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観葉植物の育て方!手入れや肥料の方法、冬と夏の越し方は?

緑を茂らせ、室内に癒しをもたらしてくれる観葉植物。インテリアとして活用される機会が多く、取り入れてみたいと考えている方も多いのではないでしょうか。今回は、そんな観葉植物全般の育て方について、水やりや肥料の与え方、冬越し(ふゆごし)や夏越し(なつごし)の方法などをまとめてご紹介します。

観葉植物とは?

観葉植物とは、葉の観賞を目的とした植物全般のことを指します。花を楽しむ草花と比べると、色の変化や華やかさは少ないものの、枯れるまで緑の葉を茂らせ、部屋に飾ると落ち着いた雰囲気を作り出してくれます。

特徴は、多くの種が熱帯などの温かい地域が原産地である点、多年生と呼ばれて数年にわたって生長し、長いものであれば10年以上も育つ点などが挙げられます。

そのため、乾燥に強いので水やりの頻度が少なく、枯れにくいなど「手間がかからない」と人気が出ているわけです。

そんな観葉植物のなかでも、今回は室内で楽しめる観葉植物の育て方にしぼってご紹介していきます。

観葉植物の育て方!どんな準備が必要?

一般的に販売されている観葉植物の多くは、購入したその時点から飾れるように鉢などがセットになって売られています。

ただ、日々のお手入れは必要です。水やりができるじょうろや元気に育てるための肥料などを使います。じょうろなどはコップやバケツ、料理に使うボウルなどでも対応できるので最初から意気込んでそろえず、慣れてきたら少しずつそろえるのでも構いません。

観葉植物の育て方の基本は「配置」

観葉植物を購入したら、まず考えるのが「配置」です。植物によって適した置き場所があり、これを間違えるとうまく育たない可能性があります。

配置を考える上で大切なことは大きく分けて2つ。1つは「日当たり」、もう1つは気温や風通しといった「環境」です。次からは「日当たり」と「環境」についてくわしくご紹介します。

日当たり

日当たり、つまり部屋の明るさは「日なた」「明るい日陰(半日陰)」「日陰」の3つに分類されます。

「日なた」は窓の数が多い(あるいは、大きい)リビングなど、「明るい日陰(半日陰)」はそのリビングから奥まったキッチンやカーテン越しの窓辺など、「日陰」は窓のない部屋や玄関などが該当します。

環境

先ほど紹介したように、熱帯地域が原産の観葉植物は乾燥に強い反面、ジメッとした環境を嫌います。風通しが悪いと、いつまでたっても土が乾かずにムレたままです。

この環境は、病害虫が好んで寄ってくるうえ、土の中に空気が入り込む隙間がなく、根が呼吸できなくて腐ってしまうことがあります。

観葉植物の育て方。手入れのポイント2つ

配置が決まれば、あとは日々の手入れです。定期的に手を加えてあげることで枯らせることなく、長く楽しむことができますよ。

やることとしては2つ、「水やり」と「肥料」を与えることがあります。具体的な方法は次でご紹介します。

ちなみに、ほかの樹木のように「剪定」といった作業はあまり多くありません。もし、形を整える必要がでてきたら、剪定バサミを用意して伸びすぎた枝を切って長さを調整してあげる程度です。

観葉植物の手入れ!水やりは土が乾いてから

水やりは、育てる「環境」と同じくらい大切なポイントです。土が乾いたのを目安にして、鉢底から流れ出てくるまでたっぷりと水を与えるのが基本です。

植物によっては、より乾燥を好むものもいるので、土が乾いてからさらに2〜4日経ったあとに水やりをします。反対に湿り気を好むものであれば土の表面が乾いたらすぐに水をあげましょう。

水やりとは別に霧吹きで葉っぱに水を吹きかける「葉水(はみず)」を行うことで、観葉植物の色ツヤをよくし、元気な状態を維持することができます。乾燥しやすい夏や冬は、毎日行いましょう。

観葉植物に手入れ!肥料を与える時期は?

