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盆栽の育て方|水やりや霧吹きの方法・頻度は?

美しい器に樹木や植物を植え付けてその美しさを楽しむ盆栽。長年育て続けることで、樹形が整い、洗練されていくのも盆栽の醍醐味です。以前は男性のお年寄りの趣味という印象でしたが、近年は海外での流行をきっかけに、若い世代にも受け入れられるようになりました。今回は、そんな盆栽の育て方について、剪定や水やり、植え替えなど基本的な手入れの時期と方法などをご紹介します。

盆栽の育て方のポイントは?

ゴヨウマツ 五葉松 盆栽

日当たりと風通しがよい屋外に置き、毎日状態をこまめに観察することが、盆栽を長く楽しむコツです。毎日植物を見ていると、「土が乾燥しているな」とか「葉っぱの色が悪いな」など、ちょっとした変化に気付きやすくなります。また、早めに対処することで、大きなトラブルを未然に防ぐことができます。

盆栽の水やりの方法は?

土の表面が乾いたら水やりをするのが基本です。盆栽は、器が植木鉢に比べて小さくて浅い分、土が思ったよりも乾きやすくなっています。土の表面が白くなっていたり、表面に貼った苔の葉が乾燥したりしているときは、水やりのサイン。水がシャワー状に出るハス口のジョウロを使って、器の底から流れ出るくらいたっぷりと、株元に水を注ぎましょう。

季節によって水やり頻度は変わり、春と秋は1日1~2回、夏は1日2回以上、冬は2~3日に1回となっています。光合成を盛んに行う午前中に水切れをしないよう、朝に水やりをするとよいですよ。また、乾燥が気になる時期は、水やりと別に霧吹きで葉っぱに水を吹きかける「葉水」をすると乾燥を防ぐことができます。

盆栽へ肥料を与える時期と方法は?

サクラ 盆栽

植え付ける植物によっても違いますが、4~11月の間に肥料を与えていきます。ほとんどの植物は、休眠期を迎える冬に肥料は必要ありません。粒状の肥料を株元から少し離した土の上に置くことで、肥料焼けを防ぐことができますよ。

水やりの回数が通常の栽培方法に比べて多いので、結果的に肥料成分も土から流れ出ていきやすくなっています。肥料が足りないと、花が咲かない、枝が伸びないなど、植物の生育が衰えるので注意してください

盆栽の剪定の時期と方法は?

ミニ盆栽 作り方

盆栽は、それぞれの植物の自然な雰囲気を活かしながら、樹形を整えていくのが基本です。特に、苗木のときから最終的な樹形を目指して育てていくので、最初の樹形選びが盆栽を成功させる鍵となりますよ。また、春~夏の生育期なら、枝を伸ばすスピードも早く失敗もカバーできるので、剪定には最適な季節です。以下に代表的な樹形と、それぞれを作るための基本的な剪定方法をご紹介します。

代表的な3つの樹形

  • 直幹(チョッカン):漢字の通り、まっすぐ上に向かって幹を伸ばし、そこから前後左右にバランスよく枝が生えている樹形です。杉や檜などどっしりとした雰囲気を持つ樹木が向いています。
  • 斜幹(シャカン):横から風が吹いて気が傾いているような樹形です。枝をうまく配置することで、絶妙なバランスを作って楽しむことができます。
  • 懸崖(ケンガイ):植物の根本よりも下の位置に木の頂点がある樹形です。山や海岸沿いの断崖に生えているような植物が向いています。

剪定方法

  1. 最終的な樹形をイメージする
  2. これ以上樹高を伸ばしたくないときは、元気のよい葉っぱのすぐ上で上に伸びている枝をハサミで切る
  3. ひこばえや伸びすぎた枝、内向きの枝、絡み合っている枝を整えていく
  4. イメージした樹形に必要な枝を付け根から切り落としていく
    ※1本枝を切ったら眺めて、確認してからまた切るというくらいじっくりと行うのがポイント
  5. 枝同士の間隔を十分に空け、風通しをよくする

盆栽の植え替えの時期と方法は?

ミニ盆栽 作り方

限られているスペースの中で植物を育てていると、根が伸びて次第に窮屈になっていきます。また、土の栄養分も減って、状態が悪化していきます。そのため、3~4年に1回くらい植え替えをして、株をリフレッシュさせていきましょう。3~4月と9~10月が一般的な植え替えの適期です。

準備するもの

  • 新しい器
  • ハサミ
  • ペンチ
  • 盆栽用の土
  • ワイヤー
  • 鉢底ネット

植え替えの方法

  1. 新しい器の底に鉢底ネットを付ける
  2. 長めに切ったワイヤーを鉢底ネットへU字に通し、器の縁から外に向かって張る
  3. 器の内側からU字に通したワイヤーにまたがるようにワイヤーを通し、鉢の底から固定する
  4. 株を古い容器から抜き出す
  5. 株の根に付いた土を割り箸などでていねいに落とす
  6. 下の方の古い音はバッサリをハサミで切り落とす
  7. 容器の1/3ほど土を入れ、株を置く
  8. 周りに土を入れ、株元に十分持ったらワイヤーをクロスさせて土と株を固定する
  9. 表面に化粧砂や苔を敷いて、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水を与えれば完了

こまめな手入れで盆栽を美しく育てる

盆栽は、和の雰囲気を感じさせてくれる、日本の伝統的な植物の栽培方法の1つです。育てる樹木に合った器選びや樹形作りなど、ちょっとした気遣いでセンスあるインテリアになるところも、盆栽の魅力です。

最近は、指先くさいの大きさの豆盆栽もあり、場所をとらずに楽しめるのもうれしいポイント。初心者用の盆栽きっとも販売されているので、気軽な気持ちで楽しんでみてください。

更新日: 2021年10月13日

初回公開日: 2016年05月13日

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