街路樹や公園、庭木として人気のあるアカシアは、黄色い花を咲かせる植物です。ニセアカシアよりも後に発見されましたが、在来種だったこともあり「アカシア」と名付けられました。今回は、そんなアカシアの種まきや苗植えの時期や方法など、育て方についてご紹介します。
アカシアの育て方のポイントは?
アカシアとは、アカシア属に分類される樹木の総称です。生育環境が種類や品種によって違うことがあり、寒さに弱い品種があるので、できるだけ日の当たる場所で育てようにします。ただ、生育が早く旺盛なので、一度根づいてしまえば、特に環境を選びません。
アカシアの植え方!種まきや苗植えの時期や方法は?
種まき
9~10月頃が適期です。
1. 種を熱湯の中に一晩つけておく
2. 軽く土を被せて発芽するまで土を乾燥させないように水やりをする
3. 1~3週間ほどで発芽する
4. 発根し10cmほどまで生長したら、鉢に仮植えするか庭に植え付ける
苗植え
11月か3~4月頃が、苗植えの適期です。1年に50cm以上も伸びるので、庭の広いスペースや大きな鉢を用意してください。植え替えを嫌うことから、一般的には地植えで育てます。
地植えの場合、1週間前に根全体の2倍の深さ・幅の穴を掘り、苗を植え付けます。鉢植えは、1回り大きな鉢に土を入れ、苗を植え付けましょう。
アカシアの土作り、水やり、肥料の方法は?
土作り
水はけのよい土を好みます。地植えは、植え付けの1週間前に穴を掘り、掘り上げた土に3割ほど腐葉土を混ぜて寝かせておきます。鉢植えは、赤玉土(小粒)7:腐葉土3の割合で混ぜた土を用意しましょう。
水やり
地植えの場合、植え付けた直後は土が乾いたら水を与えますが、根付いた後は水やりしなくてかまいません。鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら水をあげましょう。
肥料
植え付けのとき、少量の有機肥料を施します。苗木の生長を促すなら、4~5月頃、窒素・リン・カリウムの三要素が同じ割合入っている、効き目がゆっくりな緩効性化成肥料を株元に施しましょう。根粒菌と共存している品種は、肥料を与える必要はありません。
アカシアの植え替えの時期と方法は?
4~5月頃、鉢底から根が出てきたら、1~2回り大きな鉢に植え替えましょう。鉢がせまくなってくると、根づまりや根腐れをおこすので、根を傷つけないよう丁寧に取り出して、植え付けます。方法は、植え付けと同じです。
ただ、植え替えが苦手なので、できるだけ植え替えをしないですむ地植えがおすすめです。
アカシアの剪定方法と時期は?
花が咲き終わってから、7月頃までの間に剪定します。アカシアは生長が早い反面、風で倒れやすいので、花後の剪定でバランスを整えてあげます。
剪定ノコギリを使う場合は、枝を2回に分けて切る二段切りにしましょう。まず枝を切り、その後、さらに切り口から20~30cmの部分を切り落とします。切り口に癒合剤を塗ると病気が切り口から入らず安心です。
アカシアの育て方で注意する病害虫は?
病害虫に強く、特に心配することはありません。ただ、あまりにも枝が混み合っていて、風通しが悪い環境だと、テッポウムシが幹の中に入って食害することがあります。幹の近くで木くずや糞を見つけたら、穴を探して針金を差し込むか、殺虫剤を散布しましょう。
アカシアの育て方を楽しもう
アカシア属には香りが豊かで、花姿が魅力的な品種がたくさんあります。庭にスペースのある方は、剪定や開花を楽しみながら、地植えで育ててみてはいかがでしょうか。
根粒菌を持ち合わせている品種であれば、肥料を与える必要がなく、育てやすいのでおすすめですよ。
更新日: 2022年05月25日
初回公開日: 2015年11月16日