いちごは、100種以上もの品種があるフルーツです。スーパーや直売店に行って実際に見ても、名前と特徴が一致しないことがよくあります。中には、同じ品種でも収穫時期によって糖度が変わるため、別名で売られる場合も。今回は、そんないちごの種類の中でも、あまおうやとちおとめなど有名な人気品種の特徴をご紹介します。
■ いちご(苺)の種類や品種まとめ
1. あまおう(博多あまおう)
あまおうは、福岡県で品種改良されてできたいちごです。通常の1.2倍の大きさ、固めの果肉、甘みと酸味が中和した濃い味が特徴で、現在普及しているいちごの中でも味、知名度ともに上位の代表品種となっています。「あ(かい)、ま(るい)、お(おきい)、う(まい)」の4つの頭文字と、「いちごの王様」という意味をこめて名付けられました。別名、「博多あまおう」とも呼ばれます。
2. とちおとめ(栃乙女)
とちおとめは、栃木県が原産の品種です。日本一のいちご生産県である栃木県の代表品種で、表面につやがあり、円錐形の形をしています。糖度が高く、収穫したてであれば甘酸っぱい香りが広がりますよ。
いちご生産日本一の栃木県内で作られる9割以上がとちおとめです。甘酸っぱさのバランスがよく、食べやすいことから、幅広い年齢層に受け入れられています。
3. あきひめ(章姫)
あきひめは、静岡県が原産のいちごです。細長い形で、酸味が少なく甘い味をしています。特に最盛期の冬は、果肉が大きく真っ赤に染まり、ケーキやスイーツなどによく利用されています。果肉がやわらかくて食べやすい反面、衝撃には弱いので、持ち運ぶときは注意してください。
4. 紅ほっぺ(べにほっぺ)
紅ほっぺは、静岡県が原産のいちごの品種です。きれいな円錐形をした大粒で、やわらかい食感とバランスの取られた甘酸っぱさが人気。全国でも約5番目の生産量をほこる静岡県で作りだされ、果肉が「紅色」で「ほっぺが落ちるほどおいしい」ことにちなんで名付けられました。
酸味もほどよいので、いちごの甘くも酸っぱい味が堪能できます。できるだけ長い粒の方が、甘みがありますよ。
5. ももいちご(桃苺/さくらももいちご)
徳島県で作られた品種が「ももいちご」です。ももいちごよりも高品質な改良種に「さくらももいちご」と呼ばれる品種もあります。ジューシーで甘い舌触りもさることながら、1つの株に4~5個、多くても8個ほどしか実らせない栽培方法によって、栄養や甘さを集中させているので、収穫量が少ない分、1つ1つがていねいに作られています。
養分を集中させているため、丸みがあって1粒1粒が大粒で、甘い味と香りをもっています。うどん粉病に強いことから農家の間で近年人気が高まっていますよ。
6. さがほのか
さがほのかは、佐賀県で作られた品種です。普通のいちごよりも果肉が大きく、円錐形をしているのが特徴です。果皮は、赤〜紅色でつやがあり、しっかりとした食感があります。中の空洞が少なく、果肉が詰まっているので、日持ちするのもうれしいポイントです。
地元が特産のいちご(苺)の種類を探してみよう
日本のいちごの5割ほどは、栃木県や福岡県、熊本県、長崎県、静岡県、愛知県で生産されています。他にも、全国各地で作られているので、ぜひ地元で作られている品種を探して、旬の季節にはおいしいいちごを楽しんでくださいね。
栃木県庁 『全国のいちご生産割合』 参考文献:更新日: 2021年07月21日
初回公開日: 2016年05月05日