カタバミは世界中に分布している植物で、日本では道端や庭、畑など地面を這って自生しています。ハート型の葉を3枚つけ、黄色くかわいらしい花を咲かせますが、繁殖力が非常に強いことから、駆除するのが大変な雑草とされていますよ。今回は、そんなカタバミの花言葉などについてまとめました。
カタバミの花言葉は?
『輝く心』『喜び』『母の優しさ』
カタバミは、真鍮の鏡や仏具を磨くために用いられていたことから、別名「鏡草」とも呼ばれています。このことから、「輝く心」という花言葉がつけられました。また、スペインやフランスではカタバミを「ハレルヤ」と呼ぶことから、「喜び」という花言葉をもつようになりました。
カタバミの花の色や別名、開花時期は?
- 学名
- Oxalis corniculata
- 科・属名
- カタバミ科カタバミ属
- 英名
- Wood sorrel
Creeping woodsorrel
- 原産地
- 主に南アフリカやアメリカ
- 開花期
- 5~10月
- 花の色
- 黄色
- 別名
- 片喰・酢漿(カタバミ)
鏡草(かがみぐさ)
酸葉(すいば)
しょっぱ草
すずめぐさ
ねこあし
もんかたばみ
カタバミの花や葉の特徴は?
カタバミは世界中に自生する多年性の植物です。日本でも全国に分布し、地方によって異なる呼び名をもっています。5~10月に黄色い小花を咲かせます。
地下に球根をもち、そのさらに下に根をおろして育つ性質をもっており、横に茎を広げて育つことから、繁殖が早いことが特徴です。
和名のカタバミ(片喰)は、ハート型の葉が1片食べられて欠けているように見えることに由来しています。また、酢漿の漢字は、根にシュウ酸を含み、食べると酸っぱいことからつけられました。
カタバミの種類や品種は?
ムラサキカタバミ
南アメリカ原産のカタバミで、江戸時代末期に日本に渡来し、その後広い範囲に帰化しました。環境省には、要注意外来生物に指定されています。3~7月に、淡いピンクや白の花を咲かせます。
ミヤマカタバミ
本州から四国、九州の山地に分布する種類で、別名「ヤマカタバミ」「エイザンカタバミ」とも呼ばれています。紫色の線の入った白い花を咲かせます。
オオキバナカタバミ
カタバミよりも大きな黄色い花を春から秋にかけて咲かせる種類です。葉に紫色の斑点があるのが特徴です。
コミヤマカタバミ
ヨーロッパとアジアの全土とアジアの一部に自生する種類で、淡いピンク色の花を咲かせます。葉が3枚に分かれるシャムロックの1つで、聖パトリックの祝日にプレゼントされます。
イモカタバミ
フシネカタバミとも呼ばれる種類で、4~10月に濃いピンク色の花を咲かせます。葉はツヤがあり、肉厚なことが特徴です。
カタバミが家紋に使われる理由は?
カタバミは、家紋によく使われるモチーフの1つで、平安時代には牛車の紋に使用されていたという記録も残っています。カタバミが家紋として好まれるのは、繁殖力が強く、なかなか根絶させることができないことから、「子孫繁栄」に通じるとされていたためです。
戦国大名では、長宗我部元親(ちょうそかべもとちか)や長宗我部盛親(ちょうそかべもりちか)が、カタバミの家紋を用いていました。
カタバミとクローバーの見分け方は?
カタバミのつけるハート型の葉は、花がついていないとクローバーと見分けがつきづらく、よく間違えられます。ただ、クローバーは葉に白い線が入り、カタバミには入っていないという違いがあります。
また、夜になると葉を閉じる性質は同じですが、クローバーは内側に、カタバミは外側に向かって閉じます。この2つが大きな違いです。
カタバミの駆除の方法は?
カタバミは非常に繁殖力が強く、根を深くはる特性から駆除しづらい野草です。また、種子は茎の周囲1mほどまで飛散するので、あちらこちらで根をはって生息範囲が広がっていきます。広がると、芝生のすき間にカタバミが侵食するため、ガーデニングの大敵でもあります。
手で引っこ抜いた程度では、根が途中でちぎれ、またそこから芽が出てきてしまうので、除草剤をまいて駆除していきましょう。また、グランドカバーを元気に育て、カタバミの広がりを抑制して予防することもできますよ。
カタバミの種は飛び散るので注意
カタバミは根をはり、繁殖力が強いことに着目しがちですが、種が広範囲に飛び散ることにも注意が必要です。芝生などの大敵なので、どんどん生息範囲が広がる前に駆除していきましょう。早めに駆除していくことで、芝生にダメージを与えずにすみますよ。
更新日: 2021年05月26日
初回公開日: 2015年08月07日