ガーデニングをはじめようとホームセンターにいくと、たくさんの種類の土が並んでいますよね。それぞれの種類によって、成分や性質はさまざま。何を使えばよいかと悩んでしまう人が多くいます。でも、それぞれの性質を知ると、自分で植物に合った土を配合することができ、ガーデニングの楽しみが広がりますよ。
今回は、そんな土の中でもパーライトとはどんなものなのか、土壌改良での使い方や価格、黒曜石など種類についてご紹介します。
パーライトとは?
パーライトとは、黒曜石や真珠岩など鉱物を高温で熱することで人工的につくられた発泡体です。多孔質で排水性に優れて軽量のため、土壌改良材や培養土の原料として利用されます。
いずれも高温処理する過程で水分が蒸発し、表面に細かい穴が開いています。そのため、空気をたくさん含む軽石状になり、水に浮くほど軽くなります。
パーライトの特徴と効果
パーライトの原料は、黒曜石か真珠岩です。以下にそれぞれの特徴をご紹介します。
真珠岩パーライト
真珠岩は、ガラス質の火成岩です。もともと水分を多く含んでいることから、高温で熱すると軽く多孔質でやわらかな質感になります。通気性と水もちに優れており、土の水はけがよすぎるときの土壌改良材として使います。
黒曜石パーライト
黒曜石とは、黒緑色をしたガラス質な火成岩です。真珠岩に比べて水分の含有量が少なく、高温処理をすると細かい穴が空いた粒になります。
土に加えると、水はけや水もち、通気性のバランスが整います。また、イオン交換性能があることから、黒曜石パーライトについた水はミネラル水になり、根腐れを防止する効果も期待できます。
パーライトの使い方
真珠岩パーライト
黒曜石パーライトは、「土に水が染み込まない」「根の発育が悪い」といった場面で利用します。
土に加えることで、水はけと水もち、通気性のバランスをよくしてくれます。これによって、根が酸素を取り込みやすい環境になるほか、土に潜む微生物の活動を活発にして植物の生育を促します。
黒曜石パーライト
一方、真珠岩パーライトは、水はけがよすぎるときに土に加えて使います。
土壌改良材として以外は、無菌なので種を保存するための土として活用できるほか、ハンギングなど土を軽くしたいときにも利用されますよ。
パーライトの使い方で注意することは?
パーライトは軽いという特徴から、徐々に土の表面に粒が浮き上がってしまいます。植物を定期的に植え替えて、パーライトを土に混ぜ込んでいきましょう。また、土に入れすぎると軽くなりすぎてしまい、植物が浮き上がってくることも。使う量はメインの土の1~2割程度が適当です。
パーライトの価格(相場)は?
パーライトは、2~4Lで150~400円、10~20Lで600~1400円前後が相場です。土に加える量は少ないので、2Lほどで10鉢ほどの植物に使うことができますよ。粒が小さければ小さいほど水もちがよくなるので、加える土に合わせて種類を選ぶことが大切です。
パーライトは使い方次第で土壌改良が期待できる
パーライトは、赤玉土との相性がよいほか、清潔なので挿し木用の土としても活用することができます。また、通気性がよく軽いので、鉢やコンテナを吊るしたり、壁にかけたりするときにぴったり。
玄関先やベランダにたくさんの花を飾りたいときは、土にパーライトを混ぜてみてくださいね。土の質も改善してくれるので、野菜を栽培する畑に加えるのもおすすめですよ。
更新日: 2023年10月12日
初回公開日: 2016年01月20日