ガーデニングで大切な作業の1つが植え替えです。限られたスペースの中で植物を育てる鉢植えは、地植えの植物と違って植え替える必要があります。また、水やりや土作りの仕方も植物の種類によって違います。そこで今回は、草花や樹木、野菜、果樹それぞれの鉢植えの植え替え、水やり、土作りの仕方などをまとめました。
鉢植えの植え替えの時期と方法は?
植え替えのサイン
- 下の方の葉っぱが黄色い、枯れている
- 水やりをしても土に水が染み込まない
- 土がすぐに乾いてしまう
- 鉢の中に根が回ってしまっている
- 鉢底の穴から根が出ている
植え替えの方法
1. 株を鉢から土ごと抜き出す
2. 根に付いた古い土を手や割り箸で軽く落とす
3. 長い根や腐った根を切り詰める
4. 新しい鉢の底にネットを敷き、鉢底石を入れる
5. 新しい土を鉢全体の1/3ほど入れ、中央に苗を置く
6. 株の周りを埋めるように土を足していく
鉢植えの育て方。ポイントは土作りと水やり
土作り
植物の種類 | 配合する土の割合 |
草花 | 赤玉土(小粒)6~7:腐葉土3〜4 |
樹木 | 赤玉土(小粒)7:腐葉土3 |
野菜 | 赤玉土(小粒)や黒土6:腐葉土3:堆肥1 |
果樹 | 赤玉土(小粒)6:腐葉土3:川砂1 |
ハンギング、吊り鉢 | バーミキュライトまたは赤玉土(小粒)4:ピートモス3:パーライト3 |
- 草花
赤玉土に腐葉土を混ぜた土は、草花に適した配合で、水はけと水もちのバランスがよいとされています。応用範囲が広く、数種類の植物を一鉢に寄せ植えするときにも活用できます。
- 樹木
ほとんどの樹木は草花と同じ配合でもよく育ちます。ただ、ツツジやシャクナゲなど酸性の土を好む樹木には、酸性度合いの強い鹿沼土やピートモスを配合してもよいですよ。腐葉土のにおいが気になる方は、赤玉土(小粒)6:ピートモス3:バーミキュライトまたはパーライト1がおすすめです。
- 野菜
短い期間で実を大きくして収穫することが目的なので、肥料持ちのよい肥沃な土を作ります。葉や茎を食べる野菜には、チッソ成分の豊富な肥料を植え付けるとき土に混ぜ込みましょう。根菜や実を食べる野菜はリン酸、カリウム成分が多めの肥料を加えます。草花を植える基本の土にコンポストなどの堆肥を適量混ぜると生育がよくなります。
- 果樹
実ができると地上部が重くなるので、適量の川砂や山砂を配合すると安定感を出します。川砂には排水性をよくする効果もあり、根腐れの予防にもつながりますよ。ブルーベリーなどはとりわけ水はけのよい酸性土壌を好むため、鹿沼土とピートモスを半々に混ぜた土が適しています。
水やり
ほとんどの植物は、植え替えの最後の締めくくりに、鉢の底穴から流れ出るくらいにたっぷりと水を与えます。土と根を密着させ、根張りを促す効果があります。
ただし、多肉植物など植え替え直後の水やりを避け、7~10日ほどしてから水を与えるものもあります。それ以降の日常管理は、土の表面が白っぽく乾いてから水やりをするのが基本です。特に休眠期に入ると水を必要としない植物が多く、根腐れを起こしやすいので注意してください。
鉢植えの育て方を知ってガーデニングを楽しもう
鉢植えの植え替えは、使う土の量も少なくすみ、作業自体はそれほど大変なものではありません。いつもは市販の培養土を使っている方も、自分で配合した土を使うと植物の育成が楽しくなりますよ。また、時間と手間をかけた分、今まで以上に愛着がされにわきますよ。
更新日: 2021年06月09日
初回公開日: 2015年12月16日