唐辛子は、コショウ・カラシと共に、世界三大香辛料の1つとされ、料理に辛さを加えてくれます。また、赤色や黄色の実がかわいらしいことから、観賞用として楽しまれ、さまざまな品種がたくさん生み出されてきました。今回は、そんな唐辛子の効果効能や栄養、保存方法、食べ過ぎると下痢になる理由などについてご紹介します。
唐辛子(とうがらし)の花言葉は?
『旧友』『嫉妬』『生命力』『悪夢が覚めた』
はじめは緑だった実が、どんどん赤く色づいていく様子が怒りに燃えているように見えることから、「嫉妬」という花言葉がつきました。
「旧友」という花言葉は、古くから香辛料として親しまれてきたことに由来するとされます。
唐辛子(とうがらし)の学名・原産国・英語
- 学名
- Capsicum annuum
- 科・属名
- ナス科・トウガラシ属
- 英名
- Chile pepper
Red pepper
- 原産地
- 南アメリカ
- 開花期
- 7~9月
- 花の色
- 白
- 別名
- 南蛮胡椒(ナンバンコショウ)
唐辛子(とうがらし)とは?名前の由来は?
唐辛子は、メキシコを原産とする、一年草もしくは多年草です。ナスの仲間で、草丈は40~80cmほどに生長します。夏から秋にかけて白い花を咲かせた後、辛味のある果実をつけます。
15世紀、コロンブスによってヨーロッパにもたらされました。日本には16世紀にポルトガルから渡来したとする説と、17世紀に豊臣秀吉が朝鮮出征の際に持ち帰ったとする説があります。今では世界中で栽培され、食用とされるほか、観賞用の品種も出回っています。日本でも、江戸時代から観賞用として栽培されています。
自然に交配することからたくさんの種類があり、実の形状も細長いものや丸いものなど様々です。また、ピーマンやパプリカは唐辛子の辛味のない品種なんですよ。
名前の由来
学名のCapsicumsは、ラテン語でカプセルを意味する言葉が語源となっており、房の中が空洞になっていることに由来しています。和名は、中国を意味する「唐」から伝来した「辛子」という意味です。
また、コロンブスが南アメリカから持ち帰った際、コショウと間違えたことから、英語で「Chili pepper」「Red pepper」と呼ばれるようになりました。
唐辛子(とうがらし)の効果効能、栄養は?健康にいい?
唐辛子には、βカロテン、ビタミンC、ビタミンEが豊富に含まれています。これらは、抗酸化作用や疲労回復などの効果がある栄養素で、特にビタミンEは生活習慣病の予防や、美肌効果も期待できるといわれています。
辛味を感じさせるのは、カプサイシンという成分です。果実の皮にたくさん含まれており、食欲増進や血行促進、発汗作用などが期待できるとされています。殺菌作用もあることから、古くから薬用としてだけでなく、防虫剤としても使われてきました。
唐辛子(とうがらし)の食べ過ぎで下痢になる?
唐辛子に含まれるカプサイシンという成分は、少量であれば食道や胃を刺激して食欲を増進させる効果があります。ただ、大量に食べてしまうと体内の粘膜が傷つきやすくなり、胃腸の荒れや咳、息切れを引き起こします。
この作用によって、下痢や胃食道逆流症、排尿障害が現れます。人によって辛味への耐性が違うことから、1日の許容摂取量は定められていませんが、自分自身の適度な量を把握し、体調の悪いときは控えるなどして楽しみましょう。
唐辛子(とうがらし)は世界中の料理に使われる香辛料
唐辛子は、韓国のキムチや南米のチリパウダー、中国のラー油など、世界中の料理や調味料に使われる植物です。また、江戸時代には、山椒や陳皮(ちんぴ)などと組み合わせた七味唐辛子が日本にも誕生しました。
脂肪燃焼や食欲増進効果があるのも、唐辛子が愛される理由の1つですね。ただ、食べ過ぎると体調不良になってしまう可能性があるので、適度に料理に取り入れて楽しんでください。
更新日: 2021年04月21日
初回公開日: 2015年10月29日