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ウスネオイデス(スパニッシュモス)の増やし方と育て方!

ウスネオイデスは、土に植えなくても育つエアプランツの仲間です。葉っぱの表面から空気中の水分を吸収して生長する、不思議な生態をしています。細い葉っぱをたくさん茂らせる姿がユニークで、天井から吊るしたり、木や板に貼り付けたりと色々な楽しみ方ができますよ。今回は、そんなウスネオイデスの育て方や増やし方をご紹介します。

ウスネオイデス(スパニッシュモス)の基本情報!学名・原産国・英語

チランジア エアプランツ ウスネオイデス
学名
Tillandsia usneoides
科・属名
パイナップル科・チランジア属
英名
Tillandsia usneoides
Spanish moss
原産地
北アメリカ~南アメリカ
開花期
不定期
花の色
別名
スパニッシュモス
サルオガセモドキ

ウスネオイデスとはどんな観葉植物?スパニッシュモスやサルオガセモドキの由来は?

チランジア エアプランツ ウスネオイデス

ウスネオイデスとは、パイナップル科・チランジア属に分類される常緑性の多年草です。エアプランツの1種で、銀色がかった緑色の細い葉をたくさん茂らせながら30~50cmほどの大きさに生長します。原産地では電線などの高い場所に着生してどんどん増えるので、宅急便の詰め物などに利用されるんですよ。

ウスネオイデスの葉っぱは、表面が細かい毛で覆われているので空気中の水分を取り込めるようになっています。エアプランツの中でも乾燥に強く、吊るしておくだけで管理が楽なのでインテリアプランツとして人気があります。

スパニッシュモス、サルオガセモドキなど別名の由来は?

ウスネオイデスは学名の読み方ですが、他にスパニッシュモスやサルオガセモドキといった別名で呼ばれることがあります。スパニッシュモスは「スペインのコケ」という意味で、ウスネオイデスがスペイン人がヨーロッパへ持ち寄ったという説に由来して名付けられました。

また、見た目がサルオガセという植物に似ていることにちなんで和名のサルオガセモドキという別名が付けられました。

ウスネオイデス(スパニッシュモス)はどんな花を咲かせる?

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ウスネオイデスは、生育環境がよいと5mmくらいで緑色の花びらを付けた花を春頃に咲かせます。花の香りがよいので、葉っぱを梱包材の代わりに使って贈り物にすることも可能です。プレゼントと一緒によい香りとウスネオイデスを贈ってみるのも個性的ですてきですね。

ウスネオイデス(スパニッシュモス)の花言葉!意味や由来は?

エアプランツ チランジア4 ウスネオイデス

『不屈』

土のない環境でも、空気中から水分を吸収し、美しい花を付けることから「不屈」という花言葉が付けられました。

ウスネオイデス(スパニッシュモス)はキッチンや玄関などに飾るのがおすすめ

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ウスネオイデスは、空気中の水分を吸収して育つエアプランツの仲間です。そのため、壁や棚にただ吊り下げているだけで元気に育ちます。むしろ、土に植えてしまうと土から上がる水蒸気だけでも株が蒸れて枯れることもあるので、注意してください。

ウスネオイデスは気温に敏感な観葉植物で、暑すぎても寒すぎてもすぐに弱ってしまいます。おすすめの飾る場所としては、リビングや玄関近くなど、1年を通して風通しがよく気温の差が少ないところがおすすめです。

ウスネオイデス(スパニッシュモス)の育て方のポイントは?

風通しのよい日陰に置く

ウスネオイデスは、適度に湿度があり、風通しのよい環境を好みます。ただ、強い光に当たると、葉っぱが焼けて黒く変色して枯れてしまうので、西日など直射日光の当たる場所はNG。また、エアコンなど乾燥した風が直接当たっても乾燥が進んでミイラのようになってしまうので注意してくださいね。

定期的な水やり(ソーキング)

細長い葉っぱの表面には「トリコーム」という細かい毛が生えています。ウスネオイデスのトリコームは体内の水分の蒸発を防ぐ役割をもっているため、他の植物よりも長く乾燥状態に耐えられるのです。

ただ、全く水やりが不要というわけではありません。1週間に1回は霧吹きで水を吹きかけ、1ヶ月に1回はバケツに水を張ってウスネオイデスを浸けるなど、定期に水をあげてくださいね。

ウスネオイデス(スパニッシュモス)の水やりの方法は?

日頃の水やりはミスティング(霧吹き)

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ウスネオイデスは、昼間は水分の蒸発を防ぐために気孔を閉じています。そして、夜になると気孔が開き、空気中の水分を吸収します。この習性から、週に1~2回を目安に、夜になったら霧吹きで水を吹きかける「ミスティング」をしましょう。葉っぱから水がかるく滴るくらいが適量です。

月に1回ほどはソーキング!水に浸ける時間はどのくらい?

1ヶ月に1回、ウスネオイデスをまるごと水の張られたバケツの中に4~6時間浸けていきます。この水やりの方法を「ソーキング」と言い、ミスティングだけでは不足してしまう水分をウスネオイデスに与えます。

室温とほぼ同じ水温の水に浸けておくことで、葉っぱに水分が補給されて元気になります。ただ、水に浸けすぎると弱ってしまうので時間は守るようにしてください。ソーキング後は、逆さに吊るして乾燥させ、株の中心に水が溜まるのを防ぎます。

ウスネオイデス(スパニッシュモス)に肥料は必要?

液肥 肥料 水やり 液体肥料

ウスネオイデスなどエアプランツは、生育旺盛なので肥料をたびたび与える必要はありません。元気がないなと感じたときだけ、生育期の春と秋の夜に、月に1回薄めた液体肥料をミスティングの代わりに与えるとよいですよ。

ウスネオイデス(スパニッシュモス)の栽培で注意する病気や害虫は?

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ウスネオイデスは病気や害虫の付きにくい植物ですが、まれにカイガラムシの被害にあいます。カイガラムシは、茎葉に寄生して株の栄養を吸い取る害虫です。

幼虫は薬剤で駆除できますが、成虫は硬い殻で覆われており、薬が効きづらいので株からブラシなどを使って直接こすり落します。風通しが悪いと付きやすくなるのでまずは環境を整えてあげることが何よりの予防になりますよ。

ウスネオイデス(スパニッシュモス)の増やし方!株分けの時期と方法は?

ウスネオイデスの花が咲いた後、そこから新しい根が生えて子株ができます。これを手やナイフで分け、そのまま通常どおりに管理すれば、株が生長して大きくなっていきます。花が咲いた後、しばらくして根が生えていないか観察してみてくださいね。

ウスネオイデス(スパニッシュモス)の増やし方と育て方を知って色んなところを飾ろう

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ウスネオイデスは、ふわふわの葉っぱを垂れ下げる姿が美しい観葉植物です。直射日光の当たらない場所でなら、放っておいてもどんどん茎を伸ばして生長していきますよ。長く伸びた姿は、霧のようで幻想的です。

大きく育てて花が咲いたら、増やしてさらにアレンジを加えるチャンス。増やし方も簡単なので、たくさんの株を壁に吊るして飾れば、ちょっとしたインテリアとしてお部屋を落ち着いた雰囲気にしてくれますよ。

更新日: 2016年09月15日

初回公開日: 2016年01月17日

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