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軽石(パミス)とは?主な使い方、園芸で使う意味を解説

園芸やガーデニングの際、水はけを改善するためによく利用される軽石。特に、プランターや植木鉢で植物を栽培したことがある方なら一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。今回は、そんな園芸に欠かせない軽石について使い方や特徴、効果、注意点などをご紹介します。

軽石(パミス)とは?特徴は?

軽石 パミス2

軽石とは、流紋岩や安山岩タイプのマグマが固まった石のことです。基本的に白、灰、黄色で、中には無色~黒色の鉱物結晶が混じっているものもあります。

別名パミス、水に浮くほど軽いことから浮石、浮岩とも呼ばれます。園芸では、ある程度の大きさをもった1つの軽石を「軽石鉢」として扱い、小さく砕かれたものを軽石として扱います。

特徴

軽石の特徴は、軽量で穴が沢山空いていて排水性に優れていることです。園芸では、植木鉢の底にしいて排水性を高めたり、サボテンなどあまり水を必要としない植物の栽培に利用されます。軽石の穴は、冷え固まる前のマグマから飛び出した水分の跡です。穴が多い分軽量で、通気性や排水性に優れているため、ハンギングやプランター、鉢植えの際の土壌づくりには欠かせません。

軽石(パミス)の成分や効果は?

ボラ土 軽石 日向土 (3)

保水性と通気性UP

軽石の成分は、産地の火山によって様々ですが、基本的には酸性寄りです。また、穴が多いことから保水性や通気性に優れています。園芸では、鉢底にしいて排水性や保水性の調節に使われることがほとんどですが、世間的に有名な「かかとの角質落とし」に利用されている軽石も実は同じ軽石で、実は使いやすように形が整えられているだけなんですよ。

軽石(パミス)の種類と産地!どこで採れるの?

軽石は種類が多く、ものによって色や性質が若干ことなります。今回は、代表的な軽石をいくつかご紹介します。

軽石

軽石 パミス

浮石とも呼ばれる種類です。一般的に軽石と呼ばれ、白〜灰色で、粒が比較的大きく、鉢底石として使われています。

日向土(ボラ土/ひゅうがつち)

土作り シャベル ボラ土 軽石 日向土 

別名、ボラ土と呼ばれる種類の軽石です。宮崎県都城市周辺で採られる軽石で、霧島火山系の物をいいます。日向土は熱処理をして乾燥させた物で、日向土ボラ土は乾燥させてないもののことです。

鹿沼土

ボラ土 軽石 日向土 (2)

栃木県鹿沼地方で採取できる軽石です。酸性寄りで保水性、排水性に優れ、病原菌がほぼいないことから、挿し木や挿し芽の土としてよく利用されます。

十和田砂

青森県十和田湖周辺で採れる軽石です。

蝦夷砂

北海道日高地方で採られる軽石で、鹿沼土の様な黄土色をしています。見た目は柔らかそうに見えますが、手で押してもつぶれません。

桐生砂

群馬県南部の桐生市付近で採られる軽石です。鉄分が多いため、赤錆色をしています。

軽石(パミス)の使い方は?

鉢植え 軽石

通気性と保水力がよいため、鉢底にしく石としてよく利用されます。軽石を敷くことで、受け皿に水が溜まっても吸い上げないよう土を距離をとったり、土が底の穴から出るのを防止する役割があります。

もともとは、ランや山野草、ツツジ、サボテンなど通気性や保水力は優れた環境を好む植物の土壌に単体で利用されていました。排水性や保水性に優れている反面、保肥力が弱く肥料を多く必要とする植物の培養土には向きません。

軽石(パミス)の値段・価格相場は?

 

軽石は、ホームセンターや通販で購入できます。1kgあたりの相場は400〜500円前後です。「軽石」「鉢底石」などの名前で販売されています。

軽石(パミス)を使うときの注意点は?

鹿沼土 軽石 鉢植え 多肉植物

軽石を底にしたり、メインの土壌に使われることの多い軽石ですが、底の浅い鉢で使わないよう注意しましょう。軽石は土に比べて粒が大きく、鉢内の土の量が必要以下に減ってしまうことがあります。もし、浅植えが必要な植物の場合は、鉢底ネットや山砂を上手く利用して排水性を確保しましょう。

軽石鉢ってなに?使い方や注意点は?

軽石鉢とは、ある程度の大きさをもった軽石の鉢のことです。通気性がよく、独特の雰囲気を持ち、乾燥に強い植物や山野草、盆栽などの栽培に使われます。鉢の姿が魅力的なので、室内のインテリアとしても人気があります。市販されている物はもちろんですが、軽石は柔らかい物が多いため、好みにあった大きさや姿の物を手作りすることもできますよ。

一般的に軽石鉢は鉢の素材そのものが通気性がよく乾燥しやすいだけでなく、中に入れられる土の量が少ないため、乾燥しやすいのが欠点です。水やりに注意してくださいね。

軽石(パミス)は土に混ぜると水はけを調整してくれる

軽石は、水はけがよくなる一方、容量を取るため土の量が減るというデメリットを兼ね備えます。もし鉢のサイズが小さい、浅い場合は、粒の大きな赤玉土や砕いた発泡スチロールで代用してみましょう。土というよりは石なので、土よりも形や色も多様性があります。多肉植物やサボテンなど、乾燥に強い植物がお好きな方は、ぜひ軽石を上手く利用して園芸やガーデニングを楽しんでくださいね。

更新日: 2023年10月12日

初回公開日: 2016年06月12日

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