ピンポンマムは、ころんとした丸い形がかわいらしい菊の仲間です。和風にも洋風にもアレンジできることから、花束やアレンジメントによく用いられます。また、花色がたくさんあることも人気の理由です。今回は、そんなピンポンマムの花言葉と育て方をご紹介します。
ピンポンマム(ピンポン菊)の花言葉とは?
『君を愛す』『真実』『高貴』『私を信じて』
丸く愛らしいシルエットと、小さな花が集まって咲く精巧な様子から、「高貴」「真実」という花言葉がつけられました。また、「君を愛す」「私を信じて」という花言葉から、花嫁のブーケにもよく用いられています。
ピンポンマム(ピンポン菊)の花の色や別名は?
- 学名
- Chrysanthemum morifolium
- 科・属名
- キク科・キク属(クリサンセマム属)
- 英名
- pom pom mum
- 原産地
- オランダ
- 開花期
- 9~11月
- 花の色
- 白、赤、ピンク、オレンジ、黄、緑、褐色
- 別名
- ピンポン菊(ピンポンギク)/ポンポン菊/ポンポンマム
ピンポンマム(ピンポン菊)とは?名前の由来は?
ピンポンマムとは、ポットマムと呼ばれる鉢植えの菊が改良された、オランダ生まれの品種です。海外で作り出されたことから、スプレーマムと合わせて「洋菊(西洋菊)」とも呼ばれます。
草丈は10~50cmに生長し、花の付け根までびっしりと小さな花が咲き、球体の花姿になることが特徴です。花色が豊富で、かわいらしい印象を与えることから、花束やアレンジメントの花材として人気があります。
同じ洋菊であるアメリカ生まれのスプレーマムの中には、球体に近い花を咲かせる「ポンポンマム(ポンポン菊)」と呼ばれるものがあります。ピンポンマムとよく似ていることと、それぞれを区別する定義があいまいなことから、一緒にされたり、どちらかに混ざって紹介されたりすることもあります。
名前の由来は?
「ピンポン玉」のように丸く咲くマム(菊)という意味から「ピンポンマム」と名付けられました。マムとは、菊の学名である「Chrysanthemum」を短く「mum」と呼ぶことからきています。
ピンポンマム(ピンポン菊)の育て方のポイントは?
日の当たる場所で管理し、新芽が出たときに剪定をすることがポイントです。日当たりが悪いと花つきが悪くなってしまいます。また、剪定をしないと、花数が少なくなってしまいます。新芽が10cmほどに生長したら、茎を半分の長さにカットし、脇芽を増やしましょう。
ピンポンマム(ピンポン菊)の苗植えの時期と方法は?
種は市販されていないことから、苗を購入して育てるのが一般的です。植え付けの適期は3~6月で、鉢植えか地植えにしていきます。
鉢植え
苗よりも1回り大きな鉢の底にゴロ土を入れ、植え付けていきます。植え付けるときに、鉢の縁から3~4cm下に土の表面がくるようにするのがポイントです。
地植え
暑さや寒さには強いので、日当たりと水はけのよいところに植えます。株同士の間隔は30~50cmほど空けておき、植え付けた後に株元をバークやワラで覆って泥がはねないようにします。
ピンポンマム(ピンポン菊)の土作り・水やり・肥料の与え方
土作り
水はけと肥料もちのよい、弱酸性の土を好みます。鉢植えは、赤玉土(小粒)6:腐葉土4の割合で混ぜ合わせた土か、菊専用培養土がおすすめです。地植えは、植え穴を掘った土に、腐葉土を2~3割混ぜておきます。
水やり
鉢植えは、土の表面が乾いたら、たっぷりと水を与えましょう。地植えは、夏の極端に乾燥したときだけ水やりをすれば、後は必要ありません。乾燥して弱ると、葉っぱが垂れ下がってしまいます。
肥料の与え方
植え付けるときにリン酸が多く含まれた、ゆっくりと効く緩効性化成肥料を土に混ぜておきます。そして、3~10月は毎年、同様の肥料を土に施すか、10~15日に1回液体肥料を与えます。
ピンポンマム(ピンポン菊)の剪定の時期と方法は?
4~5月に、葉っぱが4~5枚しか残らないよう、茎を切り戻します。切り戻しによって、花数が増え、草丈がコンパクトになります。さらに草丈を低くしたいときは、6月中旬~7月中旬までにもう1~2回、先端から葉っぱが3~4枚のところで茎を摘みとりましょう。
11~12月になって枯れてしまったら、株元から5~10cmのところでバッサリと切り戻し、翌年の開花を待ちます。
ピンポンマム(ピンポン菊)の植え替えの時期と方法は?
鉢植えは、2~3年に1回、3~5月に1回り大きな鉢に植え替えを行います。植え替えの手順は植え付け時と同様です。大きな株にしたくない場合は、植え替えのときに株分けをするとよいですよ。
ピンポンマム(ピンポン菊)の増やし方!挿し木の時期と方法は?
ピンポンマムは、挿し木で数を増やします。5~6月が適期です。太くて丈夫な茎を、先端から5~10cmの長さに切り落とし、1~2時間水につけてから赤玉土(小粒)に挿します。その後は、土が乾かないよう水やりをし、半日陰で管理すると、2~3週間で根が生えてきます。
ピンポンマム(ピンポン菊)の育て方で注意する病害虫は?
アブラムシ
梅雨の頃に発生しやすく、株に寄生して栄養を吸い取って弱らせる害虫です。また、排泄物はすす病を誘発する恐れがあるので、見つけたらすぐに殺虫剤を散布して駆除しましょう。剪定を行なって風通しをよくすると発生を防ぐことができますよ。
ハダニ
葉っぱの裏に寄生して、かすり状の傷をつける害虫です。水が苦手なので、葉っぱの表裏に霧吹きで水を吹きかけて予防できます。発生したら、早めに薬剤を散布します。
ピンポンマム(ピンポン菊)を秋のガーデニングに取り入れてみよう
ピンポンマムは、花が終わったら早めに摘むのが毎年楽しむコツです。そのままにしておくと、新しいつぼみができにくくなります。多年草で、根っこが残っていれば毎年花を咲かせてくれるので、秋のガーデニングの1つに取り入れてみてくださいね。
更新日: 2020年04月15日
初回公開日: 2015年11月13日