福岡のおすすめ植物園｜福岡市植物園を紹介します

福岡県福岡市にある「福岡市植物園」。今回は、福岡市植物園の見どころやおすすめ植物、イベント情報などを植物展示係の中園 千代里（なかぞの ちより）さんに案内していただきました。

福岡市植物園とは、どんなところですか？

福岡市植物園は、福岡市の中心部に位置し、楽しみながら緑について学べる都市緑化植物園です。今年、令和2年に開園40周年を迎えました。

園内には、珍しい熱帯植物を観察できる温室をはじめとして、バラ園、花木園、ハーブ園、野草園、水生植物園等の見本園のほか、見晴らしの良い展望台もあります。隣接した動物園とは中でつながっており、大人からこどもまで幅広い世代の方々に親しまれています。

また、正門から入ってすぐの緑の相談所には、相談員の先生がいますので、植物の育て方について相談することができます。

福岡市植物園では、どんな植物を見ることができますか？

福岡市植物園には約2600種19万本の展示植物があります。季節ごとに様々な植物が見頃を迎えます。植物の見頃は日々変化しますので、最新の見頃情報は、ホームページをご覧いただくか、直接植物園事務所までお問合せください（福岡市植物園事務所：092-522-3210）。

＞＞福岡市植物園ホームページはコチラ＜＜

春の植物

春はもっとも花であふれる季節です。花壇ではチューリップやマーガレットなどの春の花、バラ園では華やかな春バラが見頃を迎えます。そのほかにもハナカイドウ、サクラやツツジ、珍しいハンカチノキ等の花木が次々に咲き、お花見や遠足で園内は大変にぎわいます。

また、温室では宝石の翡翠のようなヒスイカズラの美しい青い花が例年人気を集めます。

▲花木園：ハナカイドウ（3月下旬～４月上旬）

▲花壇：チューリップ（3月下旬～４月上旬）

▲入口広場花壇：マーガレット（４月～５月）

▲芝生広場：サクラ“ソメイヨシノ”（3月下旬～4月上旬）

▲花木園：サクラ“糸括”（4月）

▲バラ園：春のバラ各種（4月下旬~5月上旬）

▲花木園：ハンカチノキ（4月下旬～5月上旬）

▲温室：ヒスイカズラ（４月～6月）

夏の植物

6月はジャカランダ、アジサイ各種、そして貴重なハカタユリの花が開花します。7月に入るとアメリカフヨウやモクゲンジ、サルスベリなどの花木が見頃を迎えます。入口広場花壇では8月にヒマワリが咲きそろいます。

また、例年8～9月の第2週目までの毎週土曜日に開催する「夜の動植物園」（夜間開園イベント）では、夜に咲くオオマツヨイグサやパラグアイオニバス、サガリバナなどの花を見ることができます。

▲温室前・花木園：ジャカランダ（6月）

▲香りの路ほか：ハカタユリ（6月）

▲展望台・温室前：アメリカフヨウ（7月）

▲入口広場花壇：ヒマワリ（8月）

▲温室：パラグアイオニバス（８月~9月・夜間開園）

▲温室：サガリバナ（8月~9月・夜間開園）

秋の植物

秋の行楽シーズンも見どころ満載。ナンバンギセルやヒガンバナをはじめ、オミナエシ、ホトトギス、キク類などの野草が見頃を迎えます。例年10月頃には、フジバカマに渡り蝶アサギマダラもやってきます。

バラ園では10月中旬頃から秋の色鮮やかなバラが咲きはじめ、ハーブ園ではローゼルやセージ類が見頃を迎えます。花壇ではコスモスや背の高い皇帝ダリア・皇帝ヒマワリが人気を集めます。

