部屋に花を1輪飾るだけで、ぱっとあたりが明るくなった感じがしますよね。でも、枯れてしまうからかなしい…と感じてしまう人も少なくありません。そんなときはドライフラワーにすると、長くその美しさを楽しむことができますよ。しかも作り方はとっても簡単。今回は、ドライフラワーとは何なのかや、作り方、おすすめの花材についてご紹介します。
ドライフラワーとは?プリザーブドフラワーとの違いは?
ドライフラワーとは、草花や果実を乾燥させたものです。冬の装飾品としてヨーロッパ北部で作られはじめ、ビクトリア王朝の頃のイギリスでは、フラワーアレンジメントの流行とともに一般的に行われるようになりました。生の植物とは違ったアンティークな風合いが魅力で、インテリアやフラワーアレンジメントの花材として活用されています。
プリザーブドフラワーとの違い
プリザーブドフラワーは、花を乾燥・脱色させてから再び色を付けて作られます。花を乾燥させるという点はドライフラワーと似ていますが、プリザーブドフラワーは花にみずみずしさがあり、色も鮮やかです。ただ、加工する時間や材料を揃える手間がドライフラワーに比べてかかります。
ドライフラワーにおすすめの花材は?
ドライフラワーには、乾燥しても花色があせにくいものや、花びらに水分が少なく乾燥させやすいものがおすすめです。また、葉っぱがメインの植物も、ドライフラワーにできますよ。ただ、花びらが薄いものや、水分を多く含むものはドライフラワーには向きません。
■ ドライフラワーにおすすめの花材
バラ/スターチス/アジサイ(特にアジサイアナベル)/千日紅/デルフィニウム/ラベンダー/ミモザ/マリーゴールド/オレガノ/ユーカリ/ケイトウ/カスミソウなど
ドライフラワーの作り方のポイントは?
植物が新鮮なときにドライフラワーを作ることがポイントです。鮮度が落ち、植物の美しさが失われてからでは、きれいなドライフラワーはできません。気に入った花があれば、早めにドライフラワー作りにとりかかってください。
ドライフラワーの作り方
1. 自然乾燥(ハンギング法・ワイヤリング法)
最も簡単にドライフラワーを作れる方法です。窓辺や室内の風通しのよい場所に、花を束ねて逆さに吊るしておきます。茎がもろく折れやすいものは、花だけを摘みとってワイヤーを突き刺し、吊るしておくとよいですよ。1~2週間ほど放っておき、花から完全に水分が抜けたら完成です。直射日光に当てると花色があせてしまうので注意してください。
2. ドライ・イン・ウォーター法
カスミソウなど水分の少ない花や、茎が曲がりやすい花に向いている方法です。花瓶に3~5cmほど水を入れ、花材を挿して水分を蒸発させていきます。自然乾燥に比べて自然な風合いのドライフラワーが作れます。
3. グリセリン処理法
グリセリンとは植物油から採取されたアルコールの1種で、薬局で手軽に入手できる薬剤です。水分を引き寄せる作用を利用して、ドライフラワーを作っていきます。
グリセリン1:熱湯2~3の割合で溶液を作るところからはじめていきます。葉ものは溶液を平らな容器に入れて1枚ずつ浸し、好みの色になったら表面の水分を拭き取っていきます。花や枝ものは、溶液を入れた花瓶に挿して冷暗所で7~10日ほど保管し、葉っぱや花の表面から溶液がにじんできたら完成です。
4. シリカゲル乾燥法
お菓子など食品の乾燥剤として知られるシリカゲルを使って、ドライフラワーを作っていきます。花色があせない反面、完成したドライフラワーは湿気に弱く、空気に触れるともろくなるので、直接空気に触れないよう瓶や額などにアレンジして楽しみましょう。
タッパーなどの容器にシリカゲルを入れ、花首を挿していきます。そして、花全体をシリカゲルで埋めて、10日間密閉すれば完成です。
花に合ったドライフラワーの作り方を選ぼう
ドライフラワーは、結婚式のブーケやプレゼントでもらった花束を、きれいに保存して楽しむ方法の1つです。水がいらず、腐る心配もないので、お花のお世話が苦手という方にはピッタリですよ。また、飾り方によってすてきなインテリアにもなります。花によって水分の量や強さが違うので、それぞれにあった方法でドライフラワーを作れば、より長持ちさせることができますよ。
更新日: 2016年02月14日
初回公開日: 2016年02月14日