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腐葉土とは何のこと?特徴や効果、作り方、使い方を徹底解説

植物や作物を育てる土は、例えば森の中など自然の中でつくられていく土が理想です。森の中の木や植物は人間がわざわざ耕さなくても、肥料をあげなくても育っていきます。自然界では枯れ葉や枯れ枝、果実や虫の死がいなど、色々なものが積み重なることでふかふかの理想の土がつくられています。腐葉土は、自然界の土の一部で、植物や作物を育てるのに役立ちます。

今回は腐葉土の効果や使い方、価格、作り方、堆肥との違いなどについてまとめました。

腐葉土とは?主な特徴など

落ち葉 枯葉 腐葉土

腐葉土(読み方:ふとうど)は、植物や作物を育てる土を改善するための堆肥の一種です。

土壌を通気性・保水性・保肥性に優れたものに改良します。もともとは「腐植土」と呼ばれ、秋や冬に枯れて落ちた樹木の葉っぱや枝が長い年月をかけて、土壌になったものをいいます。

自然界では、バクテリアやミミズなどの土壌生物が1~2年ほどかけて腐葉土をつくっていますが、一般的に、市販の腐葉土は人工的に短期間でつくられているものです。秋に落葉樹の枯葉を集めたものを腐熟させて、腐葉土を手作りすることもできます。

腐葉土と堆肥の違いは?バーク堆肥とは?

バークチップス ウッドチップス

腐葉土と堆肥の違いは、原料、発酵具合、見た目の3つあります。腐葉土が植物の葉っぱを原料として不完全に発酵させているのに対し、堆肥は動物の糞や樹木の皮、生ごみ、もみがらなどの成分の低い有機物を原料にして完全に発酵させている点が違います。

見た目では、腐葉土はわざとある程度の葉っぱの形を残しているのに対し、堆肥は土のように細かくなっています。

バーク堆肥は、よく腐葉土と間違えられる堆肥の1つです。腐葉土が葉っぱや枯れ木を原料とするのに対し、バーク堆肥は樹木の皮を原料としています。

腐葉土の効果とは?

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腐葉土の効果は主に3つあります。

1. 土中の微生物が増えて栄養分がつくられる

腐葉土には、土をふっくらと柔らかくさせ、通気性や保水性、保肥性を高める効果があります。連作障害など、いわゆる栄養分や微生物が少なくなった(痩せた)土を蘇らせてくれますよ。

2. 水はけがよくなる

腐葉土は、葉や枝などの形が残っていることで、土に混ぜたときに腐葉土との間にちょっとしたすき間が生まれ、新鮮な空気や水が通りやすくなります。

3. マルチング剤にもなる(保温効果が期待できる)

腐葉土には暑さや寒さ対策(マルチング)にもなります。土の表面に3~4cmくらい腐葉土で覆ってください。太陽光や雪、冷風などを遮断して、保温効果が期待できます。また、病原菌をもった雨水などが、直接植物や作物に触れるのを防ぎ、雑草が生えるのも防いでくれますよ。

腐葉土の作り方は?

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腐葉土は、時間と手間をかければ自分でつくることができる堆肥です。特に、自宅の庭や近所で毎年たくさんの落ち葉を集めることができる状態であれば、庭のスペースを使って腐葉土をつくることができます。

できれば、クヌギやケヤキなどの広葉樹の葉は、発酵も早いため腐葉土をつくるのに理想的な落葉です。サクラ、スギ、イチョウ、マツなどは腐りにくく、完熟するのも遅いためあまりおすすめしません。

また、市販で購入した腐葉土の中には完全に発酵していないまま販売されていることがあるので、注意が必要です。

通常は半年~1年ほどかけて完成させますが、もっと早くつくりたい方は、3ヶ月ほどで完成させることもできます。庭穴に落ち葉を集めて、その上に土と米ぬかを入れます。

この落ち葉と土+米ぬかをサンドイッチするように何層も繰り返します。その後、毎月中身をかき混ぜる作業を定期的に繰り返しながら空気を入れるようにしていくと、3~6ヶ月ほどで腐葉土が完成します。最後は、小枝を折って中の色が黒くなっているかどうかを完成の目安にしてください。

