日本では5,000年以上前の縄文時代からすでに栽培されていたというゴマ。種が食用として扱われ、栄養価も高く、和え物やサラダなどの風味付けにも利用しやすいことから、食卓にのぼる機会も多いですよね。ゴマは、プランターでも簡単に栽培できる野菜なんですよ。
今回は、そんなゴマの栽培について、育て方のポイントや収穫の時期と方法などをご紹介します。
ゴマ(胡麻)の栽培をしよう!種まきの時期と方法は?
ゴマは、20度以上の気温で発芽する野菜です。5月中旬~6月中旬が種まきの適期で、十分な気温が確保できるよく晴れた日を選びましょう。
発育がよいので、プランターや地面に直接まいて育てていきます。酸性の土が苦手なので、鉢植えやプランターは、市販の野菜用培養か、赤玉土(小粒)6~7:腐葉土3~4の土に大さじ1杯(10gくらい)の苦土石灰を混ぜたものを使います。
地植えは、植え付ける前に苦土石灰を畑にまいて酸性度合いを中和しておきましょう。
鉢・プランター
10号鉢なら2~3株、60cmプランターなら3~4株が最終的に育てる数の目安です。
- 土を容器の縁から下2~3cmのところまで入れる
- 株同士の間隔が15~20cmほど空くよう、育苗ポットの底などを使って深さ1cmほどの植え穴を作る
- それぞれの植え穴に、5~6粒ずつ種をまく
- 表面が平らになるよう土を被せ、上から軽く手で押さえる
- たっぷりと水をやる
- 発芽するまで土が乾かないよう水やりをしながら日当たりのよい場所で管理する
- 発芽したら、土が乾いてから水やりをするようにする
- 本葉が1~2枚のところで、1ヶ所に3本くらいになるよう、生育の悪いものを間引く
- 本葉が3~4枚のときに2本、本葉が5~6枚のときに1本になるよう間引いて最終的な数にする
地植え
種まきの2週間前に1㎡あたりコップ1杯(100g)の苦土石灰と堆肥2kgを入れてしっかり耕しておきます。その後、1週間寝かせたら化成肥料を加えてください。
畝は幅60~70cm、高さ10~15cmのサイズで作ります。畝には鉢植え同様の方法で株同士の間隔を15~25cmほど空けながら、種をまいていきます。間引きのタイミングも、鉢植えでご紹介した方法と同じです。
ゴマ(胡麻)の栽培!水やり、肥料の与え方
水やり
植え付ける場所にかかわらず、発芽までは土が乾かないよう水やりをして管理していきます。その後は、土が乾いてから水を与えるようにしてください。地植えは、地温の確保と土の湿度を保つために、土の表面をマルチングしておくとよいですよ。
肥料
最初に間引きを始めたときと、間引き終わりの2回液体肥料を施します。また、花後サヤが付きはじめたら、土に化成肥料を混ぜ込んで、株元に土を寄せておくとよいですよ。
ゴマ(胡麻)の収穫の時期と方法は?
花の咲いた後にサヤができ、9月下旬頃に充実してきます。収穫の目安は、サヤが黄色もしくは褐色に変化し、2~3個割れてきてからです。
株元で刈り取り、種がこぼれないように束ねて10~15日ほどそのまま風通しのよいところで乾燥させます。花が残っている上の部分は、節のところで水平に取り除いてください。
十分に乾燥したら、きれいなビニールやレジャーシートを敷き、上で株を叩いてはじけた種を取ります。そして、密封できる容器に保存して、炒って食べるとおいしいですよ。
ゴマ(胡麻)の栽培で注意する病気や害虫は?
梅雨の時期になると、ゴマは立ち枯れ病やネキリムシの被害を受けやすくなります。連作を避けることで立ち枯れ病を防ぎ、株の根元をストローで覆うなどして保護し、ネキリムシの被害を防ぎましょう。
ゴマ(胡麻)の栽培のポイントは?
気温が20度以上になってから種をまき、日当たりと水はけのよい場所で育てることがゴマを栽培するときのポイントです。
過去にゴマを育てたことのある場所で育てると連作障害を起こしてしまうので、避けるようにしてください。
栄養価の高いゴマ(胡麻)を収穫しよう
ゴマは、はるか昔から滋養強壮が期待できる健康食品として親しまれてきました。また、それぞれのゴマによって特徴があるのも魅力です。
黒ゴマにはポリフェノールがたっぷり、白ゴマはマイルドな味わいでリノール酸とオレイン酸が多く、金ゴマにはフラボノイドが豊富に含まれています。
どれも育て方は同じなので、自分の好みのものを選んで、栽培してみてくださいね。
更新日: 2018年07月18日
初回公開日: 2016年05月21日