緑のカーテンにすれば涼しげな光景を作り出してくれるハヤトウリ。秋になると、たくさんの実を付けて楽しむことができるつる性植物です。栽培期間は長いですが、その分収穫できる実が多いので、色々なレシピに活用して楽しめますよ。今回は、食べ方や栄養、効果・効能など、ハヤトウリとはどんな植物なのかご紹介します。
ハヤトウリ(隼人瓜)の学名・原産国・英語
- 学名
- Sechium edule
- 科・属名
- ウリ科・ハヤトウリ属
- 英名
- chayote
christophene
mirliton
vegetable pear
- 原産地
- 熱帯アメリカ
- 開花期
- 9~10月
- 収穫期
- 9月末~11月中旬
- 別名
- 千成瓜(センナリウリ)
ハヤトウリ(隼人瓜)とは?どんな植物?
ハヤトウリは南アメリカの熱帯地域を原産とするウリ科・ハヤトウリ属のつる性植物です。大正時代のはじめに日本へと持ち込まれ、鹿児島から全国へと広まっていきました。このことから、鹿児島の薩摩隼人にちなんで、隼人瓜(ハヤトウリ)と名付けられました。日本でよりもアメリカやフランスでよく食べられている野菜となっています。
葉や花、実の特徴は?
春になると、実のまま地面に植え付けていくユニークな栽培方法が特徴です。そして、4m近くまでたくさんのつるを伸ばして生長していきます。葉っぱは大きく広がった形をしており、つるにたくさん茂ることから、緑のカーテンにされることもよくあります。そして、秋になると花を咲かせ、300~500gほどの実をたくさん付けます。1株で、100~200個ほどとたくさんの実を付けることから、千成瓜(センナリウリ)という別名が付けられました。
ハヤトウリ(隼人瓜)の栄養や効果・効能は?
ハヤトウリの実は、ほとんどが水分で構成されており、カリウムやビタミンCを少し含む程度の栄養しかありません。ただ、その分100gで20kcalほどと低カロリー。さらに食物繊維が豊富なので、ダイエットのとき上手に取り入れるとよいですよ。灰汁が強く、青臭い味わいなので下ごしらえは必要ですが、漬物や煮物、スープの具材、炒めものなど和風・洋風いずれの味付けのレシピにも活用できますよ。緑色のものより、白色の実の方が、クセがないとされていますよ。
ハヤトウリ(隼人瓜)の食べ方は?
ハヤトウリの実は苦味があるので、料理に使う前に下処理をすることが大切です。この下処理をすませれば、豚肉や鶏肉との炒めものや、マヨネーズと和えたサラダ、トマト煮、コンソメスープの具材などのレシピにして楽しめます。また、昆布と一緒にビニール袋でもんで浅漬にすれば、シャキシャキの食感が堪能できます。
下処理の方法
- 表面の硬い皮をピーラーなどでむく
- 縦半分に切り、真ん中の種を取り出す
- 塩を実の表面にすり込み、流水で灰汁をキレイに洗い流す
- 苦味が気になるときは、4~6等分にカットして、2分くらい熱湯で茹でる
ハヤトウリ(隼人瓜)は栽培も楽しいつる性植物
ハヤトウリは、冬瓜とおなじような使い方ができるウリ科の野菜です。丈夫な性質で、少ない肥料でもどんどんつるを伸ばして生長することから、緑のカーテンにもおすすめ。秋にはたくさんの実を収穫できるので、色々なレシピにチャレンジできるのもうれしいですね。
更新日: 2016年05月31日
初回公開日: 2016年05月31日