ボール状の花を茎先に1つ付ける姿がユニークなアリウム・ギガンチウム。ネギ属に分類される球根植物で、鉢植えや地植えにされるだけでなく、切り花にしてアレンジメントなどにも利用されますよ。今回は、そんなアリウム・ギガンチウムの育て方について、種まきや苗植えの時期と方法などをご紹介します。
アリウム・ギガンチウムの育て方のポイントは?
日当たりのよい場所を選び、中性~弱アルカリ性の土に植え付けることが、元気に育てるコツです。植え付ける前に土の性質を確認しておくと安心です。
アリウム・ギガンチウムの種まき、球根の植え付け時期と方法は?
種まき
花が咲き終わった後に採取したら、すぐにまいていきます。育苗ポットに赤玉土(小粒)など種まき用の土を入れ、種をまきます。そして、土が乾かないように水やりをして管理していきましょう。ただ、花が咲くまでに5年ほどかかることから、あまり行われません。
球根の植え付け
9~10月に植え付ける秋植え球根です。種類や品種によって球根のサイズは違うので、それぞれに合った植え方をしていきます。鉢植えなら、球根が5cmほどの小さな球根は6号鉢に3球、10cmほどの大きな球根は6号鉢に1球が植え付ける目安です。深さ5cmほどのところに植えましょう。
地植えは、それぞれの球根と同じくらいの深さに植え付けます。複数植えるときは、株同士の間隔も球根1個分ずつ空けるようにしてください。
アリウム・ギガンチウムの土作り、水やり、肥料の与え方は?
土作り
水はけのよい、中性~弱アルカリ性の土を好みます。鉢植えは、赤玉土(小粒)6:腐葉土2:川砂2か、赤玉土小粒6:腐葉土3:日向土1の割合で混ぜた土がおすすめです。地植えは、植え付ける2週間前に土を深さ30cmほど耕し、苦土石灰を混ぜて寝かせます。そして、1週間前に腐葉土を2割ほど混ぜます。
水やり
極端に乾燥すると弱ってしまいます。鉢植え・地植えともに、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。ただ、25度以上になって地上部が枯れてしまったら、水を与えないようにしてください。
肥料
植え付けるときにゆっくりと効く緩効性化成肥料を土に混ぜておきます。そして、2月〜5月の間は、10~15日に1回液体肥料を与えます。
アリウム・ギガンチウムの剪定の時期と方法は?
花がら摘み
長い間花を咲かせたままにしておくと、球根に栄養がいかず、翌年以降の花付きが悪くなってしまいます。ある程度花を楽しんだら、株元から茎を切り落としてしまいましょう。このとき、葉っぱは光合成をして球根に栄養を補給しているので、残しておきましょう。
アリウム・ギガンチウムの植え替えの時期と方法は?球根は掘り上げる?
3年ほどは植えっぱなしでもかまいませんが、長く楽しむなら毎年球根を掘り上げます。花が咲き終わり、葉っぱの先端が枯れはじめたら、球根を掘り上げるタイミングです。
根を傷つけないよう土から取り出したら、地上部は切り落とし、土をきれいに落とします。そして、風通しのよい日陰で乾燥させながら管理し、植え付け時と同じ方法で、9~10月に植え替えをします。
アリウム・ギガンチウムの増やし方!分球の時期と方法は?
株を掘り上げたとき、親株の周りに子球根が付いていたら、外して湿らせた砂に埋めて水分の蒸発を防ぎます。6~7月になったら植え付け、発芽するまで土が乾かないよう水やりをして管理します。ただ、とても育ちにくいので、「発芽したらいいな」くらいの気軽な気持ちではじめてくださいね。
アリウム・ギガンチウムの育て方で注意する病気や害虫は?
アブラムシ
春先に発生しやすい害虫で、針を刺して株の栄養を吸い取ります。大量に発生しやすいので、見つけたらすぐの薬剤を散布して駆除していきます。
アリウム・ギガンチウムの花を毎年咲かせよう
花の形が印象的なアリウム・ギガンチウム。球根植物というと育て方がむずかしいイメージですが、花壇や鉢植えで気軽に育てられますよ。寒さに強く、植えっぱなしでも毎年きれいな花を咲かせてくれます。咲いた花は切り花にして、花瓶にさしておくと、玄関などちょっとしたスペースを彩ってくれそうですね。
更新日: 2021年12月22日
初回公開日: 2016年01月19日