れしやすいので、涼しい時間帯に水やりしましょう。
鉢植えで育てている場合は、土が乾いてきたらしっかり水やりしてください。
ニホンハッカの育て方!肥料の与え方は?
肥料は春と秋に与えてください。液体肥料ではなく、ゆっくり効く固形肥料がおすすめです。
ニホンハッカの育て方!注意すべき病害虫と対策法は?
病害虫の心配はとくにありません。
ニホンハッカの育て方!植え付けや植え替えの時期は?
植え替えの季節は春で、1年に1回植え替えるのがベストです。あまり根鉢を崩さず、一回り大きい鉢やスペースに植え付けましょう。
植え替えたらたっぷり水やりしてください。とくに鉢植えで育てている場合は、定期的に植え替えしないと根詰まりして生育が悪くなります。
ニホンハッカの増やし方は?
挿し木で増やせます。時期は冬以外がおすすめです。適当な長さで茎を切り、1時間ほど切った茎を水につけてから土へ植えましょう。
植えたあとはこまめに水やりして土が乾燥しないよう管理してください。しばらくすると根付いて生長し始めます。繁殖力が強く、枯らすほうが難しいくらいなので、簡単に増えていくはずです。
また、水挿しでも増やせます。挿し木同様に茎を適当な長さで切り、茎を水につけてください。その際に、水に葉がつかないように気をつけましょう。毎日水を変えて根がでるのを待ちます。
水に茎をつけるときは、節のところまでつけるようにしてください。節のところから根がでるからです。根がでたら土に植えて根付くまでは日陰で管理しましょう。
ニホンハッカの育て方で注意すべきポイントは?
注意しなければいけないポイントは、その繁殖力です。一度植えるとあっという間に育ち、増えていくので、こまめに切り戻し・剪定するのをおすすめします。
ほかの植物が近くに植わっている場合は、ニホンハッカの育ちが凄すぎて場所を奪われる可能性もあるので注意しましょう。あまり増やしたくないときは、地植えにはせず鉢植えで育ててください。
また葉と葉の間が密集して蒸れないように適度に切ってあげると、害虫や病気の発生を防げます。
ニホンハッカを育ててみよう
ニホンハッカは収穫すると食用にもなります。ハーブティーに入れたりドライハーブにしたりといろいろな調理法を試してみてください。葉を収穫する場合は花が咲く前に花茎を切っておくといいでしょう。花が咲いたあとの葉は、咲く前より固くなってしまうからです。栽培そのものは簡単なので、ぜひ挑戦してみてください。
更新日: 2020年05月19日
初回公開日: 2020年05月19日