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エンドウ豆の育て方|花や種類、栽培のコツは?

エンドウ(エンドウ豆)は、家庭菜園で育てやすいマメ類の代表です。やわらかい食感の絹さやエンドウ、甘みの強いスナップエンドウ、中の実を食べる実エンドウなど、いろいろな味わいを楽しめるところも魅力ですよ。今回は、そんなエンドウの花や栽培について、育て方のポイントなどをご紹介します。

エンドウ豆の花言葉!

サヤエンドウ

『永遠の悲しみ』『必ずくる幸福』『いつまでも続く楽しみ』『約束』

長いつるをどんどん伸ばし、たくさん実をつけることから「いつまでも続く楽しみ」という花言葉が生まれました。

エンドウ(豌豆)の学名・原産国・英語

学名
Pisum sativum
科・属名
マメ科・エンドウ属
英名
pea
原産地
ヨーロッパ、地中海沿岸
収穫期
4〜5月
開花期
4〜5月
花色
白、黄、薄紫
別名
ノラマメ
グリーンピース
エンドウ(豌豆)
エンドウ豆(豌豆豆)
サヤエンドウ(莢豌豆/絹莢)

エンドウ豆とは?どんな花や実をつける野菜?

エンドウマメ スナップエンドウ

エンドウは、マメ科エンドウ属に分類される1年草または2年草です。もともと地中海沿岸部の土地で自生しており、種を食用にしていたことから徐々に栽培されるようになりました。秋に種をまき、春に収穫するため、冬から春にかけて白や薄紅色の花を咲かせてから実をつけるようになります。

名前の由来

種まきから芽を出して若いうちに刈り取ったのが豆苗(トウミョウ)、実が幼いうちに収穫するとサヤエンドウ、グリーンピースと呼び名が変わるのも特徴の1つです。これは、自生している国や地域によって食べ方や収穫のタイミングが違ったために様々な呼び名が付いたといわれています。

エンドウ豆とグリーンピース、サヤエンドウとの違いは?

エンドウには、実を成熟させて食べる「実エンドウ」と、サヤが柔らかく実が成熟する前に収穫する「サヤエンドウ」、サヤエンドウよりも少し実が大きくなった状態で収穫して実を楽しむのがグリーンピースです。

エンドウ豆の種類や品種は?

スナップエンドウ(スナックエンドウ)

アメリカで生まれ、日本に伝わってきた品種です。柔らかくて甘みの強いサヤと豆の両方が食べられます。

うすいえんどう

関西地方でよく栽培されている品種の1つです。実が成熟していないうちに収穫して食べるため、グリーンピースと呼ばれることもあります。丸々とした実は柔らかく繊細でさまざまな料理に利用できます。

オランダエンドウ(オランダインゲン)

オランダやアメリカから伝わってきた種類です。昭和初期に和歌山県に伝えられたのが、初めてといわれています。他のエンドウよりもサヤが大きいのが特徴です。

エンドウ豆の育て方のポイントは?

キヌサヤエンドウ 苗

適期を守って種まきをし、中性~弱アルカリ性の過去にマメ科の植物を育てたことのない土で育てることがポイントです。エンドウは、15~20度の涼しい気候を好みます。適期よりも前に種をまき、冬前に株が育ってしまうと、寒さで枯れてしまうので注意してください。

また、遅くまいても温度変化に耐えられず枯れることがあります。11月下旬語呂までに草丈15~20cmくらいに育て、12月下旬~2月頃になったら寒冷紗や不織布で霜よけをしておくと安心です。マメ科の植物は連作障害による生育不良を起こしやすいので、過去にマメ科の植物を育てたことのある土は使わないようにしてください。

エンドウ豆の種まきの時期と方法は?

エンドウの種まきの適期は、10月中旬~11月上旬頃です。畑やプランターに直接まいて育てることもできますが、育苗ポットで苗まで育てたほうが、管理が簡単でおすすめ。

  1. 3号の育苗ポットに種まき用培養土を入れる
  2. 深さ2~3cmの植え穴を指で土に空ける
  3. 一晩水に浸けた種を2~3粒ずつまく
  4. 土を被せたらたっぷりと水やりをする
  5. 土が乾かないよう水やりをして管理する
  6. 本葉が2~3枚生えたら鉢やプランター、地面に植え替える

エンドウ豆の苗植えの時期と方法は?

