西洋朝顔は一般的な「日本朝顔」とは様々な面で違いがあります。特に大きな違いは、秋に開花し、寄せ合うように何輪も大きな花を咲かせ、昼間になっても咲いている点。今回はそんな西洋朝顔の花言葉や特徴、育て方、種まきのコツなどについてご紹介します。
西洋朝顔の花言葉
『愛情の絆』『結びつき』『堅い約束』『愛着』
「堅い約束」や「愛情の絆」は、西洋朝顔のつるが支柱にしっかりとからまって上がって生長していく姿に由来しています。これらの花言葉から、好きな人に愛情を伝えるときに西洋朝顔を贈ることもあります。青や紫、白のさわやかな色合いもあり、控え目に好きな気持ちを伝えたい方に適しているかもしれませんね。
西洋朝顔の花の色や学名は?
- 学名
- Ipomoea tricolor
- 科・属名
- ヒルガオ科サツマイモ属
- 英名
- Morning glory
- 原産地
- 熱帯アメリカ
- 開花期
- 9~11月
- 花の色
- 青、赤、白、紫
- 別名
- ソライロアサガオ、セイヨウアサガオ
西洋朝顔はヒルガオ科の一年草で、暑さに強い性質を持っています。一般的には垣根用として使われますが、成長が早くはびこりやすいです。他の植物にまで侵入して成長するため、鑑賞用に育てる時は他の植物と離すようにします。肥料が少ない痩せた土地でも育ちますが、花は少なくなります。
茎にはトゲがあるため、刺されないように注意しましょう。日本朝顔と違って、1区画に5~6つの花がまとまって咲くのが特徴です。種子にはリゼルグ酸アミドと呼ばれる成分が含まれていますが、幻覚作用があるため乳幼児が間違って飲み込んでしまわないように注意が必要です。
西洋朝顔の開花時期や品種、日本朝顔との違いは?
開花時期は一般的な日本朝顔とは異なり9月以降です。これは、西洋朝顔が短日植物であることから、日の入りが早くなって日照時間が短くなってから開花を始めるためです。
ただし、半日陰で育てるなど、育て方や地域によっては8月頃から咲くなど早い時期から咲くこともあります。9月~11月のおよそ2ヶ月間、その大きくてさわやかで花びらで楽しませてくれますよ。
品種として、青色の花で模様がないヘブンリーブルー、絞り模様が入っているフライングソーサー、白色の花のパーリーゲート、赤色で人気のスカーレットオハラなどがあります。
西洋朝顔の種まきの時期や育て方のコツは?
日本朝顔同様、種まきに適した時期は5月のゴールデンウィーク明け頃です。また、種が硬い点も日本朝顔と同じで、そのまま蒔いてもなかなか発芽しないため、種の表面をハサミやカッターで傷つける「芽切り」をすると水を吸収しやすくなり、発芽率があがります。
一昼夜水につけてからタネをまいていきます。日本朝顔同様、本葉が8~10枚ほどになったら、つるの先の芽を摘心します。時期は6月~8月頃ですが、摘心することで大きな株に育ちますよ。
日本朝顔との育て方の違い
日本朝顔よりも水分に対してデリケートで、水が不足すると花が咲きにくく、しぼみやすくなったり、咲いても傷がついていたりします。特に夏は水が不足しやすいため、朝暑くなる前、夕方涼しくなった後の1日2回ほど水やりをしてあげましょう。春や秋は毎日水やりをします。
西洋朝顔は日本朝顔と比べて背丈が伸びるため、ネットを張ってつるを絡ませてあげることもできます。例えば、上につるが伸びるようにさせて緑のカーテンにすることもあります。
西洋朝顔の育て方で注意する病害虫は?
西洋朝顔の病害虫で一番の大敵はナメクジとアブラムシです。ナメクジは夜になると葉と茎を食害しますが、昼間は鉢の中に潜り込んでおり、夕方から早朝にかけて活動します。「ナメキール」などの駆除剤をまいて防除しましょう。
また、ビールにつられる習性があるため、カップの中にビールを置くと、中に入って溺れて駆除することができます。アブラムシはオルトラン水和剤などをスプレーして駆除しましょう。
更新日: 2023年03月29日
初回公開日: 2015年05月14日