また、秋咲きのサクラや秋の実りであるどんぐりも観察できます。11月中旬頃からは落葉樹の葉が色づきはじめ、紅葉が楽しめます。

▲芝生広場ほか：ナンバンギセル（9月）

▲野草園・庭木園：ホトトギス（10月）

▲入口広場花壇：コスモス（10月～11月中旬）

▲入口広場ほか：フジバカマと蜜を吸うアサギマダラ蝶（10月中旬頃）

▲ハーブ園：ローゼル（10月～11月）

▲紅葉樹園ほか：紅葉（11月中旬～12月）

冬の植物

冬の園内では、12月頃からサザンカ類やニホンズイセン、ソシンロウバイが咲きはじめます。

年が明けるとウメが咲きはじめ、冬でも暖かな温室では珍しいボーモンティア・グランディフロラの花が開花します。

2月になると、早咲きのサクラや入口広場花壇の菜の花が明るい色彩で目をひきます。

▲紅葉樹園：ニホンズイセン（12月下旬～1月）

▲香りの路ほか：ソシンロウバイ（12月下旬～1月）

▲野草園：ウメ“緋の司”（1月～2月）

▲温室：ボーモンティア・グランディフロラ（1月～2月）

▲花木園：カワヅザクラ（2月）

▲入口広場花壇：菜の花（2月～３月）

福岡市植物園の見所を教えてください！

温室

福岡市植物園のシンボルとも言える施設です。珍しい熱帯の植物を展示していますので、必見ですよ。「オンライン一人一花サミット」では、温室内を3D映像で見ることができますので、散策してみてくださいね。

バラ園

約280種1300株のバラを展示しています。春と秋に見頃になるように管理しています。「オンライン一人一花サミット」では、秋のバラが咲きはじめたバラ園の様子を3D映像でみることができますので、散策してみてくださいね。もちろん、リアルでも散策してみてくださいね。お待ちしています。

展望台

高さ約73ｍの展望台からは市内の景色を一望することができます。晴れた日は遠くまで見通せてとても気持ちがいい場所ですよ。展望台の1階にはレストランもあり、景色を眺めながら食事や飲み物を楽しめます。

また、展望台の前にあるハーブ園では、100種類以上のハーブを観察することができます。香りを楽しんでくださいね。

▲展望台外観

▲展望台からの眺望（パノラマ）：市内が一望できます

福岡市植物園の特徴やこだわりを教えてください！

来園者の方に興味を持ってもらえるように、たくさんの植物の解説板を設置しています。ほとんどが職員の手作りです。解説には写真やイラストを多く使って、名前の由来や植物にまつわる雑学など、親しみやすい内容にしています。

また、福岡市植物園では、毎週木曜日に見頃の花情報を更新しています。入口の看板や緑の情報館のモニターで見頃情報をご紹介しています。そのほか、立て札で園内の植物の見頃をご案内しています。ホームページやSNSでも積極的に情報発信をしていますので、ぜひフォローしてくださいね。

福岡市植物園SNS：Twitter・Instagram・Facebook

福岡市植物園で開催されるイベントはありますか？

バラの見頃にあわせて、例年4~5月と10月~11月にバラまつりを開催しています。期間中はグリッピがバラ園に登場したり、ガーデンコンサートを開催したり、バラまつり限定のさまざまな催しを行っています。

また、8月～9月の第2週目までの土曜日は、夜の動植物園を開催しています。夜の9時まで開園時間を延長するため、夜にしか咲かない花を観察することができます。

そのほかにも福岡市植物園では、多数の園芸講座・体験教室・観察会を開催していて、年間を通して100件以上開催しています（令和元（2019）年度時点）。植物観察会は、当日先着制・参加費無料で開催しており、緑の解説員による詳しい解説と観察を行っていますので、皆さん気軽にご参加ください。

また、土日祝は、植物園ガイドボランティアによる見頃の花ガイドを行っていますので、そちらもぜひご利用くださいね。

▲見頃の花ガイドの様子

＞＞福岡市植物園のイベント情報はコチラ＜＜

最後にずばり、福岡市植物園の目指すものとは？

福岡市植物園は「楽しみながら緑について学べる」をキーワードにしています。来園者の方が植物に興味を持って楽しんでいただけるよう、植物園の管理・運営を日々行っています。

市街地からのアクセスも良い場所ですので、気軽に足を運んでいただき、ひとりでも多くの方に花や緑について好きになってもらえればよいなと思っています。

皆さまのご来園をお待ちしております。

植物園概要

植物園友の会制度のご紹介

一口2000円の寄付で福岡市植物園友の会に加入していただけます。会員期間中（入会から1年間）は入園無料となります。８回入園された方には花鉢引換券をお渡ししています。

また、植物園が開催する園芸講座・体験教室の優先募集を受けられます。いただいた寄付金は花壇の花苗などに活用されますので、皆様の応援をお待ちしております。

＞＞植物園友の会についてはコチラ＜＜

更新日: 2020年11月11日

初回公開日: 2020年11月10日