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キンカン(金柑)とは?育て方のポイントや剪定の方法は?

ミカンを小さくしたような見た目がかわいらしいキンカン。皮ごと生で食べられるほか、甘露煮にして楽しまれます。皮の部分にビタミンCやカリウムを多く含んでおり、免疫力を高める効果があるんですよ。今回は、そんな金柑の育て方について、栽培のポイントや剪定の方法などをご紹介します。

キンカン(金柑)の花言葉とは?

『思い出』『感謝』

キンカンは、風邪の予防や喉の傷みを緩和する風邪薬として、民間療法で利用されていました。風邪のときにキンカンの甘露煮を食べた記憶を思い起こさせることから、「思い出」という花言葉が付いたと考えられています。

キンカン(金柑)の学名・原産国・英語

学名
Fortunella
科・属名
ミカン科・キンカン属
英名
Kumquat
Cumquat
原産地
中国
開花期
7~10月
収穫期
11~5月 ※品種によって異なる
別名
金橘(キンキツ)

キンカン(金柑)とは?

金柑 キンカン きんかん2

キンカンとは、ミカン科キンカン属に分類される常緑性低木の総称です。日本には江戸時代以前に伝わったと言われています。耐寒性が高く、病害虫の心配が少ないことから、家庭で楽しめる果樹の代表的な存在として親しまれています。

品種が多く、樹高も1~2mほどと幅があります。楕円形で光沢のある葉っぱは、濃い緑色をしています。冬でも美しい葉っぱを楽しめることから、鉢植え、地植えどちらでも楽しめますよ。夏~秋にかけて、3回にわたって2~3cmほどの白い花を咲かせ、結実するとミカンを小さくしたような黄色い果実が付きます。

キンカン(金柑)の種類や品種は?

キンカンにはたくさんの品種がありますが、実がおいしく食べられるものとしては、「ネイハキンカン」「マルキンカン」「ナガキンカン」などが上げられます。特にネイハキンカンは、実が11~13gと大ぶりで、よく栽培されています。ほかにも、観賞用として「チョウジュキンカン」「マメキンカン」などは庭植えや盆栽用に人気です。

キンカン(金柑)の育て方のポイントは?

日当たりと水はけのよい場所に植え付け、きちんと摘果をすることがおいしいキンカンを収穫するコツです。ジメジメした場所だと、根腐れを起こしてしまいます。また、摘果をせず全ての実を大きくしてしまうと、株が弱ってしまうので注意してください。

キンカン(金柑)の苗植えの時期と方法は?植え替えは必要?

3月下旬~5月下旬に、キンカンの木を鉢植えか地植えにしていきます。耐寒性は強いので、地植えにしても元気に育ってくれる丈夫な果樹ですよ。植え付けたら、樹高40~50cmに切り詰めてください。

鉢植え

5~6号鉢と赤玉土(小粒)7~8:腐葉土2~3の割合で混ぜた土を用意します。市販の果樹用培養土を使ってもかまいません。その後は、生育に合せて1~2年に1回、1回り大きな土に植え替えをしてください。

  1. 鉢底に鉢底石を敷く
  2. 接ぎ木部分が浅植えにならないように調節しながら、鉢の1/2~1/3ほど土を入れる
  3. 苗の根に付いた土をほぐす
  4. 根を広げながら、鉢の中心に苗を置く
  5. 周りに土を入れて、鉢を安定させる
  6. 横に1mくらいの支柱を立て、麻紐で結んで株を支える
  7. たっぷりと水やりをする

地植え

日当たりと水はけがよく、風が強く当たらない場所を選んで植え付けていきます。

  1. 直径と深さが50cmくらいの植え穴を掘る
  2. 掘りあげた土5:腐葉土3:赤玉土(小粒)2の割合で混ぜあわせ、土作りをする
  3. 穴の深さ1/2~1/3くらいまで土を埋め戻る
  4. 根に付いた土をほぐす
  5. 根を広げながら、植え穴の中心に苗を置く
  6. 周りに土を入れていく
  7. 支柱を立てて株を支える
  8. たっぷりと水やりをする

キンカン(金柑)の水やり、肥料の与え方

水やり

鉢植えは、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。春~夏にかけて乾燥しすぎると、花付きや実付きが悪くなってしまいます。地植えは、基本的に水やりは不要ですが、春~夏にかけては水切れに気をつけてください。

肥料の与え方

実をたくさん付けるために、肥料を与えていきます。植え付けるタイミングで、土に緩効性化成肥料を混ぜたら、7~9月と2~3月に同じ肥料を株元にばらまきます。鉢植えは、追加で5~6月にも与えると生育がよくなります。また、化成肥料の代わりに有機質肥料を施してもよいですよ。

キンカン(金柑)の剪定の時期と方法は?

キンカンは植え付けから3年目までに樹形を作り、その後は簡単な間引き剪定だけにしていきます。3年目以降に強い剪定をしてしまうと、実付きが悪くなってしまいます。

植え付け時

樹高が40~50cmになるよう切り詰めます。

植え付けた翌年と2年目の3~5月

それぞれの枝を1/3ほどの長さに切りそろえます。3年目以降になると、細かい枝が内側にたくさん生えてくるので、混み合っている枝はつけ根から切り落として、幹に日光が当たるようにします。自然は樹形を生かして作る「ほうき仕立てがおすすめです。

3年目以降の3~5月

混み合っているところを間引くくらいの軽い剪定にとどめておきます。枝を強く切り戻してしまうと、実付きが悪くなるほか、雑菌やウイルスが入って枯れる原因となってしまいます。

キンカン(金柑)の摘果の時期と方法は?

植え付けから3年くらいたつと、キンカンは花を咲かせ、実を付けるようになります。春、夏、秋に咲く花のうち、夏の花が多く実を付けます。1本だけでも実を付けますが、受粉にはミツバチなどの虫を媒介にしなければなりません。鉢植えを室内で育てているときは、人工授粉にチャレンジしてみてください。それぞれの花の中を、筆や綿棒で花の中をやさしくなでるだけと簡単です。

そして、無事に結実したら、9月頃に摘果を行って実の数を制限します。全ての実を大きく育ててしまうと、木が弱って実が成熟しづらくなるほか、翌年の実付きが悪くなります。地植えは1枝に炊いてして1~2個、1つの木に10~15個残すのが目安です。鉢植えの場合は、1株に果実が8~10個くらいが適当です。

キンカン(金柑)の収穫の時期と方法は?

花が咲いて150日くらいたった11月下旬頃から果実が成熟していきます。実全体が黄色がかったオレンジ色になったらタイミングです。未熟なまま収穫してしまうと、酸っぱくて生で食べることができません。

収穫した実は、生で食べるほか、スライスしてジャムを作ったり、甘露煮にしたりして楽しみます。

キンカン(金柑)の栽培で注意する病気や害虫は?

キンカンは病害虫に強い果樹ですが、春先にアブラムシやアゲハチョウの幼虫といった害虫の被害にあいます。特にアゲハチョウの幼虫は、葉っぱをどんどん食べてしまい、放っておくと株全体が食い荒らされてしまいます。見つけたらすぐに殺虫剤を散布するか、ピンセットや割り箸で摘みとってください。

キンカン(金柑)は甘露煮やジャムにして楽しもう

キンカン 金柑

キンカンは、皮ごと食べることができるビタミン豊富な果実です。見た目が小ぶりでかわいらしく、3年と果樹の中では早くから実を付けはじめることも人気の理由となっています。収穫できた実は、甘露煮やジャムなど、好みの調理方法でおいしく味わってみてくださいね。

初回公開日: 2016年06月21日