お花は枯れてしまうから飾るのがめんどう…。そんな方には、枯れないプリザーブドフラワーがおすすめです。ドライフラワーと違い、特殊な加工を施すことで、壊れにくく、みずみずしい状態で花を飾り続けることができますよ。また、自然にはない花色を楽しめるのも魅力です。今回は、プリザーブドフラワーとはどんなものか、簡単な作り方や材料、手作りキットについてご紹介します。
プリザーブドフラワーとは?
プリザーブドフラワーとは、「保存された花」「防腐処理の施された花」を意味します。花の水分を抜くことで、美しい状態で保存し、長期間楽しめるように加工してあります。花粉の心配がなく、お見舞いや結婚式のブーケなどにもよく利用されます。
1991年にフランスで技術が確立され、日本では1990年代後半から普及しはじめました。当時は「プリザーブド」という呼び名が聞き慣れないことから、「ブリザーブド」と誤った呼び名が広まっていましたが、現在では花の加工方法の1つとして一般的に知られています。
ドライフラワーとの違い
造花に比べて花にみずみずしさがあり、ドライフラワーよりも耐久性や色の鮮やかさがあります。
プリザーブドフラワーの材料や簡単作り方は?
加工が施されていることで、市販のプリザーブドフラワーは生花よりも高価です。ただ、自宅でも材料さえあれば、簡単に作ることができますよ。以下に、材料と作り方をまとめました。実験をするような感覚で、気軽にチャレンジしてみてください。
材料
- 6~7分咲きの新鮮な生花
- 消毒用エタノール
- 精製グリセリン
- 万年筆用のインク、プリンター用の詰め替えインク、食紅など
- 陶器のカップ
- アルミホイル
- シリカゲルなどの乾燥剤
作り方
- 水に浸けながら、生花の茎を10cmほどの長さで斜めにカットする
- 切り口をそのまま30分~3時間ほど水に浸ける
- 茎を花首から2~3cmほどで切り詰める
- カップにエタノールを注ぎ、生花を沈める
- アルミホイルで落としぶたをし、1日おく
- グリセリン2:水1の割合で混ぜた液を作り、インクを数滴たらす ※どこに?
- インク入りの液を電子レンジで人肌まで温める
- 花の茎をインク入りの液に浸し、3~5日ほど吸水させる
- 花を取り出し、エタノールですすぐ
- キッチンペーパーに包んで花全体の水分をとる
- 乾燥剤とともに容器に入れ、2日ほどおく
プリザーブドフラワーの手作りキットはある?
自分で材料を揃えるのが大変という方は、市販の手作りキットがおすすめです。あらかじめ液剤が調合されているので、自分で作る手間が省けます。
また、花それぞれに合ったインクもセットになっているのも安心です。作業手順は、上記にご紹介した方法と変わりません。液に浸す時間はメーカーや花によって異なるので注意してください。
プリザーブドフラワーを作るときの注意点は?
プリザーブドフラワーを作るとき、必ずアルコール入りの液を使います。手で触れると肌が荒れてしまうので、作業をするときはピンセットで花を持つようにし、手袋をしておきましょう。
また、アルコールで気分が悪くなる場合があるので、部屋の換気をよくしてください。花びらは傷みやすいので、散らさないようていねいに扱ってくださいね。
プリザーブドフラワーを飾るときの注意点は?
プリザーブドフラワーといえど、その美しさを永遠に保つことはできません。直射日光が当たらず、風通しのよい場所に飾っておくのが大切です。
日光や照明に当たると、少しずつ色あせていきます。また、エアコンの風が当たることと劣化を早めてしまい、湿度が高いと染料が抜け落ちてしまうので注意してください。
プリザーブドフラワーでアレンジメントを楽しもう
プリザーブドフラワーは、長持ちするだけでなく、花の好きな色に染められることが魅力です。また、きちんと管理すれば5年以上美しさを維持することも。花瓶や容器に飾るだけでなく、壁かけやリース、ボックスフラワーなど、自分の好きな方法にアレンジして楽しんでみてくださいね。
更新日: 2021年12月22日
初回公開日: 2015年10月07日