優雅な香りのするハーブとして人気のラベンダー。北海道富良野にある「ラベンダー畑」は、富良野線の駅名にもなるほど知られ、たくさんの人が観光に訪れます。今回は、そんなラベンダーの花言葉や種類、開花時期、見頃の季節などをご紹介します。
ラベンダーの花言葉は?
『あなたを待っています』『繊細』『清潔』『優美』『期待』『幸せが来る』『許し合う愛』『疑い』『不信』『沈黙』
ラベンダーが生活の中で利用されはじめたのは、古代ギリシャ時代といわれています。ギリシャ人が洗濯や入浴の際の香りづけに使っていたという記録があり、ラベンダーの学名「Lavandula」は、ラテン語の「lavo(洗う)」からきたといわれています。
また、ラベンダーは「抗菌効果、鎮静作用、防虫効果」があることも当時から知られており、枕やタンスに入れるなど日常生活の一部として利用されてきました。
ラベンダーの花言葉「清潔」は、語源となるギリシャ語からきたと考えられます。また、花言葉「疑惑」は、ラベンダーの強い香りに由来し、花言葉「沈黙」は、ハーブにも活用されるラベンダーの精神安定効果に由来しているといわれています。
ラベンダーの花の色、開花時期、別名は?
学名 | Lavandula officinalis Lavandula angustifolia Mill |
科・属名 | シソ科・ラベンデュラ(ラヴァンドラ)属 |
英名 | Lavender Common lavender English lavender True lavender |
原産地 | 地中海沿岸、熱帯アフリカ北部、 西アジア、アラビア半島、インド |
開花期 | 5月~7月 |
花の色 | 紫、白、緑 |
別名 | コモンラベンダー |
ラベンダーとは?どんな花を咲かせる植物?
ラベンダーは、シソ科・ラベンドュラ属の総称です。半木本性植物と呼ばれ、小低木や草本など様々な性質をもちます。草本には多年草とそうでないものがあり、一概にまとめられないため半木本性という呼ばれ方をします。
ラベンダーは、全体が30~90cmほどの植物で、花は白色で長さ2~5cmほどの葉だったものが緑色になり、最後に小さな紫色の花を咲かせます。
花の特徴や北海道富良野が有名な理由は?
よく知られているラベンダーの効能には、香りによるリラックス効果や炎症を抑える効果があります。
また、ラベンダーは乾燥した地域を好み、高温多湿な地域を苦手とする植物です。日本各地で育てることは可能ですが、特に栽培に適しているのは北海道となっています。北海道の富良野が産地として有名なのは、1年を通して冷涼で梅雨がなく、ラベンダーの栽培に適しているためなんですね。
ラベンダーが本格的に栽培され、普及しはじめたのは16世紀頃で、日本へは1937年に北海道へと伝わってきたのがはじまりです。当時は、香料用の種子として栽培されていたといわれています。
ラベンダーの開花時期や見頃の季節は?
ラベンダーの開花時期は、5~7月です。見頃の季節は地域によって若干異なりますが、6~7月頃が最もきれいに花が咲いています。ラベンダーは、乾燥して涼しい気候を好み、高温多湿な環境を苦手としています。
北海道の見頃の時期は7~8月上旬頃で、富良野は7月中旬~下旬にピークを迎えます。また、北海道では、早咲きや遅咲きの品種を混ぜることで、見頃の時期を調節して8月上旬まで開花しているように工夫しているところもあります。
ラベンダーの種類・品種!それぞれの花の色は?
ラベンダーの種類は、大きく5つに分類されます。アングスティフォリア系、ラバンジン系、デンタータ系、ストエカス系、プロテストエカス系があり、それぞれ花の色や香り、形に特徴があります。今回は、大分類の5つをご紹介します。
1. アングスティフォリア系(イングリッシュラベンダー)
アングスティフォリア系は、寒さに強く、暑さに弱い性質の品種群です。一般的に見られるラベンダーの多くは、北アングスティフォリア系と呼ばれるラベンダーで、北海道でよく栽培されています。白や濃い紫色の花から放たれる強い香りが特徴で、ドライフラワーに使われます。代表的な品種には、イングリッシュラベンダーがあります。
2. ラバンジン系(ラヴァンディン系)
ラバンジン系は、アングスティフォリア系に改良を加えた交配種です。少し暑さに強く、耐寒性も高いため関西よりも西の地域でも育てることができます。ただ、暑さへ抵抗があるとはいえ、日頃から剪定や摘心をして風通しをよくしておくことは大切。淡い紫や紫青色が多く、商業用としてよく栽培されています。
3. デンタータ系(フレンチラベンダー/キレハラベンダー/フリンジドラベンダー)
デンタータ系は、見た目のバランスがよい四季咲きの品種群です。香りはそれほど強くなく、葉に細い切れ込みがあることから「フリンジラベンダー」とも呼ばれます。葉っぱが「歯」のように見えることからデンタータという名前がついたといわれています。色合いは、紫~濃い紫色をしています。
4. ストエカス系(イタリアンラベンダー/スパニッシュラベンダー/トップドラベンダー/フレンチラベンダー)
ストエカスは、アングスティフォリア系よりも少し暑さに強く、少し寒さに弱い、デリケートな品種群です。花の先端がウサギの耳のような形をしていることや、甘い香りがすることから観賞用のラベンダーとして人気があります。
花の色は紫、赤、白、黄色などがあり、暑過ぎず、寒過ぎない地域での栽培に向いています。デンタータ系と同じく、「フレンチラベンダー」と呼ばれることがあります。
5. プロテストエカス系(レースラベンダー)
プロテストエカス系は、別名「レースラベンダー」とも呼ばれる、見た目のかわいい品種群です。葉っぱにもこもことした毛が生えていることが特徴となっています。ただ、暑さと寒さの両方に弱いため、ラベンダーをはじめて育てる人にはむずかしいかもしれません。色合いは、薄ピンク、白色、濃紺色をしています。
ラベンダーの花言葉は女性へ贈るのにぴったり!
ラベンダーは、香りがよいことで有名ですが、色鮮やかな紫色の花びらも見応えがあります。「優美」」「期待」「幸せが来る」など、愛しの女性へ贈るにはぴったり花言葉をもつことから、女性がプレゼントされたい花の1つでもあります。
また、ラベンダー畑に行くと素敵な香りと一面紫色の世界を楽しむことができるので、デートスポットとしても人気があります。機会がある方は、ぜひ、香りと風景の両方を楽しんできてくださいね。
更新日: 2021年12月22日
初回公開日: 2015年05月09日