サトウキビといえば、砂糖の原料として知られる植物ですよね。近年では、バイオ燃料の原料としても注目されています。銅葉や斑入りなど存在感のある品種はカラーリーフにもなり、自宅で栽培して楽しめます。今回は、サトウキビとはどんな植物なのかを、栽培方法や花の特徴などを交えてご紹介していきます。
サトウキビ(甘蔗)の学名・原産国・英語
- 学名
- Saccharum officinarum
- 科・属名
- イネ科・サトウキビ属
- 英名
- Sugercane
- 原産地
- インド
- 開花期
- 12~3月
- 花の色
- 白
- 別名
- 甘蔗(カンショ・カンシャ)
キビ
サトウキビ(甘蔗)とは?花の特徴は?
サトウキビは、イネ科・サトウキビ属に分類される多年草です。インドを原産とし、今では世界中の熱帯~亜熱帯地域で栽培されています。茎の汁が甘く、砂糖の原料として親しまれているほか、近年は自動車の燃料として研究がすすめられているほか、ラム酒の原料としても知れています。また、原産地ではそのまま噛んでおやつにすることも多いです。
草丈は2.5mほどになるのが一般的ですが、大きいものだと3~6mほどに生長します。太い茎には、トウモロコシに似た細い葉っぱを生やします。そして、12~3月に、すすきに似た穂状の白い花を咲かせます。
サトウキビ(甘蔗)の種類や品種は?
サトウキビは、商業的に栽培されている品種以外にも、ガーデニングに利用できるものがいくつかあります。赤茶色をした「ドウバサトウキビ」や、乳白色の班が入る「サトウキビ・バリエガツム」は、カラーリーフプランツとして取り入れやすいですよ。
サトウキビ(甘蔗)の栽培!育て方のポイントは?
日向で育て、霜に当てないようにすることが栽培のポイントです。寒さには強く、関東地方より南の地域では冬に株元へワラや腐葉土を被せておけば枯れても根は残ります。ただ、霜にあたると弱ってしまうので注意してください。
サトウキビ(甘蔗)の苗植えの時期と方法は?
5~7月が苗植えの適期です。切られた短い茎を地下に埋める、ちょっと変わった植え付け方をしていきますよ。
鉢・プランター
草丈が高くなるので、深さのある容器で育てていきます。10号鉢に1株、60cmプランターに2~3株が植え付けの目安。土質を選ばず育つので、赤玉土(小粒)7:腐葉土3の割合で混ぜた土か、市販の野菜用培養土を使います。
容器の7割くらいまで土を入れたら、茎を横向きに置き、5~10cm土を被せれば完了です。新芽が出て根が生えるまでは、土を乾かさないように注意します。
地植え
深さ30cmくらいまで土を耕したら、深さ5~10cmほどの溝を掘り、そこへ茎を埋めていきます。水はけが悪いと腐るので、気になるときは土に腐葉土を混ぜこんでおきます。
サトウキビ(甘蔗)の水やり、肥料の与え方
水やり
鉢植え、地植えにかかわらず、土が乾いたら水やりをしていきます。特に、生育が旺盛になる夏は、たっぷりと水を与えることで大きく育ちます。一方、冬は生育が鈍るので、乾かし気味に管理してください。
肥料の与え方
肥料がなくても十分育ちますが、肥料をたっぷりと与えると大きくなります。5~10月の間はチッ素、リン酸、カリウムの三要素が同じ量含まれる肥料を、規定量より3〜5割ほど多めに2ヶ月に1回のペースで施してください。
サトウキビ(甘蔗)の収穫の時期と方法は?
11~12月頃に収穫していくことができます。最初に葉を落としてから、茎部分を土の上で切り取ります。
サトウキビ(甘蔗)の増やし方とは?
サトウキビは、育てた茎を苗植えのときと同じように土に埋めると株を増やすことができます。一度育ててみた方は、ぜひチャレンジしてみてください。手順や時期は、上述した通りです。
サトウキビ(甘蔗)の栽培で注意する病気や害虫は?
カイガラムシは、枯れ葉をそのままにしておくとカイガラムシの被害にあうことがあります。枯れた葉っぱはこまめに取り除くことが何よりの予防になります。カイガラムシは、薬剤が効きづらいので見つけたらブラシなどを使って株からこすり落としてください。
サトウキビ(甘蔗)は家庭でも栽培できる
熱帯地域で大規模に栽培されているイメージが強いサトウキビですが、家庭でも苗を育てて楽しむことができます。そして、もちろん収穫も可能。寒さにも強く、霜に当てなければ戸外でも冬越しできる丈夫な多年草です。ダイナミックな姿を見ると、雄大なサトウキビ畑が想像できて、穏やかな気持ちになれそうですね。
更新日: 2016年07月02日
初回公開日: 2016年07月02日