細い茎の先に紫色の小さな花をたくさん咲かせるラベンダー。そんな花から放たれるさわやかな香りは、好む人が多くアロマテラピーの現場でもオイルが広く用いられています。また、ルームフレグランスなどにも人気ですよね。
今回は、そんなラベンダーの香りの効果・効能や、精油・アロマオイルの使い方についてご紹介します。
ラベンダーの香りとは?
ラベンダーは、古代ローマの時代からハーブとして利用されてきた植物で、「万能オイル」としてアロマテラピーで精油やアロマオイルが利用されます。これは、その香りに以下のような様々な効果・効能があるためです。
ラベンダーの香りの効果・効能!①リラックス作用
人は、交感神経と副交感神経によって体の生命維持機能を調節し、また心の安定を保っています。この交感神経と副交感神経のバランスが崩れると、体や心に様々な不調をきたすようになります。ラベンダーの香りをかぐと、副交感神経が優位になって、リラックスした気分になります。
また、交感神経による緊張がゆるむことから血圧が低下したり、痙攣を抑えたりするとされています。これらの効果から、うつや無気力、不眠、ストレス解消といった心へのよい作用と、血圧低下や筋肉の緊張をほぐすなど体へのよい作用の両面が期待できます。
さらに、ラベンダーの香りをかぐことで、気分を安定させるα2波というリラックスした状態で出る脳波が増加したという研究結果も、リラックス効果が高いという裏付けとなっています。
www.kansai.ac.jp 参考文献:ラベンダーの香りの効果・効能!②鎮痛・傷の鎮静作用
ラベンダーに含まれる香り成分「酢酸リナリル」は、精神を安定させるセロトニンの分泌を増やす効果があります。これにより、傷の痛みを和らげる鎮静作用や、頭痛や生理痛、胃痛を和らげる鎮痛作用が期待できます。
ラベンダーの香りの効果・効能!③抗炎症・殺菌作用
抗炎症作用や殺菌・消毒作用があることから、傷の治りを早めてくれる効能があります。特に軽いやけどやかすり傷などへの効果が高く、痛みが治まるだけでなく、跡も残りにくくなるそうです。
ラベンダーの精油やアロマオイルの使い方は?
ラベンダーには色々な種類がありますが、中でも精油やアロマオイルには「イングリッシュラベンダー」が使われます。元となる品種によって、含有成分が異なり、効能の強さも変わってくるので、購入する前にかならず成分表を確認しておくと安心です。
お風呂に入れる
お風呂は、1日の疲れを癒やす時間ですよね。そんな時間をさらにゆっくりと落ち着いて過ごすなら、ラベンダーオイルをバスアロマとして活用しましょう。湯船に2~3滴たらすだけで、ラベンダーの香りがお風呂全体に広がります。バスソルトと一緒に使えば、デトックスやスキンケアもできますよ。
ルームフレグランス
寝室やリビングなど、くつろぐスペースをより快適なものにするなら、ラベンダーの香りのルームフレグランスがおすすめです。無水エタノールと精製水を混ぜたものに、数滴ラベンダーの精油を加えるだけで、簡単に作ることができます。霧吹きやスプレー容器に入れれば、好きなところに好きなだけ使えます。ベッドのシーツや枕にひと吹きすれば、安眠効果も期待できますね。
また、ラベンダーのアロマオイルをコップに入れた水に数滴たらし、枕元においておくだけでも部屋の中を心地よい香りで満たすには十分です。アロマディフューザーなど専用キットがあるなら、活用するのもよいですね。
温湿布
PCなど目を酷使する仕事の多い人は、ラベンダーが香るホットタオルで疲れを癒やすのも1つの方法です。ラベンダーの精油を1~2滴たらしたお湯にタオルを浸けて、絞ったら目の上にのせるだけと、使い方も簡単。また、ラベンダーの鎮痛作用から、肩や首にのせても疲れを癒やしてくれましょう。
マッサージオイルとして
ラベンダーは、精油の中でも刺激が少ないことから、肌に直接塗ってもよいとされています。殺菌や鎮痛作用があることから、傷ついた肌に塗れば状態が改善していきますよ。ただし、通経作用やホルモンへの作用があるとされていることから、妊娠初期など普段と違う状態の体のときは使わないようにしてください。
精油やアロマオイルでラベンダーは効果・効能を実感しよう
ラベンダーは、古代ローマの時代から利用されてきた、人と関わりあいの深いハーブの1つです。花の紫色にも癒やされますし、精油や香りの効果・効能も豊富。気持ちが疲れがちな現代社会において、心を落ち着かせてくれる頼もしい存在かもしれませんね。1本精油をもっておくと、ちょっとリラックスしたいときにすぐ使えて便利ですよ。
更新日: 2018年09月14日
初回公開日: 2016年05月02日