腐葉土の作り方の手順

  1. 庭の隅に穴を掘る
  2. 穴に落ち葉を入れて土を被せる
  3. ビニールシートやブルーシートで穴全体を覆う
  4. 風でシートが飛ばないよう重石を置いておく
  5. 2~3ヶ月後、穴の中の落ち葉を掘り返して混ぜる
  6. 最後に土を少し被せてシートを再度設置する
  7. 落ち葉の形がなくなるまで5〜6を繰り返して完成

腐葉土の使い方 ※混ぜ過ぎに注意すべし

マルチング 土作り 庭 地植え

腐葉土の使い方は、「土を再生させるため」か「夏や冬を越すためのマルチングに使う」という2つの方法があります。鉢やプランター、庭での使い方は同じですが、腐葉土が全体の30%を超えると通気性や水はけがよすぎて、植物にとって悪い環境になってしまうことがあるので注意しましょう。

腐葉土を完熟させて使う手順

  1. 腐葉土と発酵剤(米ぬか、黒糖蜜など)を用意する
  2. 庭穴を掘ったり、容器に腐葉土と発酵剤を入れて1ケ月ほど外で再度発酵させる
  3. さらに土の量に対して2〜4割ほど腐葉土を混ぜて1〜2週間寝かせる

腐葉土は市販のものを使うのもおすすめ!価格相場は?

市販で腐葉土を購入するなら、農園の方が販売されている腐葉土がおすすめです。直接、農園へ問い合わせるかホームセンターなどで購入する、もしくはインターネットなどの通販での購入も可能です。

ただし、インターネット上では粗悪品も出回っているので、販売者の信頼性や評価を確認してから購入しましょう。万が一発酵が不十分な場合は、のちほどご紹介する腐葉土の作り方を参考にして、完全発酵の作業を行ってから使用してください。

価格相場

腐葉土の価格は、1袋20Lで約700〜1,000円、40Lで約1,000~1,300円でホームセンターやインターネットで購入することができます。他のサイズでは、0.5/2/3/5/14/18/50Lなども販売されているので、自分に合った量を購入してください。

腐葉土を使う際の注意点

カブトムシ用に使うときの注意

腐葉土は、購入のときに類似品と間違えないことに注意が必要です。腐葉土はカブトムシの幼虫のエサにもなるため、カブトムシ幼虫専用の腐葉土もあります。カブトムシのために腐葉土を購入する方は、殺虫剤の入っていない腐葉土を選びましょう。

作物や植物に土に対して利用する腐葉土を購入する方は、逆にカブトムシ幼虫専用の腐葉土を選ばないこと、土2:腐葉土1の含有量で使用することに注意してくださいね。

すっぱい臭いの粗悪品に注意

あまりにも発酵状態が不完全だと、リグニンという成分が完全に分解されておらず、植物に悪い影響を与える微生物やセンチュウが発生しやすくなります。

良質な腐葉土は、葉っぱや木など森林の香りがするのに対して、酸っぱい臭いがするものは、石灰窒素等で強制発酵させた粗悪品です。あまりにも安すぎる腐葉土は疑いをもって、注意してくださいね。

腐葉土の栄養効果は「小」

腐葉土は植物性堆肥といってチッソ分が少なく繊維の多い植物質の堆肥です。これだけだとチッソ欠乏になりやすいので肥料を補充する必要があります。花壇や畑で使用する場合には、牛糞堆肥などを一緒に混ぜ込むと良いでしょう。

良質な腐葉土の作り方をマスターしよう!

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腐葉土は、葉っぱを腐らせたものですが、良質な腐葉土ほど嫌な臭いはしません。中には、発酵の処理が不十分で臭う腐葉土もありますが、そういったものは価格の安過ぎるものや、海外産の製品に多いようです。自分でつくる場合も、市販で購入する場合も良質な腐葉土を使うようにしたいですね。

更新日: 2023年10月12日

初回公開日: 2015年05月30日

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