小さな花が集まった様子が、手毬に似ていることから名付けられたオオデマリ。その姿はアジサイに似て、とても可憐な雰囲気をもっています。また、冬には紅葉を楽しむこともできます。今回は、オオデマリの花言葉と、剪定や挿し木の時期と方法など育て方についてご紹介します。
オオデマリ(大手毬)の花言葉とは?
『優雅なたしなみ』『私は誓います』『華やかな恋』
オオデマリは、花付きがよく、真っ白な花をまとまって咲かせます。その姿の美しさから、「優雅なたしなみ」「華やかな恋」という花言葉が生まれました。
オオデマリ(大手毬)の花の色や別名は?
- 学名
- Viburnum plicatum
- 科・属名
- スイカズラ科・ガマズミ属
- 英名
- Japanese snow ball
- 原産地
- 日本
- 開花期
- 4~6月
- 花の色
- 白、ピンク
- 別名
- テマリバナ
ジャパニーズ・スノーボール
オオデマリ(大手毬)はどんな花が咲くの?育て方は簡単?
オオデマリは、日本を原産とするヤブテマリの園芸品種です。
落葉性の低木で、樹高は2~4mに生長します。幹から水平に枝を伸ばし、卵型で縁にギザギザのある葉っぱを左右対称に生やしています。
初夏になると、たくさんの白やピンクの花をボール状にまとまって咲かるのが特徴です。
花のように見える部分は雄しべや雌しべが変化したもの「装飾花」で、中心部に小さな雄しべと雌しべの両性花が付いています。
オオデマリ(大手毬)の育て方!鉢植えと地植えの時期と方法は?
2月下旬~3月上旬か、11~12月が植え付けの適期です。
地植え
オオデマリは横に広く枝を伸ばすので、地植えがおすすめです。日当たりのよい場所を選び、水はけのよい土に植えてください。
苗よりも1~2回り大きな植え穴を堀って、苗を植えます。苗が不安定なときは、支柱を立てて支えましょう。
鉢植え
株よりも1回り大きな鉢に、鉢底石、土を入れてから苗を植え付けます。枝が伸びてバランスが悪くなってきたら、地植えに植え替えてください。
オオデマリ(大手毬)の育て方!土作り、水やり、肥料の与え方は?
土作り
水はけのよい、腐植質を豊富に含んだ土を好みます。植え穴を掘った土に腐葉土や完熟堆肥を2~3割混ぜ込んでおきましょう。
水やり
極端に土が乾燥したとき以外は、特に水やりの必要はありません。
肥料の与え方
肥料を与えなくても、毎年よく花を咲かせます。生育状態を見て、花が咲き終わった後の5~6月や葉っぱが枯れ落ちた11~12月に、ゆっくりと効く緩効性化成肥料や固形の油かすを施す程度で十分です。
オオデマリ(大手毬)の植え替えの時期と方法は?
植え付けと同じで、寒い時期の1月を除いた11~3月上旬頃までが植え替えの適期です。2~3年に1回ほど株を取り出して、一回り大きな鉢に植え替えましょう。
株と鉢の大きさのバランスが悪くなった場合は、2年未満でも地植えに移植してください。
オオデマリ(大手毬)の剪定の時期と方法は?
枝の節々に花芽や葉芽を付けることから、スペース余裕があるなら自然なままに育てた方が、花付きがよくなります。株を小さくしたいときだけ剪定を行いましょう。
5~6月の花後なるべく早くに、伸びすぎた枝や花の付かない古い枝を切り落としてください。
基本的には剪定は必要ありません。剪定をした枝の葉芽から生える短い枝に、翌年きれいな花を咲かせるようになります。
オオデマリ(大手毬)の増やし方!挿し木や取り木の時期と方法は?
オオデマリは、取り木や挿し木で数を増やすことができます。いずれも、3~6月が適期です。
取り木
1. 増やしたい枝を選び、樹皮を2~3cmぐるりとはぐ
2. 樹皮をはいだところに湿らせた水苔をまく
3. 水苔の回りをポリ袋で覆い、上下を紐で縛る
4. 水苔が乾かないよう水やりをして管理する
5. 根が十分に生えたら、親株から切り離し、植え付ける
挿し木
1. その年に伸びた新しく充実した枝を、5~10cmほど切る
2. 上半分の葉っぱを残し、他を切り落とす
3. 残った葉っぱを半分の大きさに切る
4. 切り口を20~30分水に浸ける
5. 赤玉土(小粒)など挿し木用の土に切り口を挿す
6. 乾燥しないよう水やりをして管理する
7. 根が十分に生えたら、地面に植え替える
オオデマリ(大手毬)の育て方で注意する病害虫は?
うどんこ病
風通しが悪いと発生するカビが原因の病気で、株全体に白い粉をふりかけたようになります。
そのうち光合成ができなくなり、枯れてしまうので、病気にかかった場所は早めに切り落としてください。そして、殺菌剤を散布して拡大を防ぎましょう。
アブラムシ
新芽や葉っぱに寄生して、株の栄養を吸い取る害虫です。風通しが悪いと発生し、排泄物はすす病を誘発することから、早めに殺虫剤をまいて駆除してください。
オオデマリ(大手毬)の育て方のポイントは?
枝を横に伸ばすので、日当たりのよい広いスペースに植え付けることがポイントです。オオデマリは生長が遅いことから、あまり剪定をせず自然な姿のまま育てた方が、花付きがよくなります。
オオデマリ(大手毬)は剪定しないのがおすすめ
オオデマリは、アジサイアナベルに似た、白く可憐な花を咲かせる樹木です。満開期の姿は見事で、道行く人が思わず足を止めるほどですよ。
また生育が遅く、育てやすいことからも、庭木にぴったり。枝を切ると花付きが悪くなってしまうことがあるので、自然に生長させるのがおすすめです。
更新日: 2021年12月08日
初回公開日: 2016年01月09日