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ゴボウ(牛蒡)とは?花言葉や効果・効能は?

ゴボウは、煮物や炒めもの、きんぴらにと幅広い料理に使われる根菜の1つです。国内では当たり前のように食卓にのぼりますが、意外にも食用として栽培をしているのは世界中で日本と台湾、朝鮮半島だけ。欧米や中国では、野生種の根や種子をハーブ(バードック)や生薬として利用しています。今回は、花言葉や効果・効能などを交えながら、ゴボウとはどんな植物なのかについてご紹介します。

ゴボウ(牛蒡)の花言葉は?

『私にさわらないで』『用心』『いじめないで』『しつこくせがむ』『人格者』

花言葉の「私にさわらないで」「用心」「いじめないで」は、アザミに似たトゲの多い萼片に紫色の花を付けることに由来します。「しつこくせがむ」は、根に対して花の注目度が低いところからきたのかもしれませんね。

全体的にネガティブなイメージですが、これらはすべて西洋の花言葉にちなむもの。ゴボウと関わりの深い日本で生まれた花言葉には、「人格者」というポジティブなものもあるんですよ。

ゴボウ(牛蒡)の学名・原産国・英語

学名
Arctium lappa L.
科・属名
キク科・ゴボウ属
英名
Burdock
Edible burdock
Greater burdock
Beggar’s buttons
原産地
ヨーロッパ~中国東北地方
開花期
7~8月
収穫期
6~1月
別名

ゴボウ(牛蒡)とは?どんな野菜?

ゴボウとは、ヨーロッパから中国東北部を原産とするキク科の野菜です。日本には元々自生しておらず、縄文時代から平安時代にかけて伝わってきたとされています。古くから食べられているイメージがありますが、実際に調理されるようになったのは江戸時代から明治にかけてのこと。今では、天ぷらや煮物、きんぴらなど、家庭料理によく登場する根菜の1つとなっています。

私たちが食べているのは根の部分で、長さ1m前後になる「長根種」と、短い「短根種」の2種が市販されています。地上部は、地際から心臓型の葉っぱを生やし。夏にはアザミに似た紫色の花を咲かせます。

ゴボウ(牛蒡)の効果・効能は?

ゴボウは、食物繊維が主成分のヘルシー野菜で、水溶性と不溶性の食物繊維をバランスよく含んでいます。不溶性食物繊維のリグニンには、腸内細菌のバランスを整える働きがあり、水溶性食物繊維のイヌリンには糖の吸収と血糖値の上昇を抑える効果を期待できます。

また、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄分など各種ミネラルも含まれ、健康の維持や女性に多い貧血、冷え性にもよいとされていますよ。また、アルギニンとアスパラギン酸の2種類のアミノ酸が基礎代謝を上げて血流をよくすることから、肥満や糖尿病を予防するダイエット食材としても脚光を浴びています。実際に根を食べるだけでなく、ゴボウ茶やゴボウチップスなど色々な形に加工されています。

ゴボウ(牛蒡)の種類や品種は?

滝野川ゴボウ

長さ1m前後、直径2〜3cmほどの最も流通量の多い長根ゴボウです。東京の滝野川地区で江戸時代初期から栽培されはじめ、現在も関東地方を中心に生産されています。日本のゴボウの基本種であり、一般にゴボウというと本種を指します。

堀川ゴボウ

京都の堀川で発見されたゴボウで、京都の伝統野菜として大切に栽培されています。斜めに傾けて植える特殊な栽培法で知られ、収穫に2年以上を要することから希少価値が高く、お歳暮ギフトや正月料理の高級食材として有名です。長さ80cm、直径6〜9cmほどの根の中心に、直径0.5cm程度の空洞ができるのが特徴で、中に詰め物をした射込み煮などに使われます。

大浦ゴボウ

直径10cm、重さ4〜5kgほどにもなる、堀川ゴボウと同じ系統のゴボウです。「勝つゴボウ」「勝ちゴボウ」とも呼ばれる千葉県の特産品で、市の文化財に指定されているため、種は門外不出で一般に出回ることはありません。収穫したゴボウは成田山新勝寺に奉納され、精進料理として訪れた人々にふるまわれています。

宇陀金(うだきん)ゴボウ

奈良県宇陀市で明治時代から作られている伝統の大和野菜。土壌に含まれる雲母が付着して金粉をまぶしたように輝くことから、「金ゴボウ」と呼ばれ縁起物食材として珍重されてきました。大きいもので長さ1.3m、ビール瓶ほどの太さになり、肉詰め料理やおせち料理に利用されています。

新ゴボウ

「夏ゴボウ」の別名をもつ直径1.5cmほどの若取りゴボウで、宮崎や熊本が主な生産地です。一般的なゴボウが初冬に最盛期を迎えるのに対して、新ゴボウは5月頃〜初夏が旬。食感がやわらかく、上品な香りを生かして、柳川鍋をはじめとする料理の臭い消しに使われます。

葉ゴボウ

関西では「若ゴボウ」と呼ばれ、春を呼ぶ野菜として親しまれています。長さ15〜20cm程度の短根種で、根はもちろん葉柄や葉まで食べられます。有名どころでは、大阪八尾の「八尾若ゴボウ」や福井の「越前白茎」があり、茎の炒め煮や葉っぱの佃煮など、葉ゴボウならではの料理を楽しめます。

ゴボウ(牛蒡)は栄養たっぷりの根菜

ゴボウは、中心部より皮のすぐ下の部分にたくさんの栄養が集まっています。中心部と皮の近くを比べてみると、うま味成分のグルタミン酸は約1.6倍、抗酸化作用のあるクロロゲン酸(ポリフェノール)は約2倍にもなるそうです。ゴボウを洗うときは、たわしで表面をサッとこする程度にして、皮ごと食べる習慣を付けると、その栄養をたっぷりと体に取り込めるかもしれませんね。

更新日: 2016年05月20日

初回公開日: 2016年05月20日

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