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花弁(はなびら/かべん)とは?植物にとっての意味は?

赤、青、黄色と様々な色や形の花が、私たちの生活に彩りを添えてくれる植物たち。見ているだけで気持ちが明るくなりますよね。ただ、花の最大の特徴である花弁がどうして付いているのか、どんな役割を持っているのかを知っている人は少ないかもしれません。そこで今回は、花弁と何なのかや、植物にとっての意味についてご紹介していきます。

花弁(はなびら/かべん)とは?植物にとっての意味は?

マーガレット 花弁

花弁とは、はなびらのことです。草花の1番目につく部分の1つで、雄しべや雌しべの周りについています。植物によって形や色が様々で、私たちが「花」だと思っている全体は、花冠(かかん)と呼ばれ、花冠を作る1つ1つのパーツを花弁(はなびら、かべん)と呼んでいます。

植物にとっての意味は?

花弁の役割は、種を作るために虫を引き寄せたり、雄しべや雌しべを守ることです。植物は動けないので、花弁に引きつけられてきた虫に花粉を運んでもらい、種を育てて繁殖します。

また、花弁の中心にある雄しべや雌しべを守る役割も同時にはたしているのです。つまり、植物が子孫を残すために色づいた花弁ができたと考えられています。

花弁(はなびら/かべん)の種類や形は?

ビオラ 花弁

花弁にはそれぞれが独立しているものと、くっついているものがあります。花弁が離れているものを「離弁花冠(りべんかかん)」、花弁がくっついているものを「合弁花冠(ごうべんかかん)」と呼びます。植物の分類される科によって花の形は異なりますが、ツツジ科のように両方のタイプが共存するものもあります。

また、観賞するために美しさを求めて、品種改良によって花弁の形にバリエーションがある植物も存在します。例えば、バラなど八重咲きの品種などがこれに当たります。

花弁(はなびら/かべん)のない植物が存在する理由は?

ビカクシダ シダ

植物には花弁のない植物と花弁がある植物がいます。ただし、現在花弁がない理由は植物によって違います。例えば、「退化してなくなった」または、「花弁を作る能力がない」という大きく2つの理由が考えられています。

花弁がない植物は、風媒花(ふうばいか)と呼ばれ、風によって花粉を飛ばして受粉するように変化しています。そのため、虫を引き寄せる色や特殊な形の花弁が必要なくなり、小さく退化していったとされています。その代わりに花粉を多く生産したり、花粉が風に乗りやすい形になったり、花粉をキャッチしやすいよう柱頭が長く大きく発達するといった進化をとげています。

花弁がない植物の代表例は?

ソテツ類やイチョウ類、マツ類などの裸子植物、ヤマモモやヨモギなどの被子植物、ドクダミやエンレイソウのように花弁のように見えて実は葉っぱが変化したタイプなどがあります。

花弁(はなびら/かべん)に似ている萼片(がくへん)とは?

ユリ ヤマユリ

萼片とは、花弁の付け根についている、葉っぱが変化した部位です。萼片は、花全体を支える役割があります。萼片には色のついたものあり、写真のヤマユリが代表例です。見た目が花弁とそっくりで、見分けの付かないこともよくあります。

花弁(はなびら/かべん)は虫を引き寄せる意味がある

色鮮やかな花弁を持つ草花は、見ているだけで惹きつけらますよね。ただ、きれいなだけではなく、その存在は植物が生きていく上で大切な役割を持っています。その意味を知ってから改めて庭や野に咲く花を見ると、生物の奥深さに気づかされますね。

更新日: 2021年11月24日

初回公開日: 2016年07月29日

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