マスクメロンは、強い香りと濃厚な味わいが特徴のメロンです。高級メロンとして知られ、一度食べたらその濃厚な味わいを忘れられない方も多いはず。今回は、そんな高級メロンの1つマスクメロンについて、名前の由来や値段・価格、育て方などをご紹介します。
マスクメロンの学名・原産国・英語
- 学名
- Cucumis melo Linn. var. reticulatus Naud
- 科・属名
- ウリ科キュウリ属
- 英名
- earls melon
musk melon
- 原産地
- 東アフリカ
- 収穫期
- 7〜9月(温室栽培は周年)
- 開花期
- 6〜8月(温室栽培は周年)
- 花色
- 黄
- 別名
- 網目メロン
ネットメロン/Net melon
アールス・フェボリット/Earl’s favorite
マスクメロンとは?名前の由来や値段が高い理由は?
マスクメロンとは、ムスク(香料)のような香りを持つメロンの総称です。日本では、アールスフェボリットといった代表品種やその系統を意味することが多いです。1本のつるから1個の果実しか収穫できないこと、病害虫に弱いことから希少性が高く1個3万円ほどするものもあります。
名前の由来
「マスク」は、麝香(じゃこう)という香料によく似た香りを放つことが由来となって名付けられました。
マスクメロンの花や実の特徴は?
6〜8月頃、マスクメロンはキュウリに似た小さく黄色の花を咲かせます。葉は果実より大きなフキの葉のような形で、果皮には立体的な網目模様ができあがっています。このメロンのシンボルとなる網目模様は、「果肉の生長に追いつけず、ひび割れた果皮を埋めるための分泌液がしみ出して、コルク質に固まったもの」によって作られます。
マスクメロンの種類や品種は?
マスクメロンのと呼ばれるメロンは、数種類ほどあります。その中でも有名なのが、アールスフェボリット(アールスメロン)です。日本でマスクメロンといえば、この種類を指すことが多いです。
または、アールスメロンを改良したアールス系です。アールスメロンの病害虫や寒さに弱い性質を改善した品種で、味やマスクメロンとして品質はほぼ同じだと言われています。
マスクメロンの育て方のポイントは?
甘いマスクメロンを作るには、水の与え過ぎに注意して、20〜30度の生育温度を維持することが大切です。15度を下回る場合はトンネルやホットキャップを利用するなどして保温しましょう。
マスクメロンの種まきと苗植え!鉢植えや地植えの時期と方法は?
マスクメロンの種まきは、3〜4月上旬が適期です。苗植えなら1ヶ月後の4〜5月頃が適期です。種まきは霜が降りる心配がなくなってから行いましょう。
鉢植え
メロンの根は酸素を欲しがるので、根がたくさん張れる深くて大きいプランターか、10号以上の植木鉢を用意しましょう。通気性のよい培養土を入れて20〜25cm間隔で2〜3粒ずつ種をまくか、野菜用の大型プランターに1株を目安に苗を植えます。
種まき後は、種が隠れるよう薄く土をかぶせ、発芽するまで、土が乾かないようたっぷりと水をやりを管理してください。気温が低いときは、ホットキャップを被せたて保温効果を高めます。
つるが生長してきたら支柱を立てて倒れないように支えてください。最終的には、実の重さにつるが耐えられないので、実を吊り下げられるよう横ひもをはって、別のひもを垂らして実を吊り下げられるように準備してください。
地植え
苗植えは本葉が4〜5枚まで育てるか、市販で葉の色つやがよく、茎が太くて節間の短い苗を用意します。地植えの場合は、畝を作り、40〜50cmおきに植えていきましょう。地這い、立ち作りのどちらでも育てられますが、地這いの場合はワラやすだれを敷き、また立ち作りでは支柱を立てて誘引し、実はネットでつるして落下を防ぎましょう。
マスクメロンの摘心や授粉の時期と方法は?
親ヅルは本葉4〜5枚で摘心します。子ヅルは2本伸ばし、10節までの孫ヅルは摘み取ります。子ヅルの11〜15節に咲いた雌花に授粉させます。その先の孫ヅルも葉を1〜2枚残して摘み取り、25節程度で摘心しましょう。人工授粉はその日に咲いた雄花を使い、朝の9〜10時ぐらいまでに行います。雄花の花びらを取って雄しべを出し、雌花の雌しべに塗り付けます。実がついたら、追肥し、水やりを行いましょう。
マスクメロンの収穫時期と方法は?
マスクメロンは、花が咲いて30〜50日くらいが収穫の目安です。授粉した日を記録してラベル等で解るようにしておくとよいでしょう。収穫の10日ほど前から水やりを控えめにすると、糖度が増して甘くなります。
マスクメロンの栽培で注意する病気や害虫は?
マスクメロンは、病害虫や寒さにも弱いメロンです。春や秋にはアブラムシ、夏の高温乾燥期にはアザミウマが発生しやすく、またうどんこ病にも注意が必要です。市販の殺虫殺菌剤を定期的に散布すること、また風通しのよい場所で管理することで予防しましょう。
マスクメロンを育ててみよう
デザートの王様と言われるマスクメロン。味はもとより、カリウムやβカロテン、高血圧を予防するとされるGABAが多く含まれるなど健康効果も抜群です。手がかかる分、収穫の喜びもひとしおですね。上手に管理すれば二度目の収穫も可能ですよ。ぜひチャレンジしてみてくださいね。
更新日: 2016年07月04日
初回公開日: 2016年07月04日