パキラの植え替えの時期は？土のおすすめや方法、鉢の選び方は？

パキラは生長が早く、ぐんぐん上に伸びて背が高くなり、幹も枝も太くなります。購入から2年も経てば、鉢が窮屈になって生長がストップしてしまうことも。そんな状況を避けるために必要な作業が植え替えです。今回は、初心者でも成功するパキラを植え替えるコツと、準備する土やグッズについてご紹介します。

パキラの植え替えが必要な理由は？

パキラを植え替える目的は、「根を生やすスペースの確保」と「土への栄養補給」の2つです。

鉢に植えられている植物は、自然界と違って根を生やすスペースが限られています。そのため、地上に出ている幹や枝が伸びる一方、根はうまく伸びて広がることができないわけです。

根を生やすスペースがなくなると「根づまり」という状態になり、根は呼吸できず酸素不足になって枯れてしまいます。

また、最初は粒もしっかりしており、栄養が豊富な土も、月日が経てば形が崩れて泥状になり、栄養も減ります。植え替えをすることで土がリセットされ、パキラの生長が促されます。

パキラは生長が早いので、適切なタイミングで植え替えをしてあげましょう。

パキラの植え替えの時期は？

なんだか鉢の中が窮屈そう…と感じたら、すぐに植え替えをしたくなるものですが、パキラには植え替えに適した時期とそうでない時期があります。植え替えは、5〜7月頃がちょうどよい時期です。

熱帯アメリカが原産なので暑さに強い反面、寒さに弱く、気温が下がるにつれて生長も鈍くなります。秋が深まってから植え替えると、ダメージが回復しないまま冬を迎えてしまい弱って枯れることも。

作業は遅くても9月中旬頃までにすませ、時期を逃してしまったら、無理をせず翌年まで待ちましょう。

パキラの植え替えのタイミングと見極め方は？

初めてパキラを植え替える方は、植え替えるタイミングがわからないかもしれませんね。植え替えのサインは次のようなものになります。

・葉っぱに張りがなく、葉色が悪いものが出てきた
・水やりをしたとき、水が土に染み込みにくくなってきた
・鉢底の穴や土の表面から、根が見える
・株の大きさに対して、鉢が小さくなってきた

こういったサインが一つでも出てきたら、植え替えのタイミングです。パキラは生長が早いので、小さなうちは1年に一度、大きくなってきたら2〜3年に一度の頻度で植え替えていきましょう。

パキラの植え替えで準備するものは？土の配合は？

• 鉢に植えられているパキラ
• 今よりも一回り大きな鉢
• 清潔なハサミ
• ピンセット
• 新しい土
• 鉢底ネット
• 鉢底石
• 割りばし
• ビニールシート

植え替えのときは、今よりも一回り大きな植木鉢と清潔な土を準備します。元が4号鉢なら、新しく5号鉢へ切り替えましょう。

また、育ちやすい清潔な土を準備することが、植え替えには不可欠です。はじめての方は、「観葉植物用培養土」と袋に書かれた土を園芸店やホームセンターで購入しましょう。

より育ちやすい土を準備してあげたいなら、自分で配合するのもいいですね。パキラの鉢植えを室内で育てるときは、水はけのよい土だと生長しやすくなりますよ。赤玉土（小粒）7割に対して、ピートモス2割、軽石1割を混ぜたものがおすすめです。

パキラの植え替えの方法は？

鉢や土など植え替えに必要なグッズが整ったら、パキラの植え替え作業を進めます。どんなに丁寧に作業していても、植え替えをするとパキラの根は傷がつき、ダメージを負うものです。

気温や湿度が安定している晴れた日の午前中に作業すると、パキラへの負担を多少減らすことができますよ。

パキラを植え替える手順

1. 水やりを控えて土を乾燥させる
2. 作業する場所にビニールシートを敷く
3. 新しい鉢の底穴に鉢底ネット、鉢底石を順に敷く
4. 土を鉢の1/3ほどまで入れる
5. 古い鉢からパキラを引き抜く
6. パキラの根についた土を、手でやさしく揉んで落とす
7. 黒ずんでいる腐った根はハサミで切る
8. 新しい鉢の中心にパキラを置く
9. 鉢の縁から下2〜3cmのところまで土を入れる
10. 土の表面を割りばしでつつき、根の隙間まで土をなじませる
11. 鉢底から流れ出るくらいたっぷりと水やりをする

パキラの植え替えの後はどう管理する？

植え替えが終わったパキラは、根に負担がかかって弱っています。すぐに元あった明るい場所には戻さず、レースカーテン越しの窓辺などやわらかな日差しの入る場所で管理しましょう。

1週間以上たち、幹をゆすってもぐらつかなくなったら、新しい根が生えている証拠です。そこから1週間ごとに光の量を増やすようにしながら、元の場所へ戻していきます。

パキラの植え替えをして生長促進

青々とした葉っぱをたくさん茂らせるパキラ。その美しい様子を長く楽しむためには植え替えをして環境をリセットしてあげることが大切です。

作業が面倒と感じる方は、模様替えのような気持ちで鉢選びから取り組むと楽しいかもしれません。お部屋に合う鉢を探しているうちに楽しい気持ちになれますよ。

更新日: 2023年05月31日

初回公開日: 2016年04月02日