冬の花壇を華やかにしてくれるクリスマスローズ。手間がかからず、初心者でも扱いやすい多年草です。ただ、「きれいな花を見終わってから植え替えを…」と思っている方はご注意を。植え替えはもっと早い段階で必要なんです。今回は、クリスマスローズの植え替えの時期や方法を鉢植えについて詳しくご紹介します。
どうしてクリスマスローズは植え替えが必要なの?
クリスマスローズは多年草です。何年も花を咲かせ続けるのですが、鉢植えのような限られたスペースで育てていると根を生やすスペースが減ってしまい、枯れてしまうこともあります。根の大きさに合わせて鉢を大きくする作業が植え替えなのです。
植え替えのサイン
- 鉢に対して、育っている草花が大きい
- 鉢底から根が出てくる
- 花や下葉、新芽が小さくなる、黄色く枯れ始める
- 鉢底からの水が流れるまで時間がかかる
- 手をかけているのに、花や葉っぱが小さく下葉が黄色く変色している
クリスマスローズの植え替えに必要な下処理は?
株分けや種から育てたクリスマスローズは、1~2年目で1回目の植え替えを行う場合が多いので、定期的に根の生え具合や土の水持ち具合を確認しましょう。
- 苗を鉢から取り出して根に付いている土をやさしく手でほぐす
- 土が硬いときは、フォークやマイナスドライバーを使う
- 黒く腐った根は清潔なハサミで切り落とす
クリスマスローズの植え替え方法は?
クリスマスローズの茎葉や根が最も生長するのは2〜5月です。植え替えはその前の10月~1月、遅くとも3月初旬までに行います。
クリスマスローズの鉢植えは、市販のクリスマスローズ用の土と、株よりも一〜二回り大きな鉢を準備します。自分で土を配合するときは、赤玉土(中粒)5:腐葉土3:軽石、鹿沼土、川砂、軽石や赤玉土4:鹿沼土3:腐葉土3の割合で混ぜたものを使ってください。
- 植え替えの前日に手で持って軽く固まるくらい土を湿らせる
- 7号(直径21cm)以上の大きな鉢は底に軽石を敷いてから鉢の1/3ほど土を入れる
- 6号(18cm)以下の鉢なら、そのまま土を鉢の1/3ほどいれる
- 下処理をした株を鉢の中心に置く
- 株がぐらつかないように土を周りに入れる
- 鉢の縁から下2〜3cmまで土を入れる
- 翌日の朝、鉢のそこから流れ出るくらいたっぷりと水を与える
根っこが大きいクリスマスローズは株分けをしよう
鉢植えにしている方は、鉢の底穴を確認してみてください。根が底穴から飛び出しているときは根詰まりを起こしています。また、きちんと管理しているのに花や葉っぱが小さく、下葉が黄色く変色しているのも植え替えのサインです。
地植えは、株同士の間隔を50〜60cmほど確保しましょう。間隔が狭まっているようなら、株分けと合わせて植え替えをすることで、美しい状態を維持できます。
クリスマスローズの植え替えで注意することは?
クリスマスローズを地植えにする場合は、植え替えの1週間以上前から土の準備を進めていくように注意してください。これは、雨の影響で酸性に傾いている土をクリスマスローズが育ちやすい中性〜アルカリ性の状態に整えておくためです。
以下の手順にしたがって準備をしておけば、植え替えの手順自体は鉢植えと変わりません。
- クリスマスローズを植え替える風通しのよい半日陰の場所を選ぶ
- 植え替える株よりも一〜二回り直径と深さのある大きな植え穴を掘る
- 複数植えるときは、株同士の間隔を50〜60cmほど空けて穴を掘る
- 掘り起こした土に腐葉土や苦土石灰を混ぜて1週間以上寝かせる
- 植え替えの前日に掘った穴に水を注ぎ土を湿らせる
- 下処理した株を地面に対して水平より少し高くなるよう植え替える
- 植え替えの翌日の朝、水やりをする
クリスマスローズを植え替えて生育を促そう
クリスマスローズは、他の草花に比べて生長が早く、どんどん根を広げて育ちます。そのため、はじめて植物を育てる方でも気軽に楽しめる植物です。ただ、その分根腐れや根詰まりを起こして、枯れさせてしまうこともよくあります。
長く美しい花を楽しむために、定期的な植え替えは欠かせません。根の生長具合や水のやりの頻度などをメモしておくと長く付き合っていけるので、ぜひ試してみてくださいね。
更新日: 2021年02月17日
初回公開日: 2015年05月28日