ヤマボウシは古風な名前にぴったりな真っ白い花をつける樹木で、庭先や街路樹で見かけたことのある方も多いのではないでしょうか?幹には粘りがあり固いことから、古くから木槌や水車の歯車など古くから器具材として用いられ、私たちの生活とも深く関わりあっている樹木です。
また、ハナミズキと花の形状などが似ていることからも親しみやすさが感じられますよね。今回は、ヤマボウシの花言葉や開花時期、種類、ハナミズキとの違いなどについてご紹介します。
ヤマボウシ(山法師)の花言葉は?
![ヤマボウシ 山法師](https://d2v9opmik2a3uk.cloudfront.net/uploads/2021/03/12182209/f2c53fcfbcdc8309a97564a746a726bd_1615573328.jpeg)
『友情』
ヤマボウシは、さわやかで落ちついた印象のある白い花が特徴です。その花の色にぴったりな純粋さを感じさせる花言葉から、大切な友人へのプレゼントとしても人気が高い花です。
ヤマボウシ(山法師)はどんな植物?どんな花が咲くの?
![ヤマボウシ](https://d2v9opmik2a3uk.cloudfront.net/uploads/2020/07/22150110/8d6918e8018a977d91298eab493d081b_1595430069.jpg)
ヤマボウシ(山法師)は、日本から中国・朝鮮半島に分布する落葉高木で、日本では沖縄・九州・本州の山地に自生し、5~10mの高さに生長します。
白い花びらに見える総苞片(そうほうへん)を坊主頭と頭巾に見立てて「山法師」と名付けられました。総苞片の美しさや育てやすさから街路樹や庭園樹として人気が高く、江戸時代には海外で観賞用樹木として栽培されていました。
主に街路樹や公園樹、庭木でもよく見かけるヤマボウシ。白の花びら(総苞片)が美しく、人気も高い品種です。
ヤマボウシ(山法師)の花の色や別名は?
![ヤマボウシ](https://d2v9opmik2a3uk.cloudfront.net/uploads/2021/05/12094223/218a1ffbaf3939fed444c73c77fb5ab9_1620812542.jpg)
- 学名
- Cornus kousa/Benthamidia japonia
- 科・属名
- ミズキ科ミズキ属ヤマボウシ亜属
- 英名
- Kousa Dogwood(Japanese Flowering Dogwood)
- 原産地
- 日本・中国・朝鮮半島
- 開花期
- 5~7月
- 花の色
- 白・ピンク
- 別名
- ヤマグワ/コウサ/ヤマボウ
ヤマボウシ(山法師)の開花時期と見頃の季節は?
![ヤマボウシ](https://d2v9opmik2a3uk.cloudfront.net/uploads/2019/01/23183148/0beea11a67907adce4a59e9a95dbab47_1548268307.jpg)
花(総苞片)が見られるのは5~7月頃で、先端の尖った花のような総苞片を4枚広げ、その中心に黄緑色の小さな花が球状に集合しています。9月頃には実が赤く熟し、その後11月上旬頃には紅葉を楽しむことができるので、季節ごとに姿の変化を私たちに楽しませてくれます。
ヤマボウシ(山法師)の実は食べられるの?
![](https://d2v9opmik2a3uk.cloudfront.net/uploads/2018/11/16172620/0bb9d6e145d369b7a48be393be0d87f0_1547659580.jpg)
ヤマボウシはトロピカルフルーツのように個性的なトゲのある真っ赤な実をつけます。果肉は濃い黄色でマンゴーのような甘みがあり、シャリシャリとした食感で食べることができます。また、ジャムや果実酒などによく加工されています。
ヤマボウシ(山法師)の種類は?
![ヤマホウシ 山法師 葉](https://d2v9opmik2a3uk.cloudfront.net/uploads/2019/06/04165821/2172e6ae29d7e838387611b4401082ab_1559667500.jpeg)
ウルフアイ
葉と花に白く縁取り模様が入っている品種で、班入りヤマボウシとも呼ばれています。樹形が美しく、シンボルツリーやホワイトガーデン向きの品種です。
ミルキーウェイ
中国産ヤマボウシの選別品種で、花びらがクリーム色から純白に変化する様子を楽しむことができます。通常のヤマボウシよりも花つきがよく、大輪を咲かせる様子は見応えがありますよ。
ホワイトミヌマ
樹高1メートルを超すと、白く小さな花びらを6つつける品種で、かわいらしい出で立ちから庭園樹や切り花に活用されます。
紅富士(ベニバナヤマボウシ)
小ぶりでうっすら赤色のついた総苞片が特長の品種です。側枝がよく伸びる性質で、そのままにしておくと盃型の樹形になります。
ミスサトミ
濃いピンク色の花びらと葉の緑色と美しいコントラストを演出してくれるミスサトミは、和洋どちらの庭にも合います。花つきもよく病害虫にも強いことから、人気の高い品種です。
ステラーピンク
ヤマボウシとハナミズキの交配種で、開花期は両者の中間にあたる品種です。ピンク色の大きな花びらをつけ、秋には紅葉を楽しむこともできますよ。兄弟品種に乳白色の「オーロラ」や「ルースエレン」などがあります。
ビックアップル
通常に比べて大きな実をつけるヤマボウシで、食用に適している品種です。春には美しい白の花を咲かせ、鑑賞用としても楽しむことができますよ。
この他にも、改良品種で年中葉をつける「常緑ヤマボウシ」も近年人気です。
ヤマボウシ(山法師)とハナミズキ(花水木)の違いは?
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![](https://d2v9opmik2a3uk.cloudfront.net/uploads/2019/01/29124058/8e45a3807fb2bd7a8a07939f364598eb_1548765657.jpg)
ヤマボウシとハナミズキを混同する方が多いですが、ヤマボウシは日本が原産なのに対して、ハナミズキはアメリカからの外来種です。見た目や性質も似ているようで細かなところが違い、ヤマボウシの総苞片は先端が尖っているのに対して、ハナミズキの総苞片は丸みがあり、先端が窪んでいます。
また、樹皮にも違いが見られ、ヤマボウシはうろこ状に剥がれるため斑模様になりますが、ハナミズキは細かなひび割れが覆っています。なお、ハナミズキは別名「アメリカヤマボウシ」と呼ばれています。
ヤマボウシ(山法師)の花や実、紅葉を楽しもう
![ヤマボウシ 山法師](https://d2v9opmik2a3uk.cloudfront.net/uploads/2021/03/15155612/314fc0c4ccf3a89134284fae97cd65a2_1615823771.jpg)
ヤマボウシは街路樹や庭木によく見かける樹木なので、花言葉や特長を知っていると楽しみ方も広がりますね。色づいている期間も長く、果実や紅葉も楽しめるので、初めてのガーデニングにもおすすめです。
更新日: 2021年05月12日
初回公開日: 2015年05月08日