しゃきしゃきとした歯ごたえで、ゆでても炒めてもおいしいもやし。スーパーなど手軽に安く購入できる経済的な野菜として重宝している方も多いのではないでしょうか。実は、もやしの栽培は簡単なことをご存知でしたか?今回は、もやしの栽培について、育て方のポイントなどを交えてご紹介します。
もやしとは?
もやしとは、穀物やマメ類の種を人工的に発芽させた新芽のことを指します。つまり、ブロッコリースプラウトやカイワレダイコンなど、「スプラウト」と呼ばれるものは全てもやしに含まれます。ただ、単にもやしというと近年大豆や緑豆を発芽させた「豆もやし」を指すことが多いです。
もやしの種類は?
もやしの原料としては、「緑豆」「黒豆(ブラックマッペ)」「大豆」の3種が一般的です。近年最も生産量が多いのは緑豆もやし、ときどきアルファルファ(ムラサキウマゴヤシ)という牧草をもやしに加える人もいます。
それぞれ味に違いはあり、発芽作用によって豆の成分を分解するため、豆のときにはなかったビタミンB郡やビタミンCが含まれています。また、豆もやし100g当たり14kcalですが、食物繊維やタンパク質、カリウム等を含んでいて、低カロリーで栄養豊富でダイエットや健康維持にすぐれた野菜といえます。
もやしの育て方のポイントは?
もやしは、毎日新鮮な水に入れ替えて育てることが大切です。種ならたっぷりの水に浸け、発芽したら毎日水洗いをしましょう。発芽した後のぬめりを取らないと、腐りやすくなってしまうので、毎日瓶から取り出してぬめりを取り除いていきます。また、他の植物と違って種をビンに入れて、暗い場所で栽培する点にも注意しましょう。
瓶を使ったもやしの育て方とは?
材料
- もやしにする豆
- 広口の空き瓶
- 不織布やミカンのネット
- 輪ゴム
育て方
- 熱湯消毒か市販の消毒液を使って瓶を殺菌する
- 瓶の1/10~1/5くらいまで豆を入れる
- 豆の倍くらいの高さまで瓶に水を入れ、瓶を振って豆の汚れをとる
- 3を5~6回繰り返す
- 豆がきれいになったら、豆の2~3倍くらいの高さまで水を入れて不織布を口に被せて輪ゴムで留める
- 全体をアルミホイルで巻いて遮光し、一晩浸けておく
- 翌日、豆の皮がひび割れているかを確認する
- 口に被せた不織布はストッパーなので取り外さず、中の豆が流れ出ないよう水を捨てる
- 再度水を入れて優しく振り洗いする作業を数回繰り返す
- 水をきったら、瓶の周りをアルミホイルや新聞紙で包む
- 9~10の作業を毎日朝晩行う
- 4~5日で小さな芽が生え、7~10日ほどで芽が伸びて瓶がいっぱいになる
- もやしが好みの長さになったらボウルに移して水洗いし、豆の殻を取り除く
ザルを使ったもやしの育て方
材料
- もやしにする豆
- 目の細かい竹製のザル
- 穴の空いたポリ袋
- ザルを受けるボウル
育て方
- 豆をたっぷりの水に5~8時間浸ける
- 給水させた豆をザルにあげる
- 底を平らにならし、よく水をきる
- ザルの下にボウルを置いたうえで、全体にポリ袋を被せる
- 豆を水洗いし、1ヶ所に偏らないようならしたら、再びポリ袋の中にボウルを敷いてから入れる
- 5の作業を1日2~3回行う
- 芽が十分の生えたものから順番の収穫していく
収穫したもやしを保存する方法は?
もやしは、水分が多く傷みやすい野菜です。収穫したらしっかりと水をきって密閉できる袋に入れて冷蔵庫で保管し、できるだけ早めに使い切ります。たくさん収穫できるので、炒めものやスープに加えるだけでなく、おかゆやカレー、サラダ、サンドイッチなど色々なレシピに加えて楽しんでみてください。
もやしは栄養価の高い便利な野菜
もやしは、豆を発芽させて育てる野菜なので、繊細な見た目に反してたっぷりの栄養を含んでいます。しかも栽培方法は簡単で、自宅にある材料で育てはじめられます。育てるときに大切なことは、水洗いを怠らないこと。それにさえ気をつけていれば、新鮮で安全安心なもやしを堪能できますよ。
更新日: 2016年05月10日
初回公開日: 2016年05月10日