日陰に強いことから、室内の観葉植物として人気のあるディフェンバキア。白や淡い黄色の斑が入った葉っぱが、エキゾチックな印象を与えてくれます。ただ、寒さには弱いので、冬に枯らしてしまう方も多くいます。今回は、そんなディフェンバキアの花言葉と、植え替えの時期と方法など育て方をご紹介します。
ディフェンバキアの花言葉は?
『危険な恋』
花言葉の由来はさだかではありませんが、熱帯を思わせる美しい葉っぱの姿にちなんで付けられたとされています。
ディフェンバキアの花の色や開花時期は?
- 学名
- Dieffenbachia
- 科・属名
- サトイモ科・シロカスリソウ属(ディフェンバキア属)
- 英名
- Dieffenbachia
- 原産地
- 熱帯アメリカ
- 開花期
- 5~7月
- 花の色
- 白
- 別名
- シロカスリソウ
ハブタエソウ
ディフェンバキアとは?どんな花を咲かせる?
ディフェンバキアは、葉っぱの模様が美しいサトイモ科の常緑樹で、古くから観葉植物として親しまれてきました。熱帯アメリカが原産で、30~200cmに生長します。
サトイモ科特有の芋のような幹から何本か枝を出し、その先にたまご型や楕円形の葉っぱを付けます。葉の表面には白やクリーム色の斑が入り、模様は品種によって様々です。
また、長く育てていると、葉の付け根から茎を伸ばし、白い棒状の花を咲かせます。花の周りは、白や淡い緑色の葉っぱで覆われています。
ディフェンバキアは毒性がある?
株全体にシュウ酸カルシウムという毒を含んでいるため、葉っぱや樹液に触ると皮膚が荒れてしまいます。また、誤って食べてしまうと、熱が出たり、むくんだり、口の中が炎症を起こしたりします。これまで毒に感染したケースで命にかかわるものはありませんが、小さな子供やペットと暮らしている方は注意してください。
ディフェンバキアの種類や品種は?
原産地の熱帯アメリカには、20~30種が自生しているとされています。一般に流通しているものは、大型なものと小型なものがあり、株のサイズを選んで楽しむことができますよ。
ディフェンバキア・カミーラ
小型で、ディフェンバキアの中では最も人気のある品種です。葉の中心部は白からクリーム色をしており、縁が緑色をしています。
デフェンバキア・セグイネ トロピック・スノー
大型の品種で、濃い緑色の葉の葉脈に沿うように白やクリーム色の斑が入ります。他の品種に比べて、肉厚の葉が密に付くのが特徴です。コンパクトな草姿になる、「トロピック・スノー・コンパクタ」という品種もあります。
ディフェンバキアの育て方のポイントは?
明るい日陰に置き、冬は10度以上の気温が保てる場所で育てるのがポイントです。直射日光に当たると、葉っぱが焼けて枯れてしまうので注意してください。また、熱帯の植物で寒さに弱いので、冬は室内に取り込んで管理しないと枯れてしまいます。
ディフェンバキアの苗植えの時期と方法は?
苗の植え付けは、5~8月が適期です。冬の管理のことを考えて、室内に取り込みやすい鉢植えで育てるのが一般的です。
苗よりも1~2回り大きな鉢を準備し、苗を植えていきます。根っこに付いた土を1/3ほどほぐしながら落とし、傷んでいる根があれば切り取ってしまいます。
ディフェンバキアの土作り・水やり・肥料の与え方
土作り
水はけがよく、栄養の多い土を好みます。小粒の赤玉土に腐葉土を混ぜた土がおすすめです。市販の観葉植物用培養土を使ってもかまいません。腐葉土はにおいがあり、カビが生えやすいので、心配な方はピートモスを使った土の方が安心です。
水やり
春~秋にかけての生育期は、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。冬は休眠して生育が衰えるので、土の表面が乾いてから数日空けて水やりをしてください。空気中の湿度が高い環境を好むので、葉っぱや株の周りに霧吹きで水を吹きかけた方がよく育ちます。
肥料の与え方
5~10月にかけて、1ヶ月に1回ゆっくりと効く緩効性化成肥料を株元に置きます。もしくは、10~15日に1回液体肥料を与えます。
ディフェンバキアの剪定!仕立直しの時期と方法は?
