乾燥させても風味が強く残るオレガノは、ドライフラワーやリースとしても人気のハーブです。トマトやチーズと相性がよく、イタリア料理やスペイン料理でよく使われています。今回は、オレガノとはどんな植物なのか、花言葉や種類、効能、使い方などをご紹介します。
オレガノの花言葉は?
『輝き』『財産』『あなたの苦痛を除きます』『自然の恵み』『富』
「あなたの苦痛を除きます」という花言葉は、葉や茎に殺菌作用や鎮静作用があり、民間療法に古くから用いられてきたことに由来しています。「自然の恵み」「富」「財産」は、料理やお茶、ポプリなどたくさんのものに花や葉を活用できることからつけられました。
オレガノの学名・原産国・英語
- 学名
- Origanum vulgare
- 科・属名
- シソ科・ハナハッカ属
- 英名
- Oregano
wild marjoram
- 原産地
- 地中海沿岸
- 開花期
- 6~9月
- 花の色
- ピンク、紫、白
- 別名
- ハナハッカ(花薄荷)
ワイルドマジョラム
オレガノとはどんなハーブ?使い方は?
オレガノは、地中海沿岸原産の多年草です。草丈が30~60mほどに生長し、6~9月に淡いピンク色の花を咲かせます。
シソ科ですっきりとした強い香りが特徴で、肉の臭み取りとして料理にも使われ、唐辛子などとともにピザやパスタに欠かせない香辛料の一つとなっています。スープやカレーに使われることもありますね。
また、香りがよく、ハーブティーやアロマオイルとしても使われています。花はポプリやドライフラワーに活用できるので、全草を無駄なく楽しめる植物です。
日本には江戸時代に渡来し、ハナハッカ(花薄荷)の和名がつきました。学名の「Origanum」は、ギリシア語の「oros ganos(山の喜び)」が語源で、ギリシアでは幸福のシンボルとされています。
オレガノの効能は?
オレガノは、古代ギリシア・ローマの時代から風邪薬や頭痛薬として使われてきました。胃腸を整える働きがあり、消化促進の効果も。
また、アメリカ合衆国農務省(USDA)の研究によると、抗酸化成分が多く含まれ、アンチエイジングや免疫力の向上、高血圧・動脈硬化・糖尿病の予防などの効果が期待できます。
Supriya Bavadekar博士らが、アメリカのロングアイランド大学で行った研究では、オレガノに含まれる「カルバクロール」という成分に前立腺がんを死滅させる効果があることが明らかになりました。そのため、今後のさらなる研究結果が注目されています。
オレガノの種類は?
ハナハッカ属は、地中海沿岸に15~20種分布し、オレガノはそのうちの1種です。草姿によって「オリガヌム類」「マヨナラ類」「花オレガノ類」の3つに大別できます。以下にそれぞれの種類の特徴をまとめました。
オリガヌム類
単に「オレガノ」というと、オリガヌム類のものを指します。古代ギリシア・ローマ時代から薬用に用いられ、さまざまなジャンルの料理で活躍しています。薬用以外にも、葉に斑の入る園芸向きの品種があります。
マヨナラ類
古代エジプトで防腐剤として使われていた「マジョラム」を代表品種とする種類です。葉がたまご型で小さく、強い香りが特徴です。
アマラクス類
主に観賞用の種類で、「ケントビューティー」など花や葉がきれいなものが多く分類されています。
オレガノは乾燥させると香りが強くなる
オレガノの香りは、乾燥させることで強くなります。収穫したものを保存しておくと、煮込み料理や肉の臭い消しにも利用できますよ。虫がつきにくく、日当たりのよいところであればどこでも元気に育つので、ベランダや窓辺で気軽に育ててみてください。
更新日: 2022年09月07日
初回公開日: 2015年09月05日