レース模様が入った葉っぱを持つことから名付けられたレースラベンダー。湿気に弱いため雨の多い地域では外で育てるのが難しいとされていますが実際はどうなのでしょうか。今回は、そんなレースラベンダーの育て方について、他の種類との違いや剪定のコツなどをまじえてご紹介します。
レースラベンダーとは?他の種類との違いは?
ラベンダーはシソ科ラベンダー属に分類されるハーブです。レースラベンダーはラベンダーの一種で、香りが弱い反面、開花した様子が美しい種類といわれています。
葉っぱに深い切れ込みをもっていることにちなんで「レースラベンダー」と名付けられ、観賞に向いているラベンダーとして栽培されています。
レースラベンダーは鉢植えで育てるのがおすすめ!育てやすさは?
レースラベンダーは湿気の多い環境にしないよう気をつけていれば、初めての方でも長く栽培が楽しめます。また、ラベンダー自体が育てやすいこと、ラベンダーの種類で育て方に大きな違いがないことから、よく他の種類のラベンダーと一緒の鉢で育てられることもあります。
室内でレースラベンダーを栽培するなら、場所を移動させられる鉢に植えて育てるのがおすすめです。
レースラベンダーの育て方!鉢植えに必要なグッズは?
レースラベンダーを育てようと思ったら、まずはレースラベンダーの苗と鉢など必要なグッズを揃えましょう。3〜4月が育て始めるのに適した時期なのでそれまでに用意してください。
準備するグッズ
- レースラベンダーの苗(苗、ポット苗、小ポットなどと呼ばれている)
- 苗よりも一回り大きな植木鉢
- ラベンダー用の培養土かハーブ用の培養土
- 鉢底石
- 鉢底ネット
レースラベンダーの育て方!苗を鉢に移す手順は?
レースラベンダーの苗や植木鉢などのグッズが用意できたら、早速新しい鉢に苗を植え直します。市販の苗は根がギュウギュウ詰めになっている状態で販売されているので、そのまま育てていると根がそれ以上生長できずに枯れてしまうため、植え替えが必要なのです。
ラベンダーを植える手順
- 3〜4月にグッズを揃える
- 植木鉢の底に鉢底ネットを敷き、鉢底石を入れる
- 土を鉢の1/3ほどまで入れる
- ポットから苗を取り出す
- 根を傷つけないように軽くもんで根の土を落とす
- 苗を鉢の中心に置いて周りに土を入れる
- たっぷりと水やりをする
- 風通しがよく日当たりのよい場所に置く
レースラベンダーの育て方!水やりや肥料の与え方は?
レースラベンダーの花を咲かせるには、鉢に植えたあとのお手入れが大切です。お手入れには水やりと追加で与える肥料があるので、それぞれの方法とポイントについてご説明します。
水やりの量やタイミング
春から秋までは鉢の土の表面が乾燥したら水やりをします。冬は鉢の表面の土が乾燥してからさらに数日放置して水を与えてください。
水やりをするときは、鉢の底から流れ出てくるくらいたっぷり与えるのがポイントです。鉢の受け皿にたまった水はすぐに捨ててください。
肥料の量やタイミング
レースラベンダーは3月と9月の間に追加で緩行性の化成肥料を与えます。根元か離れた場所にいくつか固形の置くタイプをちりばめてください。
薄めた液体肥料を与えるなら10日に1回の頻度が目安になります。月に3回ほど水やり代わりに与えます。肥料が多すぎると、花つきが悪くなってしまうので与えすぎに注意してください。
レースラベンダーの夏や冬の過ごし方は?
レースラベンダーは他の種類よりも低い気温に耐えられる(耐寒性がある)と言われていますが、一方で湿気には弱い面があります。
つまり、気温の高い夏の時期に湿気状態が続くとすぐに枯れてしまいます。梅雨から初夏にかけて、湿気と気温が高くなる時期は、特に水のやりすぎには注意してください、
水やりのときは必ず土が乾燥しきったのを確認してから水やりをしましょう。また、夏は直射日光が当たらない風通しのよい置き場所へ移してください。
レースラベンダーはいつ収穫するの?
レースラベンダーの花が咲いたら花の下を切って収穫しましょう。そのまま放置して香りを楽しむ方法もありますが、夏まで花をつけておくと根に大きな負担がかかってしまいます。5月下旬〜7月上旬の間で花のすぐ下あたりで切り取って、切り花やドライフラワーなどを楽しんでください。
剪定とは?レースラベンダーの茎を切って風通しをよくしよう!
レースラベンダーの栽培を長く楽しむために欠かせない作業の1つが剪定(せんてい)です。剪定は伸びすぎた茎を短くして見た目を整え、増えすぎた茎を減らして風通しをよくする効果があります。
レースラベンダーで剪定を怠ると湿った状態が続いて枯れてしまうので、3月、5月下旬〜7月上旬、9月、12月頃、花のすぐ下についた葉っぱの付け根あたりを切り取ってください。
レースラベンダーの植え替えの時期と方法は?
レースラベンダーを鉢で育てて1〜3年たったなら、鉢の底をのぞいてみましょう。鉢の底から根が飛び出ていたら、植え替えのサインです。
鉢の底から根が出るのは「根詰まり」状態の証なので、放っておくと枯れてしまいます。気候の穏やかな3~4月か9~10月頃、植え替え用の新しい鉢と土を用意して、根を傷つけないように植え替えましょう。
新たに用意するグッズ
- 苗よりも一回り大きな鉢
- ラベンダー用培養土
- 鉢底ネット
- 鉢底石
植え替え手順
- 水やりを控えてラベンダーを植えた鉢の土を乾 燥させておく
- 新しい鉢の底に鉢底ネット、鉢底石を敷く
- 土を鉢の1/3ほどまで入れる
- ラベンダーを鉢から取り出す
- 根を傷つけないようていねいに土を落とす
- 黒ずんだ根があれば切り取る
- ラベンダーを鉢に置いて周りに土を入れる
- 水やりをする
レースラベンダーは増やせるの?挿し木とは?
レースラベンダーをもっと育てたい!と思ったら挿し木という繁殖方法にチャレンジしてみましょう。挿し木とは「切り取った茎から根を出させて新しい苗として育てる方法」のことです。
挿し木には苗を植えるときと同じグッズを1セットと、発根促進剤などの薬剤を利用します。4〜6月、または9月の間に挿し木を行えばレースラベンダーをどんどん増やせますよ。
レースラベンダーの育て方を覚えて寄せ植えを楽しもう!
レースラベンダーは開花した様子や葉っぱの形が特徴的なラベンダーです。お部屋に彩りが欲しい方は、ぜひレースラベンダーを育てて日常生活に彩りを加えてみてくださいね。
更新日: 2021年03月24日
初回公開日: 2016年04月18日