生長が早く新しい枝をどんどん伸ばすフィカス・ウンベラータ(通称:ウンベラータ)。ハート型のかわいらしい葉っぱが特徴の観葉植物です。生育環境がよければ一夏で20cm近くも生長するため、スペースの限られた室内で育てるには定期的に枝を切って見た目を整える剪定(せんてい)をする必要があります。今回は、そんなウンベラータの剪定について枝の切る場所や注意点、剪定時期や方法などをご紹介します。
ウンベラータとは?剪定が必要な理由は?
ウンベラータとはクワ科・フィカス属に分類される観葉植物です。フィカス属は別名ゴムノキとも呼ばれ、昔はゴムの原料として利用されていました。
ウンベラータは放っておくと枝がどんどん伸びて見た目が崩れるため、伸びすぎた枝やおかしな方向に伸びた枝を「切る(剪定する)」必要があります。これを「切り戻し」といいます。
リビングなど限られたスペースで観葉植物を育てるなら、適切な剪定の方法やタイミングを覚えてウンベラータを管理することが大切です。
ウンベラータを剪定する時期は?
ウンベラータの枝が伸びてきたら、5〜9月の間に剪定を行いましょう。それ以外の時期に剪定をすると新しい枝や葉っぱが伸びにくく、また剪定のしすぎによって枯れてしまうこともあるので注意してください。
また、植え替えのときに根を減らして、ウンベラータ全体のサイズを一回り小さくしようと思ったときにも、剪定が必要になります。
ウンベラータの剪定に必要なグッズは?
- ゴム手袋
- 新聞紙
- エプロン
- 切り口に塗る癒合剤(ゆごうざい)
- 剪定バサミ
ウンベラータの剪定に必要な用具は5つあります。樹液を触らないようにする「ゴム手袋」、床を汚さないための「新聞紙」、服を汚さない「エプロン」、切り口から病原菌が入らないようにするための「癒合剤」、最後に枝を切る「剪定バサミ」です。
癒合剤はできればあった方が安心ですが、なくても構いません。
ウンベラータの剪定!切る場所はどこ?
今回は通常の剪定に加えて、植え替えでウンベラータを小さくするための剪定の手順もご説明します。
通常の剪定手順
- 床に新聞紙を敷いてゴム手袋をする
- 剪定ハサミが汚れていれば水洗いかアルコールで除菌する
- 「下向き・内向き・交差している枝」を枝の生え際から切る
- 切り口に癒合剤を塗る
- 日当たりのよい場所において管理する
ウンベラータは方々に枝分かれしていくため、枝同士がぶつかり合ってしまいます。「下向き」「内向き」「交差している枝」は、ばっさりと剪定していきましょう。また、高さを整えたいときは、上部の枝を切っても構いません。
枯れかけた葉、黄色や茶色になっている葉、混み合った葉も剪定します。
植え替えでウンベラータを小さくするための剪定手順
- ウンベラータの根全体を1/3〜1/2の長さに切る
- 切りとった分(1/3〜1/2)の長さと量だけ、枝や葉っぱを減らす
ウンベラータを剪定したあとの管理方法は?
ウンベラータを剪定したあとは通常どおりの置き場所で、いつもと同じ管理をしてください。植え替え後に剪定した場合は、根が土に定着するまでの1週間ほど、涼しい日陰で管理するのがおすすめです。
ウンベラータの剪定の注意点は?
ウンベラータはゴムノキの仲間です。ゴムノキは剪定した枝の切り口から白い樹液を出します。この樹液は服につくと落ちにくく、肌の弱い人が触るとかぶれてしまうことがあるので注意してくださいね。
樹液で床を汚さないように新聞紙を敷いたり、ゴム手袋やエプロンをつけたり、事前に汚れてもよい準備をしておくのがポイントです。
ウンベラータを剪定して形を整えよう
ウンベラータは生長が早く、増やすのも簡単な植物です。剪定や挿し木に初めてチャレンジするならおすすめの観葉植物ですよ。剪定は夏の生育期に行えば、その後の生長、そして挿し木で増やす楽しみ方の両方を短期間で味わうことができます。ぜひ試してみてくださいね。
更新日: 2023年04月26日
初回公開日: 2015年08月12日