真っ赤な実を9月につけるクランベリーは、樹高10cmのつる性低木で、近年は鉢植えとして人気があります。今回はそんなクランベリーの花言葉と、収穫した実の栄養や楽しみ方をご紹介します。
クランベリーの花言葉
『心痛を慰める』『天真爛漫』『心を癒やす』
クランベリーの実は、ネイティブ・アメリカンによって古くから食料、医薬、染料として使われてきました。特に傷や解毒、胃や肝臓の不調に効果があるとされ、アメリカへと移住したピルグリムファーザーたちにも使われることとなりました。
そのため、「心痛を慰める」「心を癒やす」といった花言葉がつき、アメリカの感謝祭(サンクスギビングデ)では、今でも七面鳥のクランベリーソースとして振る舞われています。
クランベリーの花の色や開花時期は?
- 学名
- Oxycoccos
- 科・属名
- ツツジ科スノキ属
- 英名
- Cranberry
- 原産地
- 北アメリカ北部・東部
- 開花期
- 5~6月
- 花の色
- 白
- 別名
- ツルコケモモ(蔓苔桃)
アクシバ(灰汁柴)
クランベリーは樹高10cmほどに育つ、つる性の果樹で、北アメリカの冷涼な泥炭地が原産です。実は小さく熟すと赤色が濃くなり、ジャムやソースとして楽しむことができます。
クランベリーの実が鶴の好物とされることや、花の形が鶴のくちばしのように見えることから、「Crane(鶴)」と「Berry(実)」が合わさって、その名がついたとされています。果物として初めて日本に輸入されたのは1977年のことで、今は鉢植えや庭植えとして楽しまれています。
特に種類の記載がされて流通することはありませんが、一般には「ツルコケモモ」「ヒメツルコケモモ」「オオミノツルコケモモ(ベアベリー)」「アクシバ」の4種がみられます。
クランベリーの収穫した実の栄養と効果・効能は?
クランベリーの栄養
カロテン、ビタミンB1、C、E、葉酸、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、アミノ酸、アントシアニン、ポリフェノールなどが豊富に含まれています。特に赤ワインと同等のポリフェノールが含まれていることが注目されています。
クランベリーの効果・効能は?
クランベリーに含まれるポリフェノールは、「プロアントシアジニンA」という成分です。これは、リンゴ、ブルーベリーに含まれるポリフェノール「プロアントシアジニンB」とは異なり、抗細菌付着効果が高いことがポイントです。細菌を粘膜に付着させない作用があることから、クランベリーは細菌性の膀胱炎、腎盂腎炎の予防・治療に効果があります。
また、強力な抗酸化作用によって慢性胃炎、胃潰瘍、心臓疾患、動脈硬化、眼精疲労などの予防に効果が期待できるとされています。口内でも抗酸化力を発揮し、水分をとりながら歯垢がつくのを防ぐとして、欧米ではクランベリージュースがよく飲まれています。
クランベリーを収穫して楽しもう
クランベリーは赤い実が秋につく、かわいらしい果樹です。アメリカ、ニュージャージーで収穫する際は、クランベリー畑の木が完全に沈むほど水を張り、実を浮かせます。
その収穫風景は、きれいな赤い宝石の湖のようで、幻想的ですよ。自宅ではそれほどたくさん実ることはありませんが、実を自分の手で収穫するのも、感慨深いものです。収穫したら、ぜひクランベリーソースなどにして楽しんでみてくださいね。
更新日: 2022年05月11日
初回公開日: 2015年07月20日