水槽やガラスの瓶の中に、多肉植物などの観葉植物を入れて栽培を楽しむテラリウム。インテリア性があり、おしゃれにアレンジできるとあって、最近人気を集めていますよ。ただ、なんとなく作るのは難しそう、何を用意すればいいのかわからないなど、初めはいろいろ戸惑いますよね。今回は、そんなテラリウムについて、作り方の手順や初心者におすすめなレイアウトなどをご紹介します。
テラリウムとは?
テラリウムとは、水槽やガラスの瓶などの透明な容器の中で、動植物を栽培する園芸の1種です。テラリウムの特徴は、作り方次第で独自の世界を演出できるところにあります。多肉植物やコケ、サボテンなどを寄せ植えしたり、流木や溶岩、フィギュアなどミニサイズのアイテムであれば何でも利用できますよ。
簡易なものであれば100円ショップの材料でことたりるところも初心者にとってはうれしいところ。特別なアイテムがなくても、庭や公園といった自然に生えている雑草、コケなども活用できますよ。水辺や森林を再現し、自然空間や空想的なオリジナルのインテリアグリーンが作れるので、おしゃれな癒しアイテムとしてここ最近人気のインテリアアイテムです。
テラリウムの作り方!材料や手順は?
材料
- 透明のガラス容器やプラスチックコンテナー(水槽、金魚鉢、アンティークグラスなど)
- 植物(多肉植物、観葉植物、コケ、サボテン、エアプランツなど)
- 用土(培養土、ハイドロボール、赤玉土など)
- 小石や砂利(鉢底用で水はけをよくするほか、地表では趣をだす)
- 活性炭(水の浄化、土の鮮度を保つ)
- 根腐れ防止剤
- ミニチュア・フィギュア、オーナメントなど
- 割りばし、細長いピンセット、スプーンなど
フタつきの容器であれば、透明な容器越しに光合成が行われ、水蒸気が発生して植物を潤すことが可能です。また、フタの開け閉めで湿度調整を行います。
手順
- 容器の底に根腐れ防止剤を入れる
- 小石や砂利を敷く
- 活性炭を敷く
- 水ゴケを敷く
- 用土を敷く
- 植物を植える
- 好みで表面に小石やコケなどでカバーする
- フィギュアやオーナメントを好みで加える
- 土を湿らせ、好みでフタをする
- 直射日光を避けて明るい場所で管理する
テラリウムに使用する容器は透明なので、小石や砂利、砂、用土などの層の仕上がりを意識するとよいですよ。また、材料を敷いたり、置いたりしていく細かい作業は、ピンセットを使いながら行うのが基本です。
テラリウムのおすすめのレイアウトは?
1. 貝殻をつかう
貝殻を使えば、海岸風テラリウムが作れます。まず、少し大きめのガラスジャーや丸く平べったいガラスの器に化粧砂や白砂を敷きます。白系の貝殻を入れ、エアプランツなどの植物を入れたら、夏にぴったりなテラリウムの完成です。貝殻は100円ショップでも手に入りますよ。拾った貝殻をつかうと思い出をかたちにできます。
2. フィギュアをつかう
フィギュアを使って、小さな世界を作り上げましょう。コケを土台にしたものに、好みの植物を植え、松ぼっくりやどんぐり、そして、キノコや動物、人型などのフィギュアを配置したら、自分だけのファンタジーな世界のテラリウムができます。特に、動物やレゴブロックのフィギュアは、ストーリー性をもたせやすいと人気があります。
3. 釣り下げる
電球やフラスコを使って、テラリウムを作ります。電球の中をすべて取り除いてから石や小枝、植物などのグリーンを配置させましょう。そのまま横に置いてもよいですし、額縁に合わせたり、吊るして飾るなど並べるだけでおしゃれなインテリアとなるため、今注目を高めていますよ。また、電球はそれぞれ微妙に色や形が違うほか、使用済みのものを使うのでエコにもなりますよ。
4. 砂を使う
砂漠の雰囲気を出したいときは、砂を使うのがおすすめです。白い砂や色付きのカラーサンドなど、好みの色に合わせて作れるのがうれしいところ。縦向きの容器をあえて横向きに使うと、奥行きができるので段差が作りやすくなりますよ。
5. 電球を使う
個性的な容器でテラリウムを作りたいなら、電球を使うのがおすすめです。1つ1つが違う世界観を持ち、その中で暮らす動植物たちにはストーリーがありそうですね。飾り方も置き型と、吊り下げタイプの両方を楽しめるので、お部屋に合わせた飾り方を楽しんでください。
テラリウムのおすすめの時期は?
テラリウムづくりは、春頃に行うのがおすすめです。春は植物が最も生き生きとし、新緑などの緑が芽吹く季節のため、緑あふれるさわやかなグリーンインテリアがつくれますよ。園芸店で売られている植物でもよいですが、自然に生えているコケやクローバーなどの植物も立派なテラリウムのアイテムとして利用できます。
テラリウムの注意点は?
1. 直射日光を避ける
葉焼けや乾燥の原因となるのでコケなど湿地を好む植物は、特に直射日光への注意してください。また、ガラスの容器は光を増幅する性質があること、ビンの中が高温になりやすいことから、直射日光を受けるとあまりよいことがありせん。ただ、植物は光を必要とするので、反射光が当たるような日陰に置くか、ガーデニング用の蛍光灯を使うとよいでしょう。
2. 温度に気を付ける
玄関や外のポーチなどは、気温の変化が激しく冷えやすいため、暖かい場所を好む植物を栽培している場合は注意が必要です。できるだけ屋内の暖かな場所で保管しましょう。
3. 性質の違う植物を混同しない
多肉植物、エアプランツ、観葉植物といったそれぞれ性質の違う植物は、お互いの生長を邪魔して枯れてしまうことがあります。できるだけ、生長時期や性質の似たものでテラリウムを作るのがポイントです。
4. 安定した場所に置く
小さな子どもやペットなどの手が届く場所では、揺れて落ちやすいことがあります。危ないので安全で安定した場所に置くようにしましょう。
5. 植物の健康に注意する
テラリウム内の植物もカビや病気にかかることがあります。そのときは、被害が広まらないように速やかに取り除きましょう。
テラリウムでミニチュアガーデンを楽しもう
テラリウムは、おしゃれで小さな箱庭ガーデンです。疲れたときに目に入ると、心を癒してくれる存在になりそうですね。小さなフィギュアや木の実、小石など、さまざまな小物を使っておとぎ話のような幻想的で魅力的な自分だけのテラリウムの空間をつくってみてはいかがでしょうか。
更新日: 2016年06月13日
初回公開日: 2016年06月13日