上へと伸びる細長い葉っぱが特徴のサンスベリア。空気清浄効果のある観葉植物として近年人気が高まっています。育て方が簡単なので初めて観葉植物を育てる方にぴったりです。今回は、そんなサンスベリアについて、植え替えや水やりの方法など育て方についてご紹介します。
サンスベリア(トラノオ)ってどんな観葉植物?サンセベリアとの違いは?
サンスベリアとは、リュウゼツラン科・チトセラン属に分類される常緑性の観葉植物です。分厚く細長い形と、しましまの模様が入った葉っぱが特徴で、地面から突き立つように葉っぱが生えています。
葉っぱの模様がトラのしっぽを連想させることから、「トラノオ(虎の尾)」という流通名がつけられました。正式名称は千歳蘭といいます。学名「Sansevieria」の発音の違いから「サンセベリア」と呼ばれることもあります。
丈夫で育てやすいことから初めて観葉植物を育てる人に向けたプレゼントとしても人気を集めています。
サンスベリア(トラノオ)鉢植えの方法!置き場所は?
サンスベリアをこれから育て始めるなら「鉢植え」にして育てるのがおすすめです。まずはサンスベリアの苗を用意してください。
「植え替えが必要ない鉢植え」の状態で売れられてこともありますが、お店の人に「植え替えの必要はありません」という確認が取れない限り、基本的には購入後は新しい鉢に植え替えるようにしましょう。
植え替えの手順は?
植え替えは、購入した時の鉢やポットより一回り大きめの鉢に観葉植物用の培養土を入れておきます。サンスベリアの苗を鉢から取り出して、新しい鉢に置き周りを土で固めていきます。苗が固定されてたら完了です。
置き場所は?
鉢植えにしたら1日数時間ほど日に当たる場所に置きましょう。できればレース越しの窓辺などがおすすめです。日陰に強い特性を生かしてテレビの横、ダイニングテーブルの上などに置いても構いませんが、たまには窓辺などで日光浴をさせてあげてくださいね。
サンスベリア(トラノオ)のお手入れ!水やりの仕方や肥料の与え方は?
サンスベリアの鉢の置き場所を決めたら、定期的にお手入れをして成長をサポートしていきましょう。観葉植物の中でも乾燥に強く成長が早いので、水や肥料を与える回数は多くありません。次に水やりの仕方や肥料の与え方の詳しい方法をご紹介します。
水やりの仕方は?
春〜夏のよく育つ時期は鉢の土が乾いたら、鉢の底から水が流れ出るくらいたっぷりと与えます。季節によって水やりのペースを変えるのが長く育てるコツです。
サンスベリアは葉っぱに水を貯めるので吸水力は高いのですが、だからと言って水をあげすぎると土が乾燥しにくくなり、根が腐る可能性があります。特に気温が低い時期は休眠で吸収力が弱いので、最低気温が8度を下回ったら水やりをストップしましょう。
肥料の与え方は?
サンスベリアがよく成長する5〜9月は肥料を与えて成長をサポートします。液体肥料を2〜3週間に1回、水やりの代わりに与えましょう。固形の化成肥料なら、生え際から少し離れた土の上に2ヶ月に1回置けば十分です。生育期が過ぎたら肥料を与えるのは止めましょう。
サンスベリア(トラノオ)に植え替えは必要?タイミングや方法は?
鉢植えでサンスベリアを育てはじめて2〜3年たったなら、植え替えが必要になります。5〜6月か10月ごろに鉢を持ち上げての底穴をチェックしてください。根が出てきていたら危険信号です。
これは「根づまり」といって、土に対して根が成長しすぎて十分に酸素や水を吸収できなくなる状態になっている証拠で、放っておくと枯れてしまいます。そうなる前に一回り大きな鉢へ植え替えて根が育つスペースを確保してあげましょう。
植え替えに必要なグッズ
- 今よりも一回り大きな鉢
- 観葉植物用培養土
- 鉢底石
- 鉢底ネット
- ビニールシート
- 細い棒(割りばしなど)
植え替えの手順
- ビニールシートを広げて作業スペースを作る。
- 新しい鉢の底穴に鉢底ネットを被せ、鉢底石を敷く。
- その上に、観葉植物用培養土を鉢の1/3ほどまで入れる。
- 古い鉢からサンスベリアを抜き出す。
- 根についた土を手でほぐし、軽く落とす。
- 根を広げながらサンスベリアを新しい鉢の中心に置く。
- 鉢の縁から2〜3cm下まで土を入れる。
- 土の表面を棒でつつき根と土をなじませる。
- たっぷりと水やりをする。
サンスベリア(トラノオ)の育て方に慣れてきたら数を増やしてみよう
サンスベリアが気に入って「他の場所にも置きたいな」と思った方は、数を増やしてみてはいかがでしょうか。株分け(かぶわけ)や葉挿し(はさし)という方法で簡単に増やせますよ。
株分けとは、サンスベリアを切り分けていくつかの苗にする増やし方です。植え替えのタイミングで根を2〜3個に分割しそれぞれを1つの苗として育てます。葉挿しとは、葉っぱを土に挿して根を生やさせ苗として育てる方法です。
サンスベリア(トラノオ)の育て方で注意する病害虫は?
きちんとお世話をしているのにサンスベリアの葉っぱが枯れてしまうことがあります。そんなときは病気や害虫の被害か根腐れを疑いましょう。
葉っぱの裏にポツポツが見られたら、「ハダニ」という害虫が悪さをしています。ハダニは葉っぱを食べる害虫で、見つけたらすぐに殺ダニ剤を吹きかけて駆除しましょう。ハダニは水に弱いので1日に数回葉っぱの表や裏に水を霧吹きして予防しておくのがおすすめです。
土からの生え際が白っぽく変色し、葉っぱがしなって倒れはじめたら「根腐れ」の可能性があります。根腐れとは、名前の通り根が腐っている状態で、水やりのしすぎでいつも土が湿っていると起きる病気です。
根腐れの場合はすぐに水やりをやめて土を乾燥させましょう。土が乾燥しても症状が改善しなければ、植え替えによって土を新しくし、腐った根を切り捨てることが重要です。
サンスベリア(トラノオ)の育て方は簡単!お部屋に緑を飾ってみよう
シマシマ模様のユニークな葉っぱが魅力のサンスベリア。一回見ただけでその姿を覚えてしまうほど個性的な観葉植物です。育て方が簡単で空気をきれいにしてくれる効果も期待できるため、人気があります。
サイズを選べば場所を取らないので、これから室内に緑を増やそうと思っている方におすすめ。ぜひ、インテリアとして飾って楽しんでみてくださいね。
更新日: 2021年09月27日
初回公開日: 2015年07月30日