パスタやサラダ、スープ、オーブン料理など、様々なレシピにアレンジされるバジル。日頃から何気なく使っている食材ですが、実は栄養価が高く、体にとてもよいことを知っていましたか?今回は、そんなバジルの効果や効能について詳しくご紹介します。
バジルってどんな植物?
イタリア語で「バジリコ」とも呼ばれるバジルは、インドや熱帯アジアなど温かい地域が原産の多年草です。日本では、有名メーカー製の乾燥ハーブが「バジル」と称されているため、バジリコよりもバジルという言葉の方がしっくりくるかもしれません。
バジルは温かい場所で育つ植物
バジルは寒さに弱いため、日本の冬を越すことができず、一年草扱いにされることもしばしば。草丈は30〜60cmで、たまご型の葉が特徴です。種が濡れるとゼリー状の液体に包まれ、目の汚れを取る漢方薬として輸入されたことから、メボウキ(目箒)とも呼ばれています。
バジルの効能や効果は?
- ガンや動脈硬化を予防
- 胃腸の働きを改善
- 自律神経を整えるリラックス効果
- アンチエイジング効果
抗酸化作用で丈夫な体へ
バジルの魅力は、漢方として利用されていた種だけではありません。ハーブとして利用される葉っぱも栄養価が高く、料理やハーブティーにして人気があります。魅力の1つが、ファイトケミカルと呼ばれる栄養素を豊富に含んでいることです。ファイトケミカルとは、別名「植物栄養素」とも呼ばれる、ビタミンやポリフェノールなど、ヒトが体内で作り出せない成分のことです。たとえば、バジルに含まれるポリフェノールは、身近なファイトケミカルの1つで、アンチエイジング効果といって、加齢による抵抗力の低下を抑える働きがあります。これは、ポリフェノールなどの抗酸化作用成分による働きで、体内の酸化を還元して、病気になりにくくするためです。
女性にうれしいリラックス効果
バジルの葉は、精神を落ち着かせる緑色をしており、また葉を潰したときに出てくる香り成分には、心や体の疲れを癒し、リラックスさせてくれる効果があります。
リナロールやカンファー、オイゲノールなどの香り成分は、鎮静作用もあるので、月経に悩まされたり、ホルモンバランスが崩れてイライラしているときにピッタリ。痛みやイライラの悩みを持つ多くの女性におすすめです。
また、ホルモン調整作用のあるアネトールという成分のおかげで、頭痛や腹痛にも効果が期待できるとされています。
栄養素(100gあたり)
1日の必要量 | バジルの葉 | 他の食材 | |
βカロチン | 1800μg | 6300μg | 4200μg(ほうれん草) |
カルシウム | 500〜600mg | 240mg | 110mg(牛乳) |
バジルの効能をうまく利用しよう
バジルの香りには、シネロールという「蚊除け」に効果的な成分が含まれています。もし、食用や観賞用以外にバジルが余っている方は、バジルの精油を使って虫除けスプレーを作ってみるのもおもしろそうですね。
更新日: 2016年04月08日
初回公開日: 2016年04月08日