ブラックベリーは、アントシアニンなどのポリフェノールを豊富に含み、成人病の予防や老化防止効果が期待できる果実です。かわいらしく果実を実らせるため繊細な雰囲気をもっていますが、実際果樹としては丈夫で育てやすく、ガーデニング初心者でも安心して栽培できるんですよ。今回は、そんなブラックベリーの育て方について、栽培のポイントや剪定、苗植えの方法などをご紹介します。
ブラックベリーの栽培のポイントは?
十分なスペースを確保し、日当たりのよい場所に植え付ければ、ブラックベリーは難なく育てることができます。樹高が1.5~3mと大きく生長するので、1.5m以上は他の植物と間隔を空けておいた方が安心です。基本的に寒さにも暑さにも強いですが、日当たりが悪いと花数が減り、収穫量が減ってしまうので注意してください。
ブラックベリーの苗植えの時期と方法は?
11~3月が苗植えの適期で、鉢植え・地植えどちらの方法でも育てられます。鉢植えは、7号以上で深さのある鉢を選び、水はけと水もちのバランスがよい赤玉土(小粒)7~8:腐葉土2~3の割合で混ぜあわせた土に植え付けていきましょう。
市販の草花や果樹用培養土を使ってもかまいません。鉢の底には鉢底ネットと鉢底石を入れ、土を鉢の1/3ほど入れたら苗を置き、周りに土を入れて株を安定させてください。
地植えは、日当たりのよい場所を事前に深さ30cmほど耕し、腐葉土をたっぷりと混ぜ込んで土の水はけをよくしておきます。苗よりも1回り大きな植え穴を掘って、植え付けていきます。
ブラックベリーの水やり、肥料の与え方
水やり
鉢植えは土の表面が乾いたらたっぷり水やりをしてください。地植えはひどい乾燥のときに水やりをするくらいで構いません。ある程度の乾燥には耐えられるので、猛暑が続いた場合、朝か夕方にたっぷり与えます。夏場は生育期に当たり、土も乾きやすくなるので、土の状態を朝と夕方の2回チェックするようにしましょう。
肥料の与え方
花が咲く前に肥料を施すと、葉っぱばかりが茂って花つきが悪くなるほか、病気や害虫もつきやすくなってしまいます。花が咲いた後の6月、実を収穫した後の9月、寒さに当たる2月の年3回、油カスを株元に1回ずつ施しましょう。
ブラックベリーの剪定の時期と方法は?
落葉している12~2月に、前年に伸びた枝の長さを1/2~1/3の長さに切りそろえていきます。また、実がついた枝は年内に枯れてしまうので、収穫が終わったら付け根から切り落としてください。生育がよくなり、実がつきやすくなりますよ。あまり発育がよくない場合には、無理に剪定する必要はありません。
ブラックベリーの植え替えの時期と方法は?
ブラックベリーの鉢植えは、株の生育具合を見ながら、2~3年に1回植え替えをしましょう。そのまま育て続けていると土の状態が悪くなり、鉢の中いっぱいに根が広がって根詰まりを起こします。植え替えは12~2月が適期で、手順は植え付け時と同じです。
ブラックベリーの増やし方!挿し木や株分けの時期と方法は?
挿し木
6~7月に、その年に新しく伸びた枝を10cmほど切り取って、土に挿して育てます。発根までは水に挿しておき、その後土に植え替えるとうまくいきますよ。
株分け
大きくなった株は、12~2月に株分けで数を増やします。植え替えと合わせると効率的ですよ。土から取り出した株は、それぞれの株へなるべく均等に芽がつくよう、ナイフを使って2~3つに根を切り分けます。それぞれ鉢や地面に植え付けて、苗と同じように育ててください。
ブラックベリーは病気や害虫の心配が少ない育て方が簡単な果樹
ブラックベリーは、日当たりと土の水はけに少し気をつかえば、寒さにも暑さにも強く、たいして手間のかからない樹木です。また、無農薬でも栽培できるほど病気や害虫の心配がほとんどないことも、植物の栽培に慣れていない人にはうれしいポイントです。
樹高は高くなりますが、ある程度スペースがあれば育てられるので、ベランダで家庭菜園を楽しみたい方にもおすすめですよ。
更新日: 2021年07月14日
初回公開日: 2016年05月04日