株元がぷっくりとした姿がワインボトルを思わせることから名づけられたボトルツリー。木が大きくなるにつれてユニークな見た目になっていくことから、長く楽しめる観葉植物として人気です。今回は、そんなボトルツリーの育て方について、剪定や挿し木の方法などをご紹介します。
ボトルツリー(ブラキキトン)とは?どんな観葉植物?
ボトルツリーとは、アオギリ科・ブラキキトン属に分類される常緑性の高木です。自生地のオーストラリアでは樹高20~30mの高さにまで生長します。ただ、室内用の鉢植えであれば、2m以内に押さえて栽培します。
幼木のうちはひょろりと細い見た目をしていますが、樹齢があがるにつれて株元の幹がぷっくりと膨れて瓶のような形になることが特徴です。初夏になると、鈴のような黄色い花を咲かせます。
ボトルツリー(ブラキキトン)の学名・原産国・英語
- 学名
- Brachychiton
- 科・属名
- アオギリ科・ブラキキトン属
- 英名
- Bottle tree
Queensland bottle tree
- 原産地
- オーストラリア
- 開花期
- 5~7月
- 花の色
- 黄
- 別名
- ブラキキトン
ツボノキ
ボトルツリー(ブラキキトン)の種類や品種は?
ボトルツリーと呼ばれるブラキキトン属の樹木はオーストラリアに30種ほどが生息しています。その中でも観葉植物として出回っているのは、ゴウシュウアオギリ(Brachychiton acerifolius)と、クイーンズランドボトルツリー( Brachychiton rupestris)の2種です。ゴウシュウアオギリは幅広の葉っぱなのに対して、クイーンズランドボトルツリーは細長い葉っぱを茂らせます。
ボトルツリー(ブラキキトン)の育て方のポイントは?
鉢植えにして日当たりと風通しのよい場所で管理することがボトルツリーを長く育てるポイントです。オーストラリアのあたたかく乾燥した地域を原産とするため、あたたかく乾燥した環境を好みます。10度以上の気温がないと弱ってしまうので、地植えには向きません。
ボトルツリー(ブラキキトン)の苗植えや植え替えの時期と方法は?
ボトルツリーは、株よりも一回り大きな鉢に植え、スペースに余裕をもった状態で育てていきます。植え替えは2年に1回くらいが適当です。もともと植えられている鉢にまだ余裕があるときは、無理に植え替える必要はありません。根が鉢の底から出ているようなら、5~6月に植え替えてください。
- 株よりも一回り大きな鉢と土を準備する
- 鉢底石を敷いた上に土を鉢の1/3ほど入れる
- 株の根についた土は軽くほぐし、鉢の中心に置く
- 回りに土を入れて株を安定させる
- 土の表面を割り箸でつついて、土と根をなじませる
- たっぷりと水やりをする
ボトルツリー(ブラキキトン)の土作り、水やり、肥料の与え方
土作り
水はけのよい土を好みます。市販の観葉植物用培養土を使うときは、1割ほどパーライトを混ぜておきます。自分で作るなら、赤玉土(小粒)6:腐葉土3:パーライト1の配合がおすすめです。
水やり
もともと乾燥した地域が原産なので、水を与え過ぎると弱ってしまいます。生育期にあたる4~9月頃までは土の表面が白く乾いたら水やりをします。その後秋~冬の間はあまり生長しないので、水もそれほど必要なくなります。土の表面が乾いてから2~3日置いてから水やりをしてください。
肥料の与え方
植えるときに化成肥料を土に混ぜておきます。その後は、4~9月の間、2週間に1回薄めた液体肥料を水やり代わりに与えるか、化成肥料を1ヶ月に1回施します。
ボトルツリー(ブラキキトン)の剪定の時期と方法は?
ボトルツリーは、たくさんの枝や葉っぱを茂らせる観葉植物ではないので、定期的な剪定は必要ありません。木の形が崩れてきたと感じたときだけ、好きなところで幹や枝を切り取っていきます。強い樹木なので、数日のうちに切り口から新しい芽が生えてきますよ。このとき、細い枝は残すようにするときれいな姿に整います。
ボトルツリー(ブラキキトン)の育て方で注意する病害虫は?
乾燥気味に管理するので、ボトルツリーの葉っぱにハダニがよく発生します。水やりとは別に葉っぱに霧吹きで水を吹きかけて、株の周囲の乾燥を防ぐと予防になります。たくさん発生したときは、薬を散布して駆除していきます。
ボトルツリー(ブラキキトン)は珍しい観葉植物
ボトルツリーは、暑さや乾燥に強い丈夫な初心者でも育てやすい観葉植物です。特に水やりを忘れがちな忙しい方のインテリアプランツにおすすめ。ただ、まだ流通量が少なく、ホームセンターや花屋さんで見かける機会はそれほど多くありません。見つけたらぜひ手にとってみてくださいね。
更新日: 2023年02月15日
初回公開日: 2016年07月31日