南国では幸福の象徴としても親しまれ、フラダンスの首飾り「レイ」などの装飾品に利用されるプルメリア。ぷっくりとした花がかわいらしく、香りもよいことから女性に人気のお花の1つです。でも、寒さが厳しい日本では育てられるのでしょうか?
今回は、そんなプルメリアの育て方について、苗木の植え方、挿し木・植え替えの方法や時期をご紹介します。
プルメリアの育て方!苗を鉢植えにする方法や時期は?
プルメリアは、苗木から育てるのが一般的です。苗木は、園芸店やインターネットショップである程度大きく育ったものが販売されています。すでに鉢植えにされているものは無理に植え替えなくてかまいませんが、窮屈そうであれば花が咲き始める前の春には一回り大きな鉢に植え替えます。
まずは、鉢の底に軽石を敷き詰め、市販の草花用培養土を鉢の1/3ほど入れます。そして、土から取り出した苗木の根を軽くほぐし、植えていきましょう。
熱帯が原産の花木で、寒さに弱いことから、地植えには向きません。外に飾りたいときは、鉢植えにして夏だけ屋外で管理する方が安心です。
プルメリアの育て方!肥料や水やりの方法と時期は?
水やり
春から秋までは、鉢土の表面が乾いた後にたっぷりと水やりをします。特にたくさんの水を必要とする夏は、毎日朝か夕方以降に水やりをするとよいですよ。ただ、鉢の土が乾かないうちに水やりをし続けると、根腐れを起こすので注意してください。
秋から冬にかけては生長が鈍るので、土が乾いてから数日おいて水やりをするくらいで十分です。
肥料の与え方
プルメリアには、春〜秋の生育期に液体肥料か置き型の化成肥料を定期的に与えます。リン酸が多めにふくまれているものを選ぶと、たくさんの花を咲かせるようになりますよ。
プルメリアの育て方!剪定の方法と時期は?
プルメリアは、花が咲き終わった秋に剪定をします。この時期に行うと、翌年に花を咲かせる芽を切り落とす心配がなくなります。理想の樹形をイメージしながら、伸びすぎていたり、枯れたりしている枝を切り落としていきます。また、弱々しい枝や内向きの枝も切りそろえると姿が整います。
このとき、プルメリアの樹液には毒性があることに注意してください。樹液に触れると、かぶれを引き起こす可能性があるので、メガネと手袋をつけたうえ、長袖を着て作業しましょう。
プルメリアの増やし方!挿し木に挑戦しよう
プルメリアは春〜初夏にかけて挿し木で数を増やすことができます。たくさんのプルメリアを楽しみたい方はぜひチャレンジしていてください。
挿し木手順
- 10〜15cmの長さに枝を切り落とす
- 枝の切り口を斜めにカットする
- 枝の切り口を数時間水に浸して給水する
- 育苗ポットに市販の草花用培養土か挿し木用の土を入れる
- 割り箸で土に穴を開け、枝の切り口を挿す
- 土を乾燥させないようにしながら管理し、新芽と根が生えるのを待つ
プルメリアの育て方で注意したい病害虫は?
プルメリアは病気や害虫に侵されづらい丈夫な木ですが、アブラムシやカイガラムシの被害にあうことが稀にあります。いずれも幹や枝、新芽につく害虫で、木の栄養を吸い取ってしまいます。見つけたら効果のある薬剤を使って早めに退治しましょう。
プルメリアの植え替えの方法と時期は?
プルメリアは根の生長が早いので、定期的に植え替えをしてあげると元気な姿を維持できます。春〜初夏の間に、鉢の底をのぞいてみてください。
鉢の底から根が飛び出ていたり、水が土に染み込んでいかなくなったりといった根詰まりの症状が現れたら植え替えの時期です。一回り大きな鉢と土を準備し、苗植えと同じ手順で植えていきます。
プルメリアの育て方のコツは、日光
プルメリアは、ハワイなどの南国の公園や道沿いを彩る華やかな花木です。冬の寒さに弱いことから扱いにくいイメージがあるかもしれませんが、もともとはとても丈夫な性質をしています。
何より大切なことは、たっぷりとお日様の光に当ててあげること。鉢植えにして、日当たりの良い場所で管理してあげましょう。また、冬はお部屋に取り込んであげてくださいね。
更新日: 2022年08月31日
初回公開日: 2015年06月03日