枝豆は、鮮やかな緑色で特徴的でとても人気がある野菜です。栄養も豊富でお酒のつまみとして好まれる枝豆。茹でても焼いても食べやすく、子供から大人まで幅広い年齢層に愛されています。今回は、枝豆の種類や品種、どんな花や実をつけるのかご紹介します。
枝豆(エダマメ)の花言葉は?
『必ず訪れる幸福』『親睦』
枝豆がいくつも連なって実をつける様子にちなんで、「親睦」という花言葉がつけられました。
枝豆(エダマメ)の学名・原産国・英語
- 学名
- Glycine max
- 科・属名
- マメ科・ダイズ属
- 英名
- Soybean
Soya bean
- 原産地
- 世界中
- 収穫期
- 6〜9月
- 開花期
- 5〜8月
- 花色
- 白、薄紫
- 別名
- 大豆(ダイズ)
枝豆(エダマメ)とは?どんな花や実をつける植物?
枝豆は、大豆の未成熟な豆です。つまり枝豆になった時に収穫しないでそのまま完熟させると大豆と呼ばれるようになります。植物の分類学上では、大豆は豆類、枝豆は野菜類に分類されています。
枝豆は、1本の主茎より、100個ほどの実を収穫出来ます。枝豆の実は、さやの中に出来て、さやに守られるように成長します。さやの役割は他にも、光合成を行い実を大きくします。実はへそを通じてさやとつながっていて、へそから養分をもらって大きく成長していきます。
どんな花を咲かせる?
枝豆は花が咲くと、7〜8割くらいの花が落ちて、残った2から3割程度花が実になります。一つの葉のつけ根あたりにふさが付いて、ふさ1つに対して花が3から4つ程度咲きます。
花の子房がサヤになって、胚珠が実に成長していきます。ですから、小さい花かもしれませんが、花の数だけ実がなることからも、花はとても大切なのです。
名前の由来
どうして枝豆と呼ばれるようになったのかというと、昔は庭先やあぜ道などに栽培されていたので、畦豆(アゼマメ)と言われていました。しかし、その後、枝付きのままの状態で売られるようになり、「枝付き豆」と呼ばれるようになりました。それから「枝豆」へと変化しました。
枝豆(エダマメ)の歴史は?昔から茹でてから食べる野菜
枝豆の食文化の歴史は、奈良時代、あるいは平安時代のころにはすでに食べられるようになっていました。江戸時代中期の時代の文献には枝豆が登場しています。その文献での記述には、大豆をサヤ葉が柔らかいうちに食べた、また、夏に枝豆売りの姿が町でみられたという内容といったものです。今の枝豆の食べ方は、枝からサヤを取ってから茹でて食べます。しかし昔は、枝についたまま茹でて、枝についた状態のまま食べられていたようです。
枝豆(エダマメ)の種類や品種は?
枝豆は、品種が400品種以上もあると言われるくらい種類が豊富です。種類の違いとしては、早生か晩生などといった違いや、粒の大きさ、または、サヤや茎を被ううぶ毛の色が違ったりすると違う品種になります。
大きく分けて枝豆の種類は3つあります。3つの分類は「白毛豆(青豆)」「茶豆」「黒豆」に分けられます。毎年新品種の開発が行われているため、3つに分けられた中でも数多くの品種が存在します。また、第4の種類として、3つに分けられた異なる品種をさらに掛け合わせて誕生したものも数多くあります。
また全国に、在来品種といって、特定の地域の間で昔よりずっと栽培されてきた枝豆の種類があります。それは地域で代々受け継がれてきたため、希少価値が高いご当地の枝豆です。
1. 白毛豆(青豆)
白毛豆の大きな特徴は、サヤのうぶ毛が白いということでしょう。日本全国で最もたくさんの量を生産していて、癖がなくて食べやすい一般的な種類の枝豆です。
サヤのうぶ毛が白いものの多くは「白毛豆」と呼ばれています。また別名で青豆と呼ばれるのは、種子の状態が、大豆色だったり、薄い緑色をしたものをまとめて「青豆」とも呼んでいます。
主要産地には関東地方ですが、全国的に広く栽培されているのが特徴です。サヤはきれいな鮮やかな緑色で、白色のうぶ毛が生えていて、節と節の間は狭くなっています。そしてサヤ一つには3粒程度の豆が入っているのが一般的です。
白毛豆のブランド豆には、毛豆(けまめ)、また、小糸在来R(こいとざいらい)、そして、はねっ娘会(はねっこかい)などといった枝豆があります。
2. 茶豆、だだちゃ豆
茶豆の大きな特徴は、実の薄皮が濃い緑色をしています。同じく茶色系の豆で、外皮の産毛が茶色い豆をだだちゃ豆といいます。茶豆の外見の様子は普通の枝豆と変わりませんが、サヤの中にある豆が茶色の薄皮を被ってるということから茶豆と呼ばれています。サヤの中の豆は2粒が多い品種で、3粒以上出来るものはほとんどありません。
収穫は時期は、8月上旬から9月中旬ごろで時期が遅い品種が多いです。白毛豆よりも糖分を多く含むため強い甘味と独特の風味が強く、茹でたての時はスイートコーンのような香りがするという特徴があります。他の茶豆には、黒埼茶豆(くろさきちゃまめ)などがあげられます。
3. 黒豆
黒豆は、薄皮がうっすらと黒いという特徴を持つものを言います。黒豆の生産は関西地方で多いです。丹波の黒豆と聞いたことがある人は多いではないでしょうか?丹波の黒豆と言われるように、京都の丹波地方で多く栽培されているので多くの人に知られています。黒豆は、一般的に正月用の煮豆に使われています。
黒豆を枝豆として収穫するものは、サヤの中で黒くなる前の状態ですので、サヤの中の薄皮だけがうっすらと黒くなっています。大粒で黒豆特有の深い甘味があり、凝縮されたコクがあるとてもおいしい豆です。収穫時期は、茶豆よりも遅く、9月下旬から10月中旬です。収穫時期が短くて、生産量も少いめです。
黒豆のブランド枝豆としては、紫ずきん(むらさきずきん)、また、丹波篠山黒大豆(たんばささやまくろだいず)があります。
色んな種類の枝豆(エダマメ)を食べてみよう
枝豆は、お酒のおつまみというイメージですが、たくさんの種類があることが分かりました。そして地域によって様々な種類があるのもとても興味深いものですね。そして枝豆の花を見たことがないという人は、是非枝豆の花が咲いている時期にじっくりと観察してみるとキレイな花が楽しめることでしょう。
更新日: 2016年06月12日
初回公開日: 2016年06月12日