購入した観葉植物はすぐに育てられるように肥料が混ぜ込まれた土を使っていることがほとんどです。これを元肥(もとごえ)といい、購入後は時間が経つにつれて肥料の効果がなくなるため、追加で肥料を与える必要があります。これを追肥(ついひ、おいごえ)といいます。

肥料は大きく「有機質」と「無機質」に分けられます。有機質は動物の糞など自然由来のものが多く、においが強いため、室内なら無機質の肥料がおすすめです。

無機質の肥料は化学的に作られたものが多く、「化成肥料」と呼ばれることもあります。このなかで、固形タイプの効き目がじわじわと効く、「緩行性化成肥料」を4~10月頃に2ヶ月に1回のペースで追肥として与えます。

もし、葉に元気がない場合は速効性のある「液体タイプの肥料」を与えます。水やりのかわりに、この肥料をあげれば、水分と同時に栄養も受け取って元気に生長してくれますよ。

観葉植物の冬と夏の育て方は?

1年間で植物をとりまく環境が大きく変わるのが「冬」と「夏」です。温度が大幅に下がったり上がったりするほか、冬であれば湿度も下がって乾燥しやすくなります。

これらをうまく乗り越えることで1年を元気に乗り切ることができますよ。それぞれの手入れの方法をご説明します。

冬越し

植物にはそれぞれ越冬温度というものがあります。これは冬を乗り切るための目安となる気温のことで、これをもとに温度管理をします。

冬は多くの植物の活動がにぶくなるので、夏ほど水を必要としません。水やりは徐々に回数を減らして控えめにしましょう。ただ、エアコンなどの暖房で乾燥しやすくなるので、葉水は与えてあげましょう。

夏越し

エアコンの冷気で乾燥しやすいので、水やりや葉水をこまめにあげましょう。また、熱帯夜が続くこともあるので、その場合は、夜の温度を下げるために夕方に水やりをするのも1つの対策です。

観葉植物の育て方で植え替えは必要?

観葉植物は、生育旺盛な種類が多いので、根を張るスペースが限られている鉢だと放っておくと根づまりを起こし、弱ってしまいます。1~2年を目安に、植え替えを行いましょう。

水をあげたときに水が鉢底からうまく抜けないと根がつまっている合図。また、鉢底から根がはみ出している場合も植え替えのサインですよ。

5~9月が植え替えに適した時期です。植え替え直後は、根が傷つき弱っています。直射日光の当たる場所は避けて日陰に置くようにし、水やりも控え、肥料は2週間程度与えないようにしましょう。

観葉植物が枯れる理由は?育て方が悪いの?

観葉植物は野菜や草花に比べると、病害虫の影響を受けにくい植物です。とはいえ、虫がついたり、病気にかかったりすることもあります。

特に発生しやすい害虫は、ハダニです。ハダニは、葉っぱや枝から養分を吸い取り、植物を弱らせます。葉水がハダニ発生の予防策になるので、葉の表裏に水を吹きかける習慣をつけましょう。また、大量発生した場合は薬剤を使って退治してください。

ただ、それ以上に初心者が枯らせてしまう原因の1つが「水のあげすぎ」だと言われています。先ほどの水やりのタイミングを覚え、日々の観察で虫がついていないか確認してあげるのが枯らさないポイントです。

観葉植物の育て方を理解して、育ててみよう

観葉植物の育て方は、慣れてしまえばそれほど難しいものではありません。丈夫な植物たちなので、基本的に配置(環境)と水やりの頻度に注意していれば、育てられますよ。

ちょっと元気がないときの原因や対処法が分かると、枯らすことがほとんどなくなるので、さらに色んな観葉植物を育てたくなりますね。

更新日: 2023年01月11日

初回公開日: 2015年07月27日

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