カキツバタの花が水辺に咲く様子は、古くから日本人に好まれ、和歌や絵の題材とされてきました。花びらの濃い青紫色と、緑色の葉っぱとのコントラストが美しいですよね。今回は、植え替えの時期と方法など、カキツバタの育て方をご紹介します。
カキツバタの育て方のポイントは?
常に水に浸っている状態を保つことがポイントです。水辺に咲く植物なので、地植えにすると水が足りず、すぐに枯れてしまいます。そのため鉢植えで、鉢よりも1回り大きな鉢や容器に水を溜め、鉢ごと水の中に浸した状態で育てます。
また、暑い日が続いて水温が上がってしまったり、水の量が極端にへってしまったりすると生育が悪くなるので注意してください。
カキツバタの苗植えの時期と方法は?
カキツバタは、採取した種をまいて育てることもできますが、花が咲くまでに3~4年ほどかかることから、苗植えから育てるのが一般的です。
苗は、1年中植え付けられますが、水温の安定する5~6月が最適です。苗よりも1回り大きい鉢を準備し、土を入れ苗を植え付けます。
苗植えが終わったら、鉢よりも1回り大きな容器に水を溜め、株元が水に浸る高さまで鉢を沈めて育てます。
カキツバタの土作り・水やり・肥料の与え方
土作り
日本に自生している植物であることから、どんな土でも元気に育ってくれます。市販の草花用培養土を使うのが簡単でおすすめです。
水やり
常に株元が水につかるよう、容器に水に溜めておくようにします。水が干上がっていないか毎日様子を確認し、水が汚れていたら取り替えましょう。
肥料の与え方
9~10月にゆっくりと効く緩効性の化成肥料を株元の土に埋めれば、それ以外の肥料は必要ありません。
カキツバタの植え替えの時期と方法は?
2~3年に1回、花が咲き終わった6~7月に植え替えをします。そのまま放っておくと鉢の中が根でいっぱいになって根づまりを起こし、葉っぱの色が悪くなってしまいます。根についた土はあまり落とさず、1回り大きな鉢に植え替えましょう。
カキツバタの増やし方!株分けの時期と方法は?
5~6月に株分けで数を増やすことができます。株を鉢から引き抜き、それぞれに2~3芽がつくよう根を分けていきましょう。このとき、葉は半分くらいに切り詰めてください。手順は、植え付け時と同様です。植え替えと同時に行うと効率的ですよ。
カキツバタの育て方で注意する病害虫は?
ほとんど病気や害虫の心配のない植物ですが、まれにズイムシと呼ばれるメイガ科の幼虫が茎に寄生することがあります。寄生されると、植物を食べてしまい生育が衰えるので、見つけたら殺虫剤を散布して駆除していきましょう。
カキツバタの育て方を覚えて楽しもう
カキツバタはあやめ(文目)や菖蒲に似ており、見分けるのが難しいとされています。しかし、それぞれに好む環境や花の色、葉っぱの姿が違うので、きちんと種類を確かめてから植え付けるようにしましょう。
更新日: 2020年03月22日
初回公開日: 2015年10月17日