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アガパンサス(紫君子蘭)の育て方|種まきや株分け、植え替えの方法は?

南アフリカが原産のアガパンサスは、放っておいても毎年花を咲かせるほど丈夫な多年草です。地面に太く強い根を張り、ツヤのある青い花を咲かせます。鉢植えや庭植えなど様々なシチュエーションで活躍してくれますよ。今回は、ガーデニング初心者でも育てやすいアガパンサスの育て方について、株分けや植え替え、球根の植え方などをご紹介します。

アガパンサス(紫君子蘭)の育て方!土はどうする?土作りの方法は?

アガパンサス

種や球根を鉢やプランターに植えるなら、市販の草花用培養土を使うと土質の調節や肥料を混ぜる手間がなく簡単です。自分で作るなら、種まきと苗植えで土の配合を変えます。種まきは赤玉土(小粒)7:バーミュキライト3の割合で混ぜた土を準備します。

苗の鉢植えは赤玉土7:腐葉土3の割合で混ぜた土がおすすめです。苗の地植えは、庭土に腐葉土や堆肥を3割ほど混ぜ込んで1〜2週間寝かせておきます。苗植えの土には、リンを多く含んだ化成肥料も土に混ぜて生育をよくしていきましょう。

アガパンサス(紫君子蘭)の球根や苗植え!鉢植えと地植えの時期と方法は?

アガパンサス

アガパンサスは種や球根、苗から育てます。種はほとんど市販されていないため、球根か苗から育てるのが一般的です。以下に、それぞれの植え方をご紹介します。

3~6月か9~10月頃が、球根や苗の鉢植えに適した時期です。アガパンサスは根をまっすぐ下に伸ばすので深さのある鉢を用意しましょう。

鉢底に軽石や鉢底石を敷き、土を2/3ほどいれたら、球根2個分の深さに球根を上向きにおき、土で周りを埋めます。苗植えのときも、球根が2個分ほどの深さに埋まるようにしてくださいね。

アガパンサスの苗や球根を地植えにするなら、鉢植えと同じ3~6月か9~10月頃が適期です。穴を15~20cm間隔で堀り、球根の先端部分が土の表面から出るよう浅く植えます。

冬に霜がつく地域は、地表を寒冷紗で覆うか腐葉土やワラを土の上にのせてマルチングをしましょう。

アガパンサス(紫君子蘭)の育て方!水やり、肥料の与え方は?

水やり

地植えの水やりは、植えた直後の一度きりでかまいません。ただ、乾燥した日が続いて苗が弱ってきたら、少量の水を地面にしみこむように時間をかけて水やりをしてください。

鉢植えは、土の表面が乾いていたら水やりをします。春の生育期は土が乾きやすいので、朝夕の2回土を観察するとよいです。水の与えすぎは根腐れを起こすので「土が乾燥してから」を心がけましょう。

肥料

鉢植えと地植えともに、4~5月と9月末~10月にそれぞれ1回ずつ追加で肥料を根元におきます。鉢植えは、固形肥料の代わりに液体肥料を1ヶ月に2~3回、水やりと合わせて与えてもかまいません。

アガパンサス(紫君子蘭)の植え替え時期と方法は?

アガパンサス

アガパンサスを鉢で育てていると、株の中がしだいに根でいっぱいになっていきます。1~2年に1回、4~5月か9~10月頃に植え替えをしてあげましょう。植え替えに合わせて株分けをすると、効率よく数が増やせますよ。

  1. 一回り大きく深さのある植木鉢と苗植えと同じ土を用意する
  2. 鉢から根を傷つけないように株をとり出す
  3. 根の周りについた土を軽くもみほぐす
  4. 苗植えと同じ手順で植えなおす

アガパンサス(紫君子蘭)の増やし方!種まきや株分け、花茎切りの時期と方法は?

アガパンサス

種まきと花茎切り

アガパンサスの種を採取するなら、種がつくまで咲き終えた花を放っておきます。そして採種した種は乾燥させて茶封筒などに入れ、種まきの時期まで冷蔵庫や涼しい倉庫で保管してください。種まきの時期や方法は上記で紹介したとおりです。

種を作るために栄養分を使って株が弱るので、種を採取しないなら花が咲き終わった後に茎を株元から切り取りましょう。

株分け

鉢植えは1~2年に1回、地植えは株が混み合ってきたかなと感じる3~5年に1回のサイクルで株分けをします。4~5月もしくは9~10月が株分けの適期です。

株を鉢から取り出して、手か清潔なハサミで子株を切り分けましょう。できるだけ手で分けるほうがダメージが少なくすみますよ。

根の生育が盛んなことから、植え替えのタイミングで同時に行うと効率的です。

アガパンサス(紫君子蘭)の育て方で気をつける病害虫は?

アガパンサスは丈夫な植物なので、ときどきアブラムシの被害に合うこと以外は深刻な被害はありません。葉や茎でアブラムシを発見したら、殺虫剤を散布して駆除してください。

植物に染み込ませるタイプの浸透性殺虫剤やオルトラン粒剤を根元にばらまいておくと予防できますよ。

アガパンサス(紫君子蘭)の育て方のポイント!育ちやすい環境とは?

アガパンサス

日当たりと水はけのよい環境

アガパンサスは、日当たりと水はけのよい環境を好みます。日陰でも育つ耐陰性をもっていますが、花つきが悪くなります。

きれいな花を咲かせたいなら、午前中に日光があたる場所を選ぶとよいですよ。また、湿度が高い環境に弱いので、水はけのよい土と風通しのよい場所に植えて乾燥気味に育てることがポイントです。

寒さ対策

アガパンサスには、寒さに強いけれど冬に葉を落とす品種と、それほど寒さに強くはないものの、1年中葉っぱを付ける常緑性の品種があります。

常緑性の品種は、冬になったら寒冷紗などで霜よけをして、株の周りを暖かく保ってあげると安心です。

育て方が簡単なアガパンサス(紫君子蘭)は初心者におすすめ

アガパンサス

アガパンサスは、土質を選ばず植えっぱなしにしておける植物です。手がかからず、病害虫に強いことからガーデニング初心者でも枯らさずに育てられますよ。

過湿に注意しながら、梅雨の時期にアガパンサスの花を咲かせてみてください。

更新日: 2021年12月22日

初回公開日: 2015年07月08日

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