「背丈が伸びた」「葉が落ちてバランスが悪くなった」など、樹形の乱れを感じたときは、株を仕立直します。5~6月が適期です。樹液には毒が含まれていて、肌がかぶれないように触るときは、手袋を着用してください。
1. 土の表面から上2~3節のところで茎を切り落とす
2. 根の部分は、新しい鉢に植え替える
3. 茎の部分は、挿し木にして株を増やす
ディフェンバキアの植え替えの時期と方法は?
生育がよく、根が鉢の中ですぐいっぱいになってしまいます。水やりをしても土に水が染みこまないときは、植え替えのサインです。1~2年に1回、1~2回り大きな鉢に植え替えましょう。時期や手順は、植え付け時と同様です。
ディフェンバキアの増やし方!挿し木や取り木の時期と方法は?
挿し木
仕立直しをした茎を挿し木にして株を増やします。時期は、5~6月が適期です。
1. 切り口の表面をよく乾燥させる
2. 茎を10~15cmずつに切り分ける
3. 葉っぱの付いている部分はそのまま赤玉土(小粒)に挿す
4. 葉の付いていない茎は、赤玉土(小粒)に挿す(茎挿し)か、横向きに置く(茎伏せ)
5. 土の表面が乾かないよう水やりをして管理する
6. 2~3週間して根が生え、十分に伸びたらそれぞれ鉢に植え替える
取り木
5~8月が適期で、仕立直しを行わずに、取り木で株を増やすこともできます。
1. 茎の途中部分の皮を、幅2cmほど1周はぐ
2. はがした茎に湿らせた水苔を巻く
3. 水苔の周りをビニール袋で覆い、上下を縛る
4. 2~3週間して発根していたら、根の下で茎を切り取る
5. 切り落とした茎を、新しい鉢に植え付ける
ディフェンバキアの育て方で注意する病害虫は?
ハダニ
乾燥していると発生しやすい害虫で、葉っぱの裏についてかすり状の傷を付けます。定期的に葉の表裏に水を吹きかけて予防することができますよ。発生したときは、薬剤を散布して駆除していきましょう。
炭そ病
葉っぱに斑点ができ、どんどん広がって株を枯らしてしまう病気です。風通しが悪いと発生しやすく、治療はできません。病気にかかった部分は、すぐに切り取って処分し、被害の拡大を防ぎましょう。
ディフェンバキアが枯れる原因は?
寒さ、水のやりすぎ、直射日光に当たったかのいずれかが原因です。
寒さ
10度以上の環境を保てない環境では枯れてしまうのに加えて、常に温度が一定に保たれていた温室から家に持ち帰った直後も枯れやすくなっています。置き場所の温度が低くならないように注意し、昼と夜の温度変化があまりないようにしましょう。
水のやりすぎ
水やりのしすぎによって、根腐れを起こしてしまいます。生育の弱る冬は、特に乾燥気味に育てるようにしてください。
長時間の直射日光
直射日光に当たると、葉っぱが焼けて枯れてしまいます。室外なら明るい日陰、室内ならレースのカーテン越しの窓辺に置くのがおすすめです。
観葉植物として人気のディフェンバキアを育ててみよう
ディフェンバキアは品種により小型や大型の品種があり、葉色の濃さや斑の入り方も様々です。家で育てるなら、カミーラなどの小型な品種が人気ですよ。寒さに弱いこと以外は、育てやすい観葉植物なので、ディフェンバキアの栽培を楽しんでみてくださいね。
更新日: 2022年04月06日
初回公開日: 2015年10月31日