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バーク堆肥とは?使い方やデメリットは?腐葉土との違いは?

樹木の皮(bark:バーク)を原料とした堆肥がバーク堆肥です。枯れ葉や落ち葉を発酵させた「腐葉土」が土に養分を与えてくれるように、土に混ざったバーク堆肥も微生物に分解されてやがては、植物の栄養となります。今回は、そんなバーク堆肥について、効果やデメリット、価格、使い方についてご紹介します。

バーク堆肥とは?

マルチング ガーデニング 畑 ウッドチップ バークチップ (2)

バーク堆肥は、肥料取締法の特殊肥料として、その効果を国が認定している堆肥です。樹木の皮を完全に発酵させるとできあがります。

バーク堆肥は、古い土に混ぜて土をふわふわさせたり、土に栄養分をもたせたり、観葉植物の土やガーデニング資材として幅広く利用される「土壌改良剤」の1つです。

バーク堆肥の効果は?

バーク堆肥は簡単にいうと、「植物の栄養分になる」、「水はけをよくする」、「土をふわふわにする」という効果があります。

微生物を引き寄せるエサになるので、分解されれば栄養分になり、分解されにくい性質をもつため、しばらくは水はけをよくする効果が持続します。

バーク堆肥を混ぜた土は、適量の水を保持して不要な水は排出し、肥料成分を保持する力が高まるので、結果、植物の生長を促進させてくれます。

バーク堆肥の使い方と使用量?

バーク堆肥は、植え付ける1ヶ月前には混ぜ込んでおくと効果的です。他の堆肥よりも、効果がかかるまでに時間がかかるため、注意が必要です。

また、バーク堆肥は肥料ではありません。土壌改良材なので、肥料ほど栄養分は多くないので注意してください。肥料自体は別途用意する必要があります。

土の上にバーク堆肥を数cmほど被せれば、「保温効果」で夏の雑草の繁殖するのを防ぎ、冬に土が凍るのを防止します。これを「マルチング」と呼びます。

バーク堆肥のデメリットは?

バーク堆肥は、土壌改良に効果がありますが、大量に使ってしまうと「窒素飢餓」を引き起こしてしまう、というデメリットがあります。「窒素飢餓」とは、微生物が土壌の窒素を食べ尽くしてしまい、植物に必要な窒素が不足してしまう障害です。

使用量を守っていれば、微生物の数が適正に保たれますが、必要以上に散布してしまうと、過剰に微生物が引き寄せられてしまい、植物に必要な窒素まで奪ってしまいます。

特に、バーク堆肥は分解されにくく、長い期間で分解が続くため、窒素飢餓を引き起こしやすい堆肥です。バーク堆肥を使うときは、与えすぎに注意するとともに、窒素を含んだ肥料を与えてください。

バーク堆肥の価格は?

バーク堆肥は、基本サイズの40Lのタイプで800~2,000円ほどです。通販やホームセンターで購入できて40L以外には、3L、5L、14L、18L、20Lなどの小分け仕様もあります。

バーク堆肥の発酵が不十分な商品に注意

本来、バーク堆肥は十分に発酵した状態で販売されるのですが、発酵が不十分なまま販売されている商品もあります。発酵が不十分なのは、「減量の多くが発酵しにくい針葉樹林なこと」「大量生産で精度が荒いこと」の2点が主な原因です。

ただ、見た目だけではどうしても判断が難しいといわれているので、実際は購入後に発酵させるか、発酵しているか確認する必要があります。

購入後に一度バーク堆肥を土に混ぜて数週間ほど寝かせて発酵させるか、他の植物で一度試して使用してみましょう。

また、ただ単に価格の安い商品では、本来含んではいけない剪定後の廃材や薬品が染み込んだ木材を使ったりと、発酵以外にも問題を抱えている可能性があるので注意してください。

バーク堆肥は腐葉土やバークチップと何が違うの?

落ち葉 堆肥 腐葉土 土作り

バーク堆肥は、落ち葉から作られる腐葉土や同じ原料から作られるバークチップとよく間違えられます。しかし、バークチップは木材の破片を砕いただけなので、発酵はしておらずバーク堆肥よりもサイズが大きいという違いがあります。

腐葉土は、落ち葉や枯れ葉を元に作られるので、そもそも原料が違います。また、バーク堆肥は樹木を発酵させているため「炭素」を多く含むのに対して、腐葉土は「窒素」を多く含み、バークチップは養分を含みません。

バーク堆肥の使い方を知ってガーデニングをより楽しもう

土に混ぜて水はけや肥料もちを改善する「土壌改良剤」以外にも、冬を越すためのマルチングにも活用できるバーク堆肥。

うまく使いこなせるようになれば、痩せた土の再利用や冬越しが上手になれますよ。バーク堆肥をとおして、ガーデニングをより楽しんでみてくださいね。

更新日: 2023年04月19日

初回公開日: 2015年05月29日

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