エンドウ豆 エンドウマメ

鉢・プランター植え

深さ20cm以上、幅60cm以上のプランターに2~3株、8号鉢に1株が植え付けの目安です。容器の底が見えなくなるまで鉢底石を敷き、縁から下1~2cm空けて土を入れます。そして、苗よりも1回り大きな植え穴をスコップで堀り、根についた土は崩さず苗を植えてください。

地植え

土作りをあらかじめ済ませた後、幅60~80cm、高さ10~15cmの畝を立てます。そして、株どうしの間隔を30~40cmとって苗を植えていきます。2列植えにするときは、列の間隔も30~40cm空けてください。

エンドウ豆の土作り、水やり、肥料の与え方

土作り

水はけと水もちのバランスがよい、中性~弱アルカリ性の土がエンドウの栽培には適しています。鉢・プランター植えは、赤玉土(小粒)7:腐葉土2:バーミキュライト1の割合で混ぜた土に苦土石灰をスプーン大さじ1杯(10g)ほどと、化成肥料を10~30g混ぜ込んだものを使います。市販の野菜用培養土でもかまいません。

地植えは、植え付ける2週間前に土1㎡あたり苦土石灰を100~150g加えてよく混ぜあわせておきます。そして、1㎡あたり2kgの堆肥と50~100gの化成肥料を1週間前に土へ混ぜあわせてから畝を立てます。

水やり

エンドウは水分の多い土を嫌うので、水のやりすぎに注意します。鉢やプランターでは、土の表面が乾いてからたっぷりと水を与えます。地植えは、葉っぱがしおれてきたら水を与え、それ以外の水やりは不要です。

肥料の与え方

植え付けるときに野菜用の化成肥料を施します。その後は、支柱立てをする3~4月上旬と花がさきはじめた4月上旬~中旬の2回、同じ化成肥料を一握り(約20g)株元の周りをぐるりと囲むようにばらまきます。

エンドウ豆の手入れ!支柱立ての方法は?

エンドウはつるを伸ばして生長していきます。草丈が20~30cmに生長したら、株の外側左右10cmほどのところに180~200cmの支柱を立て、交差させて合掌式にしていきます。そして、支柱には30cmほど間隔を空けて麻ひもを水平に張り、つるを絡めていきます。支柱立てが苦手な人は、ネットを張って誘引してもかまいません。

エンドウ豆の収穫の時期と方法は?

収穫は翌年の4~5月頃になります。実が十分にふくらんでさやの表面にシワが寄ってきたら、付け根のあたりを1つずつハサミで切り取って収穫していきます。収穫した実は、さやごとポリ袋に入れて、冷蔵庫の野菜室で保管してください。

エンドウ豆の栽培で注意する病気や害虫は?

エンドウの種は鳥の大好物なので、種まきをした後食べられないよう注意が必要です。特に畑や地面に直接まいたときは、不織布でトンネルを作るか、保温を兼ねてホットキャップなどを被せて種を守ると安心です。

ほかにも、ハモグリバエやアブラムシなど株を弱らせる害虫がついたときは、葉っぱごと切り離して取り除くか、野菜にも使える殺虫剤を散布して駆除していきます。

エンドウ豆は栽培スタイルに合わせて種類を選ぶ

エンドウには「つるあり種」と「つるなし種(矮性種)」があるので、栽培する環境に合わせて品種を選ぶことも大切です。コンテナ栽培には、草丈50~100cm程度のつるなし種がおすすめ。

つるあり種は草丈200cmくらいになるので、畑や庭の一角に地植えにするとよいですよ。収穫した実は、シンプルに塩茹でにして食べると、甘いエンドウ本来の味が楽しめますよ。

更新日: 2021年11月10日

初回公開日: 2016年06月02日

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