ピーマンといえば、独特の苦味がある緑黄色野菜ですよね。苦手な子供も多く、好き嫌いが別れます。ただ、近年はこどもピーマンやバナナピーマンといった食べやすい品種も開発され、食卓に取り入れやすくなりました。今回は、そんなピーマンとはどんな野菜なのか、こどもピーマンやバナナピーマンなど種類や品種、パプリカとの違いなどについてご紹介します。
ピーマンの花言葉は?
『海のめぐみ』
ピーマンと海の関連性はなく、どうしてこの花言葉が付けられたのかはわかっていません。
ピーマンの学名・原産国・英語
- 学名
- Capsicum annuum L. ‘grossum’
- 科・属名
- ナス科・トウガラシ属
- 英名
- Green pepper
Bell pepper
Sweet pepper
- 原産地
- 中・南アメリカ
- 開花期
- 5~7月
- 収穫期
- 7~10月
- 別名
- 西洋唐辛子(セイヨウトウガラシ)
ピーマンとは?どんな野菜?
ピーマンは、ナス科・トウガラシ属に分類される野菜です。辛味の調味料として知られるトウガラシを品種改良して生まれ、辛味よりも甘味が強いのが特徴です。大航海時代にコロンブスが熱帯アメリカからヨーロッパへ持ち帰ったことで誕生しました。日本へは明治時代に伝わり、第二次大戦後に一般家庭へ普及したといわれています。
草丈は60~80cmほどに生長し、春~夏にかけて花を咲かせ、その後実ります。広く流通している緑色のものは、未熟な状態で収穫したもので、放っておくと熟して赤や黄色に色づきます。熟した実の方が甘味は強くなりますよ。また、トウガラシの変種ですが、辛味成分であるカプサイシンが含まれていないので、辛くはありません。
ピーマンとパプリカの違いは?
ピーマンもパプリカも、同じ甘味種のトウガラシです。一般に出回っているピーマンは、シシ型と呼ばれる品種で、果皮が緑色のものを指します。これに対して、パプリカはベル型と呼ばれる品種で、苦味が少なく、果肉が厚いことが特徴です。ピーマンも熟せば黄色や赤色に変化しますが、パプリカはもともと赤や黄色をしていて、カラフルなイメージがありますね。
ピーマンの種類や品種は?
ピーマンにはいくつも種類があります。トウガラシの仲間ではありますが、その中でも甘味が強く肉厚なのが特徴です。
甘い品種を改良して今では様々な色や形のピーマンが生まれました。今回はそれらの中でも一般的に出回っているピーマンの種類や品種をご紹介します。
緑ピーマン
緑ピーマンは、スーパーでよく見かける緑色のピーマンの総称です。7cm前後の大きさとやや薄めの果肉をもっています。少し苦く、青臭さが残っているので炒めものや揚げ物、肉詰めなどによく利用されます。
代表的な品種は「さらら」「京波」「京ゆたか」などです。
赤ピーマン
赤ピーマンは名前の通り、赤色の果肉をしたピーマンの総称です。緑ピーマンが完熟すると赤ピーマンになります。緑ピーマンよりも甘く臭みが少ないことや、皮がやわらかいことが特徴です。
パプリカ
パプリカはピーマンの1種です。緑ピーマンや赤ピーマンよりも果肉が分厚く、丸い見た目が特徴。
赤、オレンジ、黄色と果肉の色が鮮やかで、生でも食べやすいことから、サラダやマリネ、炒めものに利用されます。
長円筒型ピーマン
長さ13〜20cmほどで、緑ピーマンを細く引き伸ばしたような形をした種類です。品種は「とんがりピーマン」が有名です。肉厚で甘味があり、苦味や青臭さがすくないことから、子供でも食べやすいとされています。
フルーツピーマン
フルーツピーマンは、別名「フルーツパプリカ」とも呼ばれる品種です。赤、黄、オレンジなど色の種類が多く、生サラダにして食べられるほど甘みがあります。代表的な品種は「アナスタシア」「スウィーピー」「セニョリータ」などです。
こどもピーマン
ピーマンが嫌いな子供でも食べられるように2010年にタキイ種苗が作り出したのが、苦味とにおいを抑えたこどもピーマンです。メキシコのトウガラシ「ハラペノ」が元になっていますが、辛味成分のカプサイシンを全く含みません。
「こどもピーマン」は愛称で、品種名は「ピー太郎」となっています。「ししとう」を大きくしたような形をしており、肉厚でジューシーなことから、サラダなどでもおいしく食べられます。
バナナピーマン
バナナピーマンは、バナナのような見た目をした種類です。まるで大きなトウガラシのようにも見え、甘みが強くサラダやマリネ、炒めものなどにぴったり。黄緑色ですが、熟してくるとクリーム色、黄色、オレンジ、赤とだんだん色が変わります。
ピーマンは栄養豊富な緑黄色野菜
ビタミンが豊富なピーマンは夏バテを防ぎ、疲労回復に効果を発揮します。日常の食事に取り入れれば、血管や血液の浄化にもいいそうです。これまではその苦味から、嫌いという人も少なくありませんでしたが、甘味の強い品種も近年たくさん誕生していきました。まだこどもピーマンやバナナピーマンなど新しい品種は流通量が少ないので、自宅で栽培してみませんか。子供の好き嫌いの改善にも繋がるかもしれませんよ。
更新日: 2022年03月16日
初回公開日: 2016